バイクの正しい保管方法/第4回 半年以上編

掲載日:2018年06月05日 メンテナンス    

文/丸山淳大 写真/モトメンテナンス編集部  記事提供/モトメンテナンス編集部
※この記事は『モトメンテナンス vol.128号付録・オートバイのメンテナンスをはじめる本 Vol.3』に掲載された内容を再編集したものです。

フルード、冷却水を入れたまま長期保管すると
経路内が腐食して詰まることも……

乗らない期間が半年を超えて何年にも及ぶ場合、屋外での保管は厳しいものがある。可能ならば屋根壁のある保管場所を用意し、準備を万全にしてから保管するようにしたい。

保管後は念入りな点検とメンテナンスが欠かせないが、保管前の適切な処置で劣化進行度に非常に大きな差が出てくるのは間違いない。まず、ガソリンはもちろん、ブレーキフルード、冷却水はすべて抜き取っておいた方が良い。

バッテリーは再使用できないことを見越して、復活時には新しいバッテリーが必要になってくるだろう。錆びやすい部分には腐食防止用のオイルを吹いておくのも必要だ。

また、長期の保管でタイヤの同じところに荷重かかり続けることで、タイヤが変形してしまうことも珍しくない。前後のスタンドをかけて前後輪を浮かせて保管するのもお勧めである。

キャブレター内のガソリンはもちろん、燃料タンク内のガソリンもすべて抜き取っておく。燃料タンクは車体から外して、燃料コックを外してなるべくガソリンを残さないように排出させる。給油口の部分には返しが付いているので、タンクを逆さにしてもガソリンが抜けにくい。残ったガソリンはやがて粘度が上がってガム状になってしまうので、なるべく残さないようにしたい。

ガソリンが抜けた燃料タンク内壁は剥き出し状態になる。そのままでは非常に腐食しやすい状態になるので、潤滑オイルスプレーをタンク内に吹いて、タンクを上下左右に動かして、内壁にまんべんなく潤滑オイルでコーティングさせた状態にして保管する。燃料タンク単品にしてしまって置けるスペースがあるなら湿気を吸い取る新聞紙、ダンボールなどに包んで保管しよう。

オイルは入ったままで保管しても問題はないが、ずっとエンジンが動いていないとエンジンオイルはオイルパンにすべて落ちしまう。そのため何十年も乗らなければシリンダー内壁にも錆がでてきてしまうことも珍しくない。クラッチディスクの間の油分も落ちてしまい、錆によってクラッチディスクが張り付いてしまう症状が出ることもある。クラッチレバーを縛って常にクラッチが切れた状態で保持しておくことで張り付きを防ぐことが可能だ。

フロントフォークのインナーチューブやリアショックのダンパーロッドに錆ができると、錆でオイルシールを傷付け、オイル漏れが発生する。サスペンションは非常に高額な部品なので、なるべく錆を発生させないように防錆用のオイルを塗っておくようにしたい。使用するのはゴムに悪影響を与えないシリコン系のものがお勧めだ。

半年以上~数十年と保管期間が及ぶ場合、最も理想的なのは24時間空調が効いた空間に置くのが良い。が、バイクを置くためだけの専用スペースを用意するのはなかなか難しいので、最低でも屋根、壁、扉のある空間に保管するようにしたい。屋外放置でカバーだけといった状態だと、1~2年経てば再始動するのにレストアに近いレベルのメンテナンスが必要になることもある。

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