自分でできる原付二種のマフラー交換【KAWASAKI Z125PRO】編

掲載日:2018年08月20日 メンテナンス    

文/丸山淳大 写真/モトメンテナンス編集部
記事提供/モトメンテナンス編集部
※この記事はモトメンテナンス130号別冊付録「オートバイのメンテナンスをはじめる本」Vol.4に掲載された内容を再編集したものです。

カスタムバイクには七色の焼け色が似合う!!
チタンサイレンサーでスポーツムード満点!!

アフターマーケット製マフラーと聞くと、住宅街に住む人にとっては音量が気になるかもしれないが、政府認証を受けた製品ならば、ノーマルと比べて低音が勇ましくなるだけで、音量自体が著しく大きくなるわけではない。

また、マフラー交換によるメリットは、パワーアップが体感できることだ。公道でビッグバイクのフルパワーを引き出すのは至難の業だが、原付二種なら普段の街乗りでパワーの違いを感じ取れるだろう。それに加えて純正マフラーと比べて軽量化によるメリットも少なくない。そして何より格好が良くなるのは、オーナーとして最も嬉しいポイントだ。人とは違うスタイルを実現すれば、愛車への愛着が増すことは間違いないだろう。

(上)ノーマルマフラー装着時、(下)WR'S焼き色チタンショートオーバル/フルエキゾースト(カワサキ Z125PRO用・税抜き4万8,000円)装着後/軽量かつ高品位な「WR'S焼き色チタンショートオーバル/フルエキゾースト」は、シンプルな部品構成で装着作業も簡単な部類に入る。ノーマルのZ1000ゆずりのショートダウンマフラーも良いけど、やっぱりバイクはアップタイプのマフラーが良いですね!?

●カワサキ Z125PRO用・WR'S焼き色チタンショートオーバル/フルエキゾースト 4万8,000円(税抜き)/チタンの焼け色が美しいWR'S製フルエキゾーストは、純正マフラーとは大きく異なる、アップタイプで迫力あるスタイリングを実現。ヘルメットを通して聞こえてくるエキゾーストノートは心地の良い低音で、ノーマルとは全く異なる。低速から高速域まで明らかなパワー感の向上を体感することができた。グロム用もラインナップする。

Z125にはアンダーカウルが装備されているので、マフラー交換の際は事前にこれを取り外す。左右2点ずつ、ボルト4点で留められているので順に緩める。カウルを落下させて傷付けないように注意しよう。

Z125のマフラーのエキパイにはO2センサーが付いている。車体とカプラー接続されているので、先に切りはなしておく。カプラーを良く観察し、爪の位置を確認してロックを解除する。

マフラーが車体に付いた状態だと力がはいりやすいので先にO2センサーを17mmのスパナで緩めておく。O2センサー専用のフレアナットソケット工具があるとナットを嘗めにくい。

フランジナットを12ミリのソケットレンチで緩めていく。エキゾーストスタッドボルト径は8mmあるので、6mmのものよりも耐久性がありそうだが、無理に力をかけて折らないように注意しよう。

純正マフラーはエキゾーストの他、サイレンサー部分の1点のみの固定なので、外すのは非常にシンプルだ。逆に言うなら、サイレンサー部1点が緩むとマフラー脱落の危険があるので注意したい。

マフラーを外す際は、地面に座って両足でマフラーを受け止めるようにすると、地面に落として傷付けるのを防ぐことができる。排気漏れを防ぐため、エキゾーストガスケットを新品に交換しておく。

密着性を高めて排気漏れを防ぐと共にマフラー装着時にガスケットが剥がれ落ちるのを防ぐため、シリコン系のガスケットを塗布しておくと良い。液体ガスケットを接着剤代わりに使うのだ。

タンデムステップのピボットを抜いて付属のピボットを使用してステーを固定する。純正ピボットはEクリップが使われている。外す際は隙間にマイナスドライバーを挿し入れてテコで外すと良い。

純正のO2センサーをWR'Sのエキパイに移植する。非常に高温になる箇所なので、固着を防ぐためのコパスリップを塗っておいた。何らかの焼き付き防止剤を塗っておくと次に外すときに助かるはずだ。

エキゾーストフランジボルトを仮締めして、エキパイ、ミドルパイプ、サイレンサーの順にセットしていく。非常に高精度な造りで、緩すぎず、きつすぎずの絶妙なクリアランスだ。

サイレンサーバンドが斜めになってしまうと格好悪いので調整しつつ、仮締めしておく。サイレンサーバンドとゴムがずれてしまう時は、薄い両面テープで固定してしまうと作業性が良い。

エキパイフランジとサイレンサーバンドが仮固定されたら、マフラー全体を手でゆすって、位置を落ち着かせ、必ずフランジナットから順に締めていく。排気漏れを防ぐのが優先だ。

O2センサーのカプラー復元を忘れずに。取り付けボルトを本締めしたら、スプリングフックを使ってスプリングをセットする。セット時にスプリングが飛んで怪我をしないように注意しよう。

マフラーに付いた手の油が残らないように、パーツクリーナー等で良く脱脂洗浄する。油が残ったままエンジン始動すると、焼け色がムラになって残ってしまうので、念入りに洗浄しよう。

エンジン始動して排気漏れが無いか確認し、各部を増し締めすると共に、車体に干渉が無いかチェックする。ありがちなのは、リアショックが沈むとマフラーがスイングアームに干渉するパターンだ。

使った工具/必ずスプリングフックが必要になる。エキパイナットは12ミリのナット。4、5、6mmのヘックスレンチを使用する。ヘックスはL字タイプよりもソケットタイプの方が作業性が良い。

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