総額いくらかかるのか!? 不動スクーター【ホンダ・ジョルノ】を激安再生!! 第2回

掲載日:2018年09月18日 メンテナンス    

文/丸山淳大 写真/モトメンテナンス編集部
記事提供/モトメンテナンス編集部
※この記事はモトメンテナンス増刊「バイクメンテビギナーズ」に掲載された内容を再編集したものです。

ジョルノのメンテナンス箇所を洗い出すため
外装を外して洗車しつつ各部をチェック!!

不動車を再生する場合、いくらくらいの費用が必要になるのかを早期に判断したい。もし、程度の良い中古車が買えるくらいの金額になるなら、その車両は諦めるのが賢明だ。スクーターの場合、車体はカウリングに覆われているので、一旦カウルをすべて外して中の状態を確認しつつ洗車していく。

車体全体にホースの水をかけて濡らした後、薄めた中性洗剤をスプレーボトルで吹きかけてしばらく放置。汚れを浮き上がらせる。バイク専用洗剤よりは劣るがそれでも結構汚れが落ちる。

外装汚れはスポンジで洗い、下周りは硬い毛のブラシで力を入れて擦る。リアホイールはマフラーからの2ストオイルでべっとり汚れていた。お湯が使えるとかなり汚れが落ちやすくなるのだが……。

マフラーにこびり付いたオイル汚れは中性洗剤では歯が立たず、潤滑オイルスプレーを吹いて溶かし落とした。潤滑オイルスプレーは固着したボルトに吹いたり、洗油として使うこともできる万能性がある。

2スト車はマフラーから排出されるオイルが車体各部に付着して頑固な汚れとなって固着する。積年の汚れを落とすには、高性能のバイク用や工業用洗剤が適しているが、手元に無いなら台所用の中性洗剤を使っても良い。ジョルノはカウルを外すのにプラスドライバーと10mmのソケットレンチしか使わなかった。整備性が大変良好なのだ。

リアの下周りを洗ったことで、落ちた汚れがえらいことに!! 作業場として使っている自宅駐車場の地面に汚れを残さないように最後に洗っておいた。家族やご近所さんのひんしゅくを買わないように!!

外装が洗えたら車体を分解しつつ洗車を進めることにする。ホンダの縦型2ストスクーターエンジンは、マフラーを外す際にメットインスペースを外す必要がある。ボルト4本とオイルキャップで外れる。

スクーターリアタイヤ交換時はマフラーを外す必要があるので、これが意外と手間になる。メットインが外れると、燃料タンク、オイルタンク、エンジンが現れる。積年のホコリが堆積して非常に汚い!!

ステップの中央部にはバッテリーが格納されている。付いていたのはGS YUASA製だったのでそれほど古いものではない!? ステップボード下には泥汚れが詰まっていた。走行時に巻き上げたものだろうか!?

リアのカウルはアッセンブリー状態で丸ごとガバッっと外すことができた。本当に整備性が良くて驚いた。慣れてしまえば外装を外すのに15分もかからずストリップ状態にできそうだ。

ステップ部分のフロアボード、フロントのカウルの順に外していく。ハンドルから足元まで伸びる1本のアンダーボーンに歪みは無い様子。これが曲がっていたら廃車にした方が無難。

リアフェンダーの上には泥が5mmくらい積もっていた。泥の地面をかなり走るような乗り方だったのか? 風で飛んできて積もったのか今となっては不明だ。水と洗剤で綺麗に洗い流しておいた。

フロントフェンダーは取り付けマウント部が折れていて、手前に歪んだ状態になっていたようだ。転倒などは何度かありそうなので、その時のものだろう。フロントフォークをチェックしておきたい。

フロントのカウルが外れると、中には電気部品や配線、ブレーキ、スロットルワイヤーなど神経系が通っている。人間でいう首の部分だ。汚れが酷かったのでしっかり洗っておいた。

外装全バラは基本的に10mmのソケットレンチと+ドライバー2番と3番(中くらいのと太いの)で事足りてしまった。まったくホンダ車の整備性の良さは異常(個人的な感想です)!! である。

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