ギアレンチとの組み合わせで超低頭型ヘックスレンチが実現

掲載日:2018年07月05日 メンテナンス    

写真・文/モトメンテナンス編集部  記事提供/モトメンテナンス編集部
※この記事は『モトメンテナンス vol.129』に掲載された内容を再編集したものです

丸い頭の中心にある六角穴に工具を差し込む構造上、ボルトの背面に他のパーツが接近してL字型のヘックスレンチやビットソケットが使えないキャップボルトは厄介な存在となる。一般的なボルトナットなら六角部にスパナが掛かれば少しずつでも回せるが、外側が丸いキャップボルトでは工具を掛けることもできない。

そんなゆとりのないタイトな場所にあるキャップボルトを回したい時に力になってくれるのが、アストロプロダクツの超ショートタイプのビットアダプター。通常のヘックス、花びら状のヘックスローブ、中心に丸穴のあるいじり止めタイプのヘックスローブの3種のデザインが用意されており、いずれも全長は20mmという超ショートデザイン。本体はビットの直下に12mmのナットが合体したような構造で、この12mm部分をメガネレンチやギアレンチに挿入すれば高さわずか12mmのヘックスレンチとなる。

軸の根元にメガネやギアレンチが存在する分、六角軸を90°に曲げただけのヘックスレンチに比べればヘッド部分がかさばるのは致し方ないが、奥行きの短さは圧倒的でクリアランスが取れない場所でのアクセス性は抜群。またギアレンチと組み合わせることで、ボルトからビットを外すことなく連続的に回せるのも、作業効率の向上と作業時間の短縮に大いに貢献する。

同様に、ボルトナットの周辺が狭い場面で有効な工具として重宝するのが、ラチェットハンドルとソケットの角度を自由に変えられるユニバーサルジョイントだ。アストロプロダクツのフレキシブルソケットは、ユニバーサルジョイントとソケットを一体化することで全長を短縮して狭い空間での使い勝手をアップしているのが特徴。ユニバーサルジョイントとソケットの差込部がなくなることで、差し込みにともなうガタつきや甘さがなくなるのも利点となる。差込角は3/8インチと1/4インチがあり、1/4インチはかなり小回りが利くのがメリットとなる。

超ショートビットもフレキシブルソケットも、ともに工具が自由に使えないほど様々なデバイスがびっしり詰め込まれた最近のバイクのメンテナンスに有効なのはもちろん、隙間の多い旧式のバイクであっても効率をアップしてくれる。工具の種類としては主役というより脇役かもしれないが、これらの役者が脇を固めてこそ快適な作業が実現することを知って置いて損はない。

アストロプロダクツで販売されているビットアダプターセットは、奥から超ショートヘックスローブいじり止めビットアダプター 9個セット(サイズ:T10、T15、T20、T25、T27、T30、T40、T45、T50 税抜価格1,350円)、超ショートヘックスローブビットアダプター 9個セット(サイズ:T10、T15、T20、T25、T27、T30、T40、T45、T50 税抜価格1,350円)、超ショートヘックスビットアダプター 7個セット(サイズ:H3、H4、H5、H6、H7、H8、H10 税抜価格980円)の3種類。いずれもビットの全長は20mm。

アダプターの根元は12mmの六角で、12mmのメガネレンチやギアレンチに挿入できる。抜け止めのボールが入っているので、作業中にアダプターだけが外れてしまうことはない。

レンチにセットしても全長はわずか20mmで、どんなショートタイプのL字型ヘックスレンチよりも背が低いのが最大の特徴。奥行きが少ない上にキャップボルトの周辺も混み合った状況では、ギアレンチやメガネレンチのヘッドのボリューム感が邪魔になるかもしれないが、狭い場所で強みを発揮するのは間違いない。

ユニバーサルジョイントとソケットを一体化したことで、セミディープソケット並みの全長で自由に曲げられるようにしたフレキシブルソケット。手前が差込角1/4インチのフレキシブルソケット5個セット(サイズ6、8、10、12、14mm 税別価格1,680円)、奥が差込角3/8インチのフレキシブルソケット6個セット(サイズ10、12、14、17、19mm 税抜価格2,360円)。

ユニバーサルジョイントの凸部がない構造のため全長が短く、1/4の10mmソケットは37mmとセミディープ並みの全長となる。3/8の10mmの全長は47mmで、ジョイント部のピンが2ピンタイプということもあり、傾き角度はウォブルタイプ(首振り)エクステンションより確実に大きい。

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