後悔しないハイエンドアイテム第1回/「かわす」性能を追求したAraiのRX-7X

掲載日:2018年12月12日 バイク用品インプレッション    

取材協力/アライヘルメット
※この記事は『二輪生活』vol.11号に掲載された内容を再編集したものです

ライディングギア、パーツ、ガジェット……、リーズナブルなモノを購入するのもいいが、ハイエンドモデルを買っておいて間違いはない。使い勝手、安全性、耐久性、所有感。上級モデルにはその価格以上の価値が、必ずある。これから数回にわたってそんなハイエンドモデルのアイテムを紹介していく。第1回目はArai(アライ)のフルフェイスヘルメットRX-7X。

世界のヘルメットの安全基準をリードするアライヘルメットは、厳しい耐衝撃試験、耐貫通試験を課した製品開発をおこなっている。最新ハイエンドモデルであるRX-7X は世界最高峰のロードレースMotoGPでも多くのライダーが命を預けており、それとまったく同じものが市販品として販売されている。

抗菌・消臭・防汚機能を備えたエコピュアー内装は、頭の形に合わせて側頭部、頬部の内装の厚さを微調整することが可能。全国のアライテクニカルプロショップではこのヘルメットフィッティングサービスを受けることができる。

この製品に世界で初めて搭載された技術が「VAS」システムだ。ダブルピボットを採用し、シールド取り付け部を中心とした回転軸と、ヘルメット上に設けた仮想回転軸による2つの軌道を組み合わせることで、シールド取り付け位置を下げても開閉を可能にした画期的なもの。

このシステムによって帽体全体をより衝撃をかわしやすい滑らかなフォルムに成型することができる。素材には最新技術によって開発されたスーパーファイバーを用いることで、軽く強靭な帽体が完成した。

通常のグラスファイバーよりも引っ張り強度、圧縮強度を40%も向上させた特殊グラスファイバーをさらに改良した最新のスーパーファイバーを使用。繊維の密度や表面加工を工夫することで軽量かつ剛性、強度を高めた帽体。

また、高速時にヘルメットを取り巻く空気の流れも、ディフューザー、ダクト、エアロフィンによって絶妙にコントロールされている。今モデルから採用された新開発のエアーチャンネルの採用、サイドダクトの形状の見直しなどもおこなわれ、換気性能も高くライダーに快適な被り心地に仕上がっている。

MotoGPライダーからのフィードバックを受け、進化し続けるアライの最高技術を盛り込んだトップモデルなのだ。

Arai
RX-7X

豊富なカラーバリエーションがあり、上段右からXO・ブラック、アルミナシルバー、ホワイト、下段右からグラスブラック、XO・グラスホワイトフラットブラック(つや消し)が用意されている。価格はソリッドモデルが5万8,320円~、グラフィックモデルが6万5,880円。サイズは54、55~56、57~58、59~60、61~62cmとなっている。

レースからフィードバックされたエアロシステム

旧モデルに比べ約20mm 後方に延長した最新のデュフューザーシステムType12を採用。形状も改良され、進化したエアロフィン、スポイラー機能と相まって走行時の安定性が向上。吸気効率も19%向上している。

エアーダクトはICダクト5を採用。旧モデルに比べエアー吸入量が11%向上し、全開、半開、全閉の3パターンで調節が可能。全閉時には防音・防雨性能が高く、操作スイッチが大型化したことでグローブをしたままでも操作が容易に。

エアロフィンはヘルメット後方に発生する乱気流を整え、ディフューザーとの相乗効果によりヘルメットのグラつきを抑え安定させ、より高速での走行を可能にする。乗車姿勢に合わせた5段階のポジション変更も可能。

RX-7Xの「イチ押し」ポイント

素材の強度だけでは、吸収することができる衝撃の大きさには限界がある。このRX-7X 最大の特徴は「かわす性能」を高めたVAS シールドシステムだ。転倒の衝撃をよりかわすため、本来であれば開閉できない位置にシールドの取り付け位置を24mm下げ、より滑らかな理想のフォルムを実現している。VAS は2つのピボットシステムによって、その位置からのシールドの開閉を可能にした。

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