チューブタイヤの交換編

掲載日:2009年07月14日 部位別メンテナンスブレーキ&ホイール    

メンテナンス講座

山場がいきなりやってくるチューブタイヤの交換
しかし、コツを押さえていれば大丈夫!

メンテナンスに興味があるライダーなら、いつかはチャレンジしたいチューブタイヤの交換作業。しかし、その最大の山場はいきなりやって来る。2本のタイヤレバーでビードをめくり上げる作業をスムーズに行うには相応のパワーが必要だが、ただ力任せにレバーをこじってもうまくはいかないものだ。第一の要点は、レバーを差し込むポイントの180°反対側のビードをホイール内部に確実に落とし込むこと。次にレバー同士の間隔を開きすぎないこと。最大でも20cmぐらいの間隔で、細かくめくっていく方が外しやすいようだ。レバーを掛ける際は必ずリムプロテクターがあることを確認し、レバーをこじってもリムをカバーできる位置にセットしておくことだ。

作業手順を見てみよう!

インボードディスクブレーキを装備するVTの場合、ホイールの着脱作業自体が一般的なアウターディスクブレーキ車やドラムブレーキ車とは異なり、結構面倒な仕事だ。

インボードディスクブレーキを装備するVTの場合、ホイールの着脱作業自体が一般的なアウターディスクブレーキ車やドラムブレーキ車とは異なり、結構面倒な仕事だ。

 

ビードブレーカーをホイールリムギリギリのタイヤ側面に当て、リム側に傷を付けないように注意しながら押し込む。タイヤの位置を変えながら、全周に渡ってビードを落とす。

ビードブレーカーをホイールリムギリギリのタイヤ側面に当て、リム側に傷を付けないように注意しながら押し込む。タイヤの位置を変えながら、全周に渡ってビードを落とす。

 

リムにプロテクターをはめ込んで1本目のタイヤレバーをねじ込む。180°反対側のビード部分には作業者が乗っかり、ビードが落ちた状態を維持している。

リムにプロテクターをはめ込んで1本目のタイヤレバーをねじ込む。180°反対側のビード部分には作業者が乗っかり、ビードが落ちた状態を維持している。

 

硬化したタイヤを外す際、レバー同士の距離が遠いとレバーの部分でしかビードがめくれない。だから距離を短くとって、僅かずつでも確実にビードをリムの外側に持っていく。

硬化したタイヤを外す際、レバー同士の距離が遠いとレバーの部分でしかビードがめくれない。だから距離を短くとって、僅かずつでも確実にビードをリムの外側に持っていく。

 

ホイール片面分のビードをクリアしたら、タイヤレバーをグッと差し込み、もう半面を乗り越えさせる。この時レバーの移動量が多くなるので、リムを傷つけないように注意。

ホイール片面分のビードをクリアしたら、タイヤレバーをグッと差し込み、もう半面を乗り越えさせる。この時レバーの移動量が多くなるので、リムを傷つけないように注意。

 

新車時から装着されていたエアバルブは新品に交換する。再利用するあてはないので、胴体部分をニッパで切断して取り外す。バルブの根元に堆積した汚れはきれいに落とす。

新車時から装着されていたエアバルブは新品に交換する。再利用するあてはないので、胴体部分をニッパで切断して取り外す。バルブの根元に堆積した汚れはきれいに落とす。

 

リムにセットする際の滑りを良くするために、新品のエアバルブにはビードワックスを塗る。これをしないと、次工程で引きちぎれんばかりに引っ張り上げなくてはならない。

リムにセットする際の滑りを良くするために、新品のエアバルブにはビードワックスを塗る。これをしないと、次工程で引きちぎれんばかりに引っ張り上げなくてはならない。

 

リムの外面からバルブを差し込み、キャップのネジ部分にエアバルブプーラーをねじ込んでホイールセンター方向に引き込む。ビードワックスが塗ってあれば、スルッと収まる。

リムの外面からバルブを差し込み、キャップのネジ部分にエアバルブプーラーをねじ込んでホイールセンター方向に引き込む。ビードワックスが塗ってあれば、スルッと収まる。

 

新品タイヤをセットする前にリムにビードワックスを塗るのは周知の事実だが、その前にリムに付着したゴム痕や腐蝕痕をサンドシートで取り除き、表面を滑らかにしておく。

新品タイヤをセットする前にリムにビードワックスを塗るのは周知の事実だが、その前にリムに付着したゴム痕や腐蝕痕をサンドシートで取り除き、表面を滑らかにしておく。

 

リムの内側をきれいにしておくことで、タイヤの滑りは確実に向上するし、異物を挟み込んだまま新品タイヤを組む心苦しさもない。ワックスの乗りだってずっと良くなる。

リムの内側をきれいにしておくことで、タイヤの滑りは確実に向上するし、異物を挟み込んだまま新品タイヤを組む心苦しさもない。ワックスの乗りだってずっと良くなる。

 

ホイールだけでなくタイヤ側にもビードワックスを塗布する。リムと接するビード外面だけでなく内側にも塗ることで、常にタイヤとリムが滑りあい、セットが容易になる。

ホイールだけでなくタイヤ側にもビードワックスを塗布する。リムと接するビード外面だけでなく内側にも塗ることで、常にタイヤとリムが滑りあい、セットが容易になる。

 

タイヤとホイールの回転方向を合わせるのは作業の基本だが、慣れるとよく確認しないまま組むこともある。そんな時に限って逆組みするので、面倒でもちゃんと確認しよう。

タイヤとホイールの回転方向を合わせるのは作業の基本だが、慣れるとよく確認しないまま組むこともある。そんな時に限って逆組みするので、面倒でもちゃんと確認しよう。

 

回転方向の次は、タイヤ側面のペイントマークをエアバルブ位置に合わせる。最新タイヤの中には、ペイントマークが存在しないものもあり、これはどこで組んでも良い。

回転方向の次は、タイヤ側面のペイントマークをエアバルブ位置に合わせる。最新タイヤの中には、ペイントマークが存在しないものもあり、これはどこで組んでも良い。

 

ビードに妙なクセが付いていなければ、エアを入れると同時にビードがリムに密着するはず。隙間からエアが漏れ続ける時は、その近辺を手で揉んでリムに当てる。

ビードに妙なクセが付いていなければ、エアを入れると同時にビードがリムに密着するはず。隙間からエアが漏れ続ける時は、その近辺を手で揉んでリムに当てる。

 

エア注入を続けると、やがて"バン!"という大きな音とともにビードが上がる。ビードワックスがしっかり塗ってあれば、ビードの上がりも良い。タイヤの側面にはビードが正しく上がっているかを確認できるラインがあるので、このラインがリムの外縁に対して正円になっていることを確認する。

エア注入を続けると、やがて"バン!"という大きな音とともにビードが上がる。ビードワックスがしっかり塗ってあれば、ビードの上がりも良い。タイヤの側面にはビードが正しく上がっているかを確認できるラインがあるので、このラインがリムの外縁に対して正円になっていることを確認する。

こちらの記事もおすすめです

この記事に関連するキーワード

新着記事

タグで検索