工具を使わない簡単メンテナンス 第5回/操作系の調整編

掲載日:2018年04月24日 メンテナンス    

文/丸山淳大 写真/モトメンテナンス編集部 記事提供/モトメンテナンス編集部
※この記事は『モトメンテナンス vol.124号付録・オートバイのメンテナンスをはじめる本』に掲載された内容に加筆、再編集したものです

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5分で調子が良くなる!! 工具を使わない点検&整備

バイクのメンテや点検と聞くと「全部プロにお任せ!!」って人は少なくない。しかし、ひと口にメンテと言っても工具を使わずに簡単にできるものもあるし、目で見るだけで点検できることもある。そんな短時間&簡単で確実に調子が良くなる方法をご紹介していこう!!

自分の体型や好みに合わせてスロットルやクラッチワイヤーの遊びの調整をすることで、乗りやすくなったり、長距離を走っても疲れにくくなったりする。非常に重要な調整だ。

クラッチの遊び調整は、レバーの根元に位置するアジャストボルトを緩めたり、締めこんだりすることで行う。アジャストボルトを緩める方向に回すと、結果的にクラッチケーブルのアウターが長くなるので、遊びが少なくなる。逆にアジャストボルトを締めこむとアウターケーブルが短くなるので、遊びが大きくなる。ただし、レバーの根元のアジャスターでできる調整範囲は少ない。大幅調整したいならエンジン側のアジャスターで調整しよう。

レバー根元のアジャスターのナットが手で緩まないなら、プライヤーを使って緩める。工具を使うことになっちゃうけれど!!

スロットルケーブルの遊び調整にも挑戦してみよう。スロットルの遊びが少なすぎるとエンジン回転が落ちきらなかったり、ハンドルを切ったときにワイヤーが突っ張って回転が上がったりして危険だ。逆に遊びが多すぎるとスロットルを回す手が疲れてしまいがちだし、クイックな加速ができないこともある。最適な遊びに調整することが快適なライディングにつながるのだ。スロットルの調整は根元付近のアジャスト部分で行い。アウターケーブルが長くなれば遊びは少なくなるし、短くなれば遊びは多くなる。調整範囲を超える場合は、キャブレター側で調整する。

エンジン始動直後はエンジンオイルの粘度も低く、アイドリング回転は低下するが、エンジンが暖まるとアイドリング回転は徐々に上がってくる。冷間の始動から温感時まで丁度良いアイドリングを保てれば良いが、アイドリングが低すぎてエンストを頻発させたり、逆に高すぎて乗りにくい場合は、キャブレターのアイドリング調整ネジで調整する。このネジは別名「スロットルストップスクリュー」と言い、スロットルの開き具合を微調整するネジである。締めこめばスロットルがやや開いた状態となり、アイドリングが上昇する。逆に緩めればアイドリング回転は低下する。

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