バッテリーメンテナンス編

掲載日:2008年08月06日 部位別メンテナンス電装系    

メンテナンス講座

バッテリーは充電すれば全て
生き返るわけではない

絶版車は電気系が弱いと言われているが、それは確かな事実である。しかし、そんな思い込みをいいことに、バッテリーを無駄に浪費していないだろうか。ユーザーサイドの取り扱いの悪さが原因で、無駄にバッテリーコンディションを低下させているケースもあるのだ。

 

年がら年中バッテリーが上がり気味な絶版車は、充電系に何らかのトラブルを抱えていると考えよう。例えば、発電機不良やレギュレーター不良がその実例だ。長年乗り続けてきたマシンだから仕方がないとはいえ、修理や対策パーツの装着で、その機能は確実に良くなるものだ。また、そんな不具合や不調を抱えたまま乗り続けていると、バッテリーにも悪影響を及ぼしてしまう。本来、適正充電が行われているバッテリーならば、1ヶ月程度で電圧がドロップし、エンジン始動が困難になってしまうことはない。しかしながら、バッテリーにも寿命はあるし、性能の低下を感じた時には、的確な点検作業やメンテナンスも必要だ。気になるとき、不具合を感じたときには、早め早めにチェック&メンテナンスを行うようにしよう。そうすれば、バッテリーの寿命も間違いなく延ばすことができるのだ。

作業手順を見てみよう!

バッテリーのコンディションは、バッテリー液の比重を測定することで調べることができる。そして、比重が適正ではないときにこそ補充電を行う必要があるのだ。久しぶりにエンジンを始動しようとしたときに、バッテリーが弱かったら比重を測定してみよう。適正でなければ、まずは捕充電を行い、バッテリーコンディションを整える。この商品はマックツールズの比重計。
比重が適正範囲にあったらバッテリー電圧をテスターで測定してみよう。仮に、電圧が12V以上だったとしても安心してはいけない。本来、絶好調のバッテリーならば、測定電圧は12.5V以上あるのだ。旧タイプの開放型バッテリーは、密閉式のMFバッテリーよりも電圧が降下しやすい。コンディションを保持するためにも高性能チャージャーが欲しいところ。
充電系が機能しているか否かを判定するために、エンジンを始動し、各エンジン回転域における電圧を測定してみよう。アイドリング時に12.8V以上を発生し、エンジン回転を上げたときに、14~15V近く発生していれば充電状況はほぼ良好。欲を言えば、14.5V以上は欲しいところだ。この僅かな違いがバッテリーコンディションを左右するのだ。
ここがポイント

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