Vol.04 ユーザーが造るカスタム ヤマハ WR250X

掲載日:2012年10月19日 モタード魂    

モタード魂

モタード車のそもそもの生まれは、異種カテゴリー同士の競争です。そこから派生して、オフロード車をベースにオン/オフ混合の競技用にカスタムするスタイルが定着しました。その為、運動神経が抜群で、オフロード車特有のクイックな特性を持ちながらも、オンロードタイヤを履いているのでアスファルトでのグリップ感が良く、ストリートでの走りも大得意です。生まれの経緯が“カスタム”だった為、関連パーツが豊富に揃い、個性を出し易い特徴もあります。走りは抜群、見た目も自由に! と欲張りなジャンルと言えますね。

そんなキャラクターを持ったモタード車のオーナーたちがどのようにカスタマイズして楽しんでいるのか、紹介していきたいと思います。是非、参考に!(しまお)

掲載日/2012年10月19日  取材・文/しまお

日本メット連合(NMR)に憧れて“Ogi”(オジ)さんのマシンがエントリー
ベースを生かしながらのカスタムは見所がたくさん

ヤマハ WR250X SIDE VIEW

ヤマハ WR250X SIDE VIEW

ヤマハ WR250X RIGHT VIEW

前回 ご紹介した日本メット連合に憧れ、彼らのブログで告知のあった山中湖ツーリングに参加、その後も意気投合し、サーキットやツーリング、飲み会にも参加しているという行動派Ogiさんのヤマハ WR250X(2008年式)カスタムマシンを、ピックアップ。

 

OgiさんもまたShinさん同様、4ストロークミニバイクオーナーからモタードへ。日本メット連合をはじめ、周囲のモタード仲間にもWRオーナーが多く、情報交換も出来る事から、ほとんど自分でカスタム。ビジュアルは赤と白で統一感を持たせた仕上げで、よく見ると細部にもそのカラーリングが取り入れられている。スポークが白、ニップル、ハブ、チェーンが赤。その中でもスポーク、ハブ、ニップルはOgiさん自身が約3週間かけて塗装したとの事で、苦労した分一番のカスタムポイントだと言う。

 

ここまで完成させるのに約1年半、総額は22万円ほど。ビジュアル重視かと思えば、もし一番最初にカスタムするなら「マフラー」との事。タイヤの選択もグリップ感を求めるなど、走りにもかなりこだわり、桶川スポーツランド(埼玉)へ練習に行ったり、草レースにも参加している。ちなみにモンキー(ホンダ)も所有しており、近場などへ出かける際はモンキー、ツーリングなどはWRと使い分けている。ツーリングコースは道志道・秩父・定峰峠など。楽しんでカスタムしているだけでなく、自家塗装してみたり憧れのチームのツーリングに突撃してみたり、ライフスタイルそのものも楽しんでいるOgiさん。バイクを趣味とし、仲間といる事が人生を豊かにしてくれるという事を感じさせるマシンでもある。

 

一番のカスタムポイントであり「もう二度とやりたくない!」という自家塗装のスポーク、ハブ、ニップル。ハブは、耐水ペーパーで磨きをかけて下地を出し、スプレーを数回吹く。カラーはキャンディレッド。スポークはホイールから外さずマスキングし、ホームセンター等に売っている一般的な油性ペイントマーカーで一本一本塗装。ニップルはザボンエナメルで塗装。色の持ちを良くする目的で、最後にスポーク、ハブ、ニップルにウレタンクリアを吹いている。

一番のカスタムポイントであり「もう二度とやりたくない!」という自家塗装のスポーク、ハブ、ニップル。ハブは、耐水ペーパーで磨きをかけて下地を出し、スプレーを数回吹く。カラーはキャンディレッド。スポークはホイールから外さずマスキングし、ホームセンター等に売っている一般的な油性ペイントマーカーで一本一本塗装。ニップルはザボンエナメルで塗装。色の持ちを良くする目的で、最後にスポーク、ハブ、ニップルにウレタンクリアを吹いている。

 

自家塗装の作業風景。マスキング→塗装→乾燥を繰り返すこと約3週間。睡眠時間を削り手間がかかったものの、結果には大満足。白のスポークは汚れが目立つので、その後のメンテナンスも大変とのこと。

自家塗装の作業風景。マスキング→塗装→乾燥を繰り返すこと約3週間。睡眠時間を削り手間がかかったものの、結果には大満足。白のスポークは汚れが目立つので、その後のメンテナンスも大変とのこと。

 

フロントフェンダーはDrip Racingのスーパーショートカーボンフェンダー。ビジュアルに惹かれたのと、軽く、転倒時に傷つきにくいメリットがある。デメリットとしては、ショート過ぎて雨の日にフロントタイヤからの水しぶきが盛大なこと。

フロントフェンダーはDrip Racingのスーパーショートカーボンフェンダー。ビジュアルに惹かれたのと、軽く、転倒時に傷つきにくいメリットがある。デメリットとしては、ショート過ぎて雨の日にフロントタイヤからの水しぶきが盛大なこと。

タイヤはピレリのDIABLO SUPERCORSAを選択。まるで磁石が入っているようなグリップ感で、いくらバンクさせても転倒する気がしない、「他のタイヤはもう履けない」と言うほど信頼している。

タイヤはピレリのDIABLO SUPERCORSAを選択。まるで磁石が入っているようなグリップ感で、いくらバンクさせても転倒する気がしない、「他のタイヤはもう履けない」と言うほど信頼している。

 

サイレンサーはアクラポヴィッチが憧れだったが、WR250X用が存在せず、代替としてFMF製をチョイス。どうしても諦めきれずステッカーチューンはしているが、FMFもサウンドとパワー特性には満足している。

サイレンサーはアクラポヴィッチが憧れだったが、WR250X用が存在せず、代替としてFMF製をチョイス。どうしても諦めきれずステッカーチューンはしているが、FMFもサウンドとパワー特性には満足している。

 

デカールはONE industriesのストロボデカールキットをチョイス。全体のイメージカラーでもある赤白でスッキリとしたデザイン。また、サイドカウルはZERO-G製のパーツを付け、転倒時のマフラー破損の予防に。マフラー側のみの装備。

デカールはONE industriesのストロボデカールキットをチョイス。全体のイメージカラーでもある赤白でスッキリとしたデザイン。また、サイドカウルはZERO-G製のパーツを付け、転倒時のマフラー破損の予防に。マフラー側のみの装備。

DRCラジエターホースキットや、ZETAオイルフィラーキャップを使い、「赤」を巧みに取り入れる。エキゾーストパイプのカバーには、耐熱ステッカーを貼っている。

DRCラジエターホースキットや、ZETAオイルフィラーキャップを使い、「赤」を巧みに取り入れる。エキゾーストパイプのカバーには、耐熱ステッカーを貼っている。

 

クラッチレバー、ブレーキレバーともにZETAピボットレバーを装着。この製品は転倒などにより衝撃が加わった際、前方に可動して、レバー破損を軽減する機能を持つ。同じくZETAのアーマーハンドガードベント(バーエンド付近が下側に曲がっているタイプ)を装着し、とにかくハンドル周りのトラブルを回避。カラーはもちろん赤をチョイス。

クラッチレバー、ブレーキレバーともにZETAピボットレバーを装着。この製品は転倒などにより衝撃が加わった際、前方に可動して、レバー破損を軽減する機能を持つ。同じくZETAのアーマーハンドガードベント(バーエンド付近が下側に曲がっているタイプ)を装着し、とにかくハンドル周りのトラブルを回避。カラーはもちろん赤をチョイス。

 

グリップも全体のカラーリングを意識して赤を選択。また、ZETAアルミハイスロットルチューブを装着。摩擦抵抗が少なく、アクセルを少ない力で開けることができる。

グリップも全体のカラーリングを意識して赤を選択。また、ZETAアルミハイスロットルチューブを装着。摩擦抵抗が少なく、アクセルを少ない力で開けることができる。

ハンドルはZETAのCOMPハンドルバー。径はスタンダード。クロスバーを省き、レンサルのバーパッドを組み合わせている。

ハンドルはZETAのCOMPハンドルバー。径はスタンダード。クロスバーを省き、レンサルのバーパッドを組み合わせている。

 

シートはSPIRALのステップシートタイプに、グリップ感に優れるというMotionのシートカバーを張っている。

シートはSPIRALのステップシートタイプに、グリップ感に優れるというMotionのシートカバーを張っている。

 

EKチェーンのカラーチェーンで赤をチョイス。チェーンの色で全体のイメージが意外に変わることが、この作例でわかる。スプロケットは前後共にSUNSTAR製で、リアがジュラルミンの45T、フロントは13Tを入れている。

EKチェーンのカラーチェーンで赤をチョイス。チェーンの色で全体のイメージが意外に変わることが、この作例でわかる。スプロケットは前後共にSUNSTAR製で、リアがジュラルミンの45T、フロントは13Tを入れている。

しまお
Shimao

Rickyz(リッキーズ)というオフロード仲間が寄り集まるチームの会長を務める、無類のオートバイ好き。趣味はアウトドア全般、ピアノ、卓球、カラオケ、音楽鑑賞と女性らしい一面をアピールするも、オートバイ歴はXR100、Dトラッカー、CRF150、ハスクバーナ125SMを所有するというヘヴィっぷり。MOTO1のおっかけは、お台場で開催されたマルチプレックスからで、2011年は全会場を観戦。メカニックな事は苦手。

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