デイトナ Vプロテクター

掲載日：2009年12月21日バイク用品インプレッション

バイク用品インプレッション

真冬のバッテリーを強力バックアップ
電圧降下を抑制して劣化を防止！

素材の高騰を契機として大幅に値上がり、高止まりしたままのバッテリー価格。値上がりする前に購入したバッテリーがそろそろ寿命を迎えてもおかしくない時期だから、いざバッテリーを購入しようとしてその価格の変動に驚いている方も多いのではないだろうか。こんなご時世、誰もが少しでもバッテリーを長持ちさせたいと思うはずだ。

そんなライダーに向けてデイトナから注目すべきアイテム「Vプロテクター」が発売されたので、早速テストを行った。Vプロテクターとは車載バッテリーの保護・延命のために開発された商品で、作動原理はシンプルなもの。充放電可能な電気デバイスを車載バッテリーと並列に接続し、エンジン始動直後などに起こる電圧降下を抑制するという仕組みだ。過去にもコンデンサを利用した類似の商品はいくつか例があるが、Vプロテクターの特徴は大容量の電気二重層コンデンサ「スーパーキャパシタ」を使用している点。スーパーキャパシタは一般的なコンデンサと比較すると、充放電が原理的に無制限という高耐久性、秒単位の急速充放電が可能、低温環境に強い、環境負荷が少ないなどの優れた特性を誇る電気デバイスだ。

今回のテスト車両は約2万8千キロを走行したカワサキのW650。一度も交換していないバッテリーはややくたびれ気味だが、エンジン始動前のバッテリー端子間電圧は12.56ボルトで比較的良好そうに見えた。しかし、セルモーターを回してエンジンを始動すると電圧は一挙に11.88ボルトまでドロップ。この急激な電圧降下がバッテリーの劣化を引き起こす要因だといわれているのだ。次にVプロテクターを接続してエンジンを始動。するとだうだ、今度は電圧が12.39ボルトに維持されたではないか！　気温が低いこの時期にセルモーターを連続して2回作動させたことを考え合わせると、わずか0.17ボルトの電圧降下は理想的だと言える。しかも、Vプロテクター装着後はセルモーターの回り方が明らかに力強く、始動性も向上したのだ。

ご存知の方も多いとは思うが、一度上げてしまったバッテリーを元に戻すことはできない。それは電圧降下によってバッテリー自体が劣化してしまうからだ。気温の低下とともにバッテリーの起電力は低下し、オイルの粘度も上がり始動性は悪化する一方。さらにグリップヒーターなどの使用によってバッテリーは日々電圧降下を繰り返しているはずだ。こんな時期にVプロテクターによってバックアップすることは非常に有効なバッテリーの延命手段となるだろう。