掲載日:2018年07月03日 メンテナンス
取材協力/デイトナ 文/田口勝己 写真/モトメンテナンス編集部
記事提供/モトメンテナンス編集部
高圧洗浄機を使えば内側は効率良く洗車できるインナーフェンダーだが、外側はシート下に隠れることが多く、なかなか磨く機会が少ない。目にする機会もほぼ無いので、放置されてしまうことも多い。
80年代以前のバイクは、シートを開いたシート下に車載工具やユーティリティスペースがあり、便利に使えることが多かったが、これは現代のバイクとは違った部分だろう。そのインナーフェンダーは気が付いた時には「キズだらけ~」となってしまうこともある。
未塗装の樹脂部品を美しく直したいときにオススメなのが、デイトナ製「樹脂ブラック」である。この商品は、紫外線の影響で白化してしまうことが多い、スクーターのインナーカバーやステップボードなどの塗装補修用として開発されている。半艶黒のシボ(ちぢれ)状に仕上がるのが特徴で、未塗装仕上げだった樹脂製パーツの風合いにも似た仕上がりになり好評だ。
ここでは、横開きシート車のインナー樹脂フェンダーをリペイントした様子をリポートしよう。樹脂製部品は熱に弱いため、下地処理で磨きたい(キズを補修したい)ときには、樹脂用パテを上手に利用するのが良い。深いキズを削って慣そうとして、削り過ぎてしまうことがあるからだ。
耐水ペーパーでキズを磨き(400番前後)、平滑になったら乾燥させて、その後、樹脂部品用のパテを擦り込みキズ消しして、乾燥したら耐水ペーパーで再び磨く。その繰り返しでできる限りキズを消してみよう。
おおよそ下地作りができたら、デイトナの樹脂ブラックをよく振って攪拌させ、説明書きの手順に従って、薄く何度も塗り重ねしながら仕上げていこう。比較的乾燥速度は早いが、ペイント後すぐに部品を取り付けることなく、天気の良い日でもしばらく干してから溶剤成分を抜ききり、組み立て復元するのがオススメだ。
下地に油分さえ無ければ、プライマーが不要なほど密着性は良いので、比較的簡単に仕上げることができた。艶仕上げの純正部品に対して半艶仕上げになったが、その美しさには大満足である。