パパコーポレーションスーパーゾイル

掲載日：2007年12月14日バイク用品インプレッション

バイク用品インプレッション

磨耗した金属部品を改質
調子が良かった頃を取り戻す

エンジンの各部は少しずつ、気がつかないうちに消耗してくる。「燃費が徐々に落ちてきた」、「昔のような加速感がない」、これはエンジン内部のパーツの消耗に起因するところも大きい。今回紹介する「SUPER ZOIL」は、そんなエンジン内部の金属部品を改質してくれるオイル添加剤だ。一般の添加剤と違うのは、金属表面を改質してオイルの潤滑をスムーズにすること。その効果はオイル交換後も消えず、永く持続するのだという。高名なレーサーが多く支持するというSUPER ZOILを当編集部でも使用してみるとしよう。使用した車両は編集部員が乗るハーレーダビッドソンスポーツスター。10年落ちで、走行距離は10万kmを越えている車両だ。まだ大きなトラブルは出ていないものの、距離相応の各部の消耗は進んでいるだろうと想定し、テスト車両に選んでみた。本来はオイル交換と合わせて添加するのがベストなのだが、今回はSUPER ZOILの添加による変化のみを体感するため、オイル交換後1,000kmほど走行した車両にSUPER ZOILを添加することに。一度抜いたオイルに、SUPER ZOILを約10%の割合で配合して戻してみた。

SUPER ZOILを愛用するユーザーや、取り扱いショップからよく耳にする話がある。「SUPER ZOILを入れ、しばらく暖気するとアイドリングが上昇する」という話だ。金属の改質が完了し、潤滑がスムーズになるため、こういったことが起こるということなのだろうか。今回のスポーツスターの場合はアイドリング回転数の上昇は確認できなかった。タコメーターが取り付けられている車両ではないため、正確に計測できたわけではないのは明記しておこう。次に走りはじめ、ギアを上げ下げしながらしばらく距離を重ねる。添加後、すぐに金属面が改質するわけではない。SUPER ZOILをエンジン全体に回してやり、馴染ませる作業が必要なのだという。

しばらく走ってみて、まず体感できたのはギアチェンジの感触がよくなったこと。1速と2速の間に変な癖がついていたのだが、シフトタッチがスムーズになっている。期待していなかった変化だったので、嬉しい誤算だ。では、スロットルを捻った際のフィーリングの変化はどうだろう？　金属面の改質が行われているとしたら上下に動くピストンなどの可動部品の動きがスムーズになり、変化を感じられるはず。変化を体感しやすくするため、高速に乗ってみた。テスト車両はここ最近、90kmを越えた辺りから昔はなかった微振動が表れるようになっていた。この微振動でSUPER ZOILの効果を検証したかったのだ。結果は、振動が消え、高速走行がスムーズなものになった。点火が微妙にずれていた時のような微細な振動だったのだが、それが感じられなくなっている。走行距離が長いほど体感しやすいとは聞いていたが、高回転時は違いがハッキリと体感できる。SUPER ZOILの効果が体感できたのはよかったのだが…これはエンジン内部が消耗しているということ。その事実を突きつけられたのはややショックでもある（笑）。それなりに値が張る商品なので躊躇する人もいるだろうが「愛車の一番調子がよかったときを取り戻す」そのためにはSUPER ZOILが役に立つのは間違いない。