バイクの正しい保管方法/第2回 1ヶ月くらい編

掲載日:2018年05月22日 メンテナンス    

文/丸山淳大 写真/モトメンテナンス編集部  記事提供/モトメンテナンス編集部
※この記事は『モトメンテナンス vol.128号付録・オートバイのメンテナンスをはじめる本 Vol.3』に掲載された内容を再編集したものです。

エンジンがかからなければ発電量ゼロ
バッテリー上がりに注意したい

週末にしか乗る時間が無いライダーだと1ヶ月くらい乗らない期間があるのはザラなのかもしれない。しっかりメンテが行き届いたバイクや新車などなら、1ヶ月の不動期間など何の問題も無いだろう。

しかし、バイクのバッテリー劣化の兆候が出てきている場合、1ヶ月の間にバッテリーが自然放電して、セルモーターを回すだけの電力が失われてしまうことがある。こうなるとエンジンの再始動できなくなってしまうので、押しがけをするか、バッテリーの充電や交換が必要となる。

バッテリーが完全放電すると一気に劣化が進むので、それを防ぐのがバッテリーのケアに繋がる。

また、1ヶ月程度の保管でも燃料タンク内にはごくごく軽度の錆が発生することも考えられる。たいていは表面に浮いているだけで、指先で擦れば落ちてしまうもの程度だが、そこからさらに時間が経過すると錆は金属表面から侵食していってしまう。ほんの1ヶ月かもしれないが、それで調子を崩すことも考えられるのだ。

1ヶ月程度であればガソリンが腐ることはまず無い。それよりも心配なのがタンク内壁の錆だ。タンク内部は昼夜の気温変化などの影響で結露して、その水分がタンク内の錆の原因となる。錆の発生を防止するには、ガソリンを満タンにしておいてタンク内壁を空気に触れさせないようにすると良い。バイクにたまにしか乗れないなら、帰宅前にガソリンを満タンにするクセをつけておきたい。

保管場所に屋根が無いならバイクカバーは必須だ。完全に雨を防ぐことはできないが、直接雨に当たるよりは随分ましである。また、直射日光を防ぐことができるのは大きなメリットだ。外装の色抜けを防ぐことができるし、紫外線に弱い樹脂部品の劣化も防ぐことができる。バイクカバーが風で暴れると、バイクの外装に付着した砂利や埃がカバー内側と擦れて傷の原因になる。バタ付き防止ベルトがある場合は、しっかりセットしておこう。

バッテリーの消耗を少しでも抑えたいならば、マイナスの配線を外しておくと良い。メインスイッチがオフになっていてもバッテリー配線からは微弱な暗電流が流れている。特に最近のバイクは盗難防止装置や時計などアクセサリーが付いている分、バッテリーにはやさしくない。その電流をカットすることで、バッテリーの消耗を防ぐことができるのだ。ただし、バッテリー配線を外したら時計などは再セットしなければならなくなる。

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