ワダポリス通信 Red Bull X-Fighters 2014 OSAKA後に鈴木 大助にインタビュー

ワダポリス通信 Red Bull X-Fighters 2014 OSAKA後に鈴木 大助にインタビュー

掲載日:2014年06月13日 エクストリームFMX    

文/ワダポリス  写真/Red Bull Content Pool

日本のFMXシーンを代表する
鈴木“ダイス”大助

こんにちは! 突然だけど、今年もRed Bull X-Fighters 2014 OSAKA ヤバかったっすねー。FMXファンの皆さんはもちろん、「とにかく面白そうだから」っていう、僕たちにしてみればめちゃめちゃ有り難い、ノリノリなお客さんまで、約20,000人という昨年の2倍近い動員を記録したみたい。あの伝説的な展開となった昨年の大会に勝るとも劣らない素晴らしい内容だった。

 

今年もスペシャルなフォーマットがいくつか用意されていたんだけど、一番の目玉は、本戦前日の予選も一般公開されたってこと。そう、昨年同様行われた日本人予選も約8,500人っていう昨年の本戦とほぼ同じような数のお客さんに見てもらうことができたんだ。特に若手のライダーが、あのコースで、しかもあの数のお客さんの前で走ることができた経験はとてつもなく大きい、って語ってくれたのは鈴木 大助選手。みんなからダイスって呼ばれてる、日本のFMXを引っ張るトップライダーだ。知ってる人も多いと思うけど、少しダイスのことを紹介すると、あのエイゴくんらと共に日本のFMXシーンを創成期から支え続けて来たライダーの1人。全日本FMX選手権「GO BIG」でも過去3回シリーズチャンピオンに輝き、現在は数多く海外のビッグイベントに参加。Red Bull X-Fightersにも、今回の大阪大会で4度目の出場。現在日本をベースに活動しているFMXライダーの中で抜きん出た実績を誇る、名実共に日本のチャンピオンなんだ。

 

そんなシーンを引っ張る立場として、

 

「ゲンキ(渡辺 元樹)やゴン太(鈴木 耕太)たち、今伸びている若手にとってあの経験を日本でできることが素晴らしい。今回は特にヒトシ(高橋 仁)もあの場で走るチャンスを貰えたことが、彼にとってはもの凄い経験になったと思うよ」

 

と語る。

 

「これからどんどん海外へ出て活躍するであろう彼らが、まず国内であんな経験ができればそれだけ海外へ出た時に早く順応できるからね」

「ゲンキとゴン太は昨年も走ったし、少しは海外経験もあるけど、ヒトシはこれから初チャレンジって立場。軽く転倒しちゃったけど、ケガもなく最高の形で終われたと思うよ」

 

日本のFMXシーンを引っ張る立場としてのダイスは、ここ1~2年の次世代ライダーの成長がなによりも嬉しいみたい。

 

でも1人のライダーとしての立場に戻った時に、表情は険しくなった。

 

「今回、また海外のライダーとの差が、少しできちゃったなって思う」

「あのスケールのトラックを走り慣れて、なおかつ練習から予選、決勝と短い時間でベストな状態に持って行く戦術みたいな所で、差を付けられていた」

「まだまだ練習も経験も足りないね」

 

日本のFMXは世界レベルとよく言われるけど、それはダイスのように世界に身を置きながら、常に危機感をもってライディングしているライダーがいるからなんだ。

 

「特にあのダブルダブルライン、しかもそれが2連発。難しかったねー(笑)」

「あの経験をすれば、ああいうトラックが日本にも必要だと、腹の底から思える。じゃあ造んなきゃ、ってなる。誰もやんないなら1人でも造る、ってなる。そのモチベーションが一番大事。人が造ったもんに乗っかってるだけのヤツは結局ソコまで。自分が本当に必要な物を理解して、なんとか試行錯誤しながらも、形にして行く。結局伸びて行くのはそんな連中」

「だからこそ若い奴らがあの経験をしたことが大きい。腹の底から欲しい物が理解できる。その為にはどうしたら良い? って考える」

 

自らも、世界に類を見ない組み立て式のランプ(ジャンプ台)を開発、生産する『FAT JOINT METAL』の代表を務めるダイスだけど、そんな環境を真剣に欲しがっているライダーたちのサポートもさらに力を入れて行きたいという。

 

「やっぱりどれだけ環境を自分たちの物にしていくかが大事だから。本気で欲しがってる人間とは一緒に頑張りたいね」

 

どうしてもシーン全体を見据えての話しになりがちだけど、最後には1人のライダーとして、もう一度語ってくれたよ。

 

「そりゃ現役で乗ってるうちは負けないよ。今回の大阪に間に合わなかったトリックもあるから、これからまたガンガン乗って練習して、海外のライダーとも張り合いたいしね。若い連中が凄く伸びて来て、上手になっているのはサイコーに嬉しいし、楽しいけど、負ける気は全然ないよ。まぁその為に頑張るのがサイコーに楽しいんだけどね」

 

 

ワダポリス
イベントMC/ライター/コメンテーター
ワダポリス

2001年、伝説のFMXイベント“MOSH RIDE”に自身のクロージングブランドブース出展、2003年お台場モーターサイクルイベント“MULTI PLEX”でのFMXコンテンツからMC活動を開始、以来現在まで国内FMXイベントのほぼすべてでMCを担当。Red Bull X-Fighters 2013 OSAKAではCSTV J-sportsでの生中継番組で解説を担当。また国内唯一のFMX誌“バンザイマガジン”にも執筆中。

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