工具を使わない簡単メンテナンス 第1回/スプレーグリスで潤滑性向上!! その1

掲載日:2018年04月10日 メンテナンス    

文/丸山淳大 写真/モトメンテナンス編集部 記事提供/モトメンテナンス編集部
※この記事は『モトメンテナンス vol.124号付録・オートバイのメンテナンスをはじめる本』に掲載された内容に加筆、再編集したものです

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5分で調子が良くなる!! 工具を使わない点検&整備

バイクのメンテや点検と聞くと「全部プロにお任せ!!」って人は少なくない。しかし、ひと口にメンテと言っても工具を使わずに簡単にできるものもあるし、目で見るだけで点検できることもある。そんな短時間&簡単で確実に調子が良くなる方法をご紹介していこう!!

バイクは金属と金属部品の集合体である。金属と金属が摺動している部分は、その間に油分が無いと動きが悪くなって摩耗が進んでしまう。だから定期的なグリスアップが必要なのだが、本来、グリスアップするには①分解②洗浄③グリスアップ④組み立てという手順が必要になる。しかし、バイクメンテのビギナーにとって工具を使った分解となると、ひとつハードルがあがってしまうものだ。そこでお勧めしたいのが、スプレー式グリスを使用したグリスアップである。

サイドスタンドは出す時もしまう時も軽い力で簡単に出したりしまったりできるのが、正しい状態である。オイル分が無いまま摺動を続けるとやがて摩耗が進み、サイドスタンド停車時の傾きが大きくなってしまうので、定期的なグリスアップが必要だ。サイドスタンド根元の摺動部分にチェーンオイルを吹き付けて、何度か出し戻しすると隙間にオイル分が行き渡る。最後に余分なオイルを拭き取っておこう。

格納式のステップの根元摺動部やブレーキペダルの軸部分にもチェーンオイルを少量吹いて隙間に浸透させるとスムーズな作動を保つことができる。しかし、本来的には分解&クリーンナップが必要となるので、車検時などはプロにグリスアップを依頼しよう。浸透潤滑スプレーは、粘度が無くて長期の潤滑は保てないので注意したい。

意外と効果的なのが、ディスクブレーキのレバーの根元だ。レバーとマスターシリンダーピストンの端部との接触部分は摩耗が進みやすい。摩耗でマスターピストン端部に溝が掘れてしまうと、レバータッチがゴリゴリしたものになって、ブレーキレバーコントロールがスムーズにできなくなってしまう。摩耗が進む前にチェーンオイルをスプレーして潤滑性向上を図っておくと良い。

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