2013 Battlax 青木ノブアツ杯 ハルナ ミニバイクレース Rd.1

掲載日:2013年04月05日 押忍!競走部2013 ノブアツ杯 レース情報    

文・写真/淺倉 恵介  取材協力/トレックスポーツ  榛名モータースポーツランド

ミニバイクレーサー達の熱き戦い、2013 Battlax 青木ノブアツ杯が開幕。戦いの舞台は、もちろん 榛名モータースポーツランド です。今年も、いくつもの名勝負が展開されることでしょう。

青木ノブアツ杯の2013年シーズンがいよいよ開幕
押忍! 競争部は今年も青木ノブアツ杯を応援します

さる3月24日、原付ライドではすっかりお馴染みのレースイベント、青木ノブアツ杯2013年シーズンの第一戦が開催されました。青木ノブアツ杯としては、2月に耐久レース"冬耐"が開催済みですが、年間タイトルのかかったスプリントレースのシリーズ戦は、今大会よりスタートとなります。今シーズンを占う開幕戦ということで多くの参加者が集まり、なんと130台以上がエントリー。全19クラス、12レースが開催され、ミニバイクレーサー達が熱いバトルを繰り広げました。

暖かい日が続いていた3月後半ですが、レース開催日は寒さが戻り朝は小雨が降るという生憎の天候。ですが、ハルナに集まるレーサー達は、それくらいでモチベーションを落としません。ウェット路面にもひるむこと無く、コースへ飛び出していきます。朝のフリー走行や、予選中は転倒車も目立ちましたが、幸い大きな怪我もなく皆元気よく決勝に挑みます。午前中には雨も止み、決勝レースがスタートする頃には、ほぼドライコンディションに回復。エントラントは思い切り、レースを楽しんだようです。

レース前に行われたブリーフィングで、前日の練習走行時に周辺住民の方から騒音についての苦情があったとの報告があり、レギュレーションのマフラー騒音規制を遵守するように呼びかけがありました。周囲の理解を得られなくては、レースは開催出来ません。エントラント一人一人が自覚をもって、ルールとマナーを守る。そうしてこそ、この素晴らしいレースイベントを続けることが出来るのです。

2013 Battlax 青木ノブアツ杯、第二戦は5月5日開催です。レースに興味がある人は、是非一度参加してみてください。詳細は ハルナミニバイクレースwebサイト で。こんな楽しいものがあったのかと、びっくりすること間違い無しです。

フォトTOPICS(写真点数/45枚)

01第1レースは“体験”クラス。その名の通り、レースを体験してみたい人向けのカテゴリーで、参戦可能な車種はポケバイ、74 Daijiro、Kid'sバイク。年齢制限はないので、大人の方でも参加が可能です。

02体験クラスを征したのは、ゼッケン18 たつや選手。ホールショットこそ逃したものの、1周目トップでゴールラインに還ってくると、そのまま独走。見事に優勝を果たしました。

032位に入ったのは、ゼッケン4アキミ選手。スタートこそ遅れをとりましたが、見事な追い上げをみせての2位入賞でした。

04第2レースは“フレッシュマンオープンC”クラス。レースビギナー向けのカテゴリーで基準タイムは53秒以上。レース中に53秒を切るタイムを記録すると、総合タイムに8秒が加算されるルールがあります。また、53秒を切ったライダーは次戦以降上級クラスの“フレッシュマンオープンB”にステップアップする規定があります。

05フレッシュマンオープンCで優勝を飾ったのは、ゼッケン13 じゃきい選手。ポールポジションからロケットスタートを決め、そのままトップを独走。盤石の勝利を収めました。見事に53秒切りも達成しています。

062位を獲得したのは、ゼッケン47 福地タイジ選手。ラップタイムは52秒台を記録していますので、次回はフレッシュマンオープンBにステップアップです。

073位はゼッケン55 コーディー選手。レース中、ただ一人51秒台を記録し、ファステストラップを奪取しました。

08第3レースは“Kids 50 & 70”クラス。10インチタイヤを履くキッズモトクロッサーをベースにしたマシンで争われるレースで、50はキッズ向け、70は大人向けのクラス分けがされています。ホールショットを決めたのは、70クラスのゼッケン21 acky選手。もの凄い勢いで地面を蹴り、非力なマシンパワーをカバーするテクニックを見せます。

09レースはゼッケン21 acky選手と、ゼッケン1 MISE選手、二人の70クラスライダーの一騎打ち。危なげない走りでacky選手が勝利を収めました。

1050クラスをトップでゴールしたのは、ゼッケン27 Tetsu選手。ヨシムラカラーにペイントされたCRF50を駆ります。

11第4レースは150ccマシンで争われる“レディース150”、女性のみのレース“レディースオープン”、4st125ccスポーツバイクのレース“SS125B”の3クラス混走で行われました。レースをリードしたのはレディース150のライダー。圧倒的な速さを見せ優勝したのはゼッケン22 つっつ選手。将来有望なレーシングガールです。

122位は、やはりレディース150クラスのゼッケン55 大澤幸子選手。大澤選手は昨シーズン、レディースクラスで常勝を誇った実力派です。

133位、4位はSS125Bクラスのライダーが獲得。バトルに競り勝ったゼッケン87 リーブのマスター選手が3位、ゼッケン26 原嶋 誠選手は惜しくも4位です。SS125Bは、SS125車両でラップタイムが50秒以上のライダー向けのレースです。

14第5レースは74 Daijiroのワンメイクレース。優勝は圧倒的な速さをみせつけたゼッケン48 桂汰選手。故富沢翔也選手がモトGPのmoto2クラスで駆ったマシンのレプリカカラーリングが決まっています。

1574Daijiroと混走で行われたもうひとつのレースが“74大人”です。これは、ポケットバイク74Daijiroを大人がライディングするというレース。今回は3人のライダーがエントリー。終始、サイドバイサイドのバトルを展開、レース自体はシリアスなのですが見た目はどうしてもユーモラスになってしまうレースです。

16青木ノブアツ杯で、最も層の厚いレースのひとつが第6レースとして行われた“フレッシュマンオープンB”。オープンレギュレーション車両で、ラップタイム51秒以上のライダーで争われるレースです。レース序盤をリードしたのは、ゼッケン29 河辺浩司選手。

173台が激しくバトルを繰り広げていた2位集団でしたが、1コーナーの進入で1台が転倒してしまいました。ミニバイクとはいえ、レースはシビアに争われているのです。

182位集団がトップを飲み込み、レース中盤は4台がダンゴ状でトップを争うという混戦。そこからアタマひとつ抜け出し、優勝を果たしたのはゼッケン51 林 真選手。林選手は49秒台のファステストラップも獲得。次戦以降はフレッシュマンオープンAにステップアップです。

193位入賞はゼッケン25 コロ助選手。激しく2位争いをしていたところ、ラスト2周を残した最終コーナーで転倒。すぐにレースに復帰したのですが、4位に付けていた河辺選手に抜かれ、3位という結果になりました。とても悔しそうな様子です。

20第7レースはNSF100によるワンメイクレース“HRCトロフィー”で、ジュニアライダーによる“HRCトロフィーJr”との混走で行われました。

21このレースで圧倒的な速さをみせたのが、ゼッケン54 スパーク☆コータ!選手です。スパーク☆コータ!選手は、昨年まではkide50にエントリーしていましたが、HRCトロフィーJrにステップアップして、いきなりの優勝です。

222位はゼッケン1 都倉 豊選手。レース中のファステストラップを記録、唯一スパーク☆コータ!選手に食い下がりましたが、あと一歩及びませんでした。総合順位は2位ですが、HRCトロフィークラスでは1位を獲得しています。

23第8レースは“フレッシュマンオープンA”その名の通り入門レースと位置付けられてはいますが、その中では最速クラスでかなりレベルが高くなっています。ラップタイムが49秒以上のライダーによって争われます。レースがスタートして間もなくトップに立った、ゼッケン37 かずっぺ選手。そのまま快走を続け、危なげないレース運びでトップでゴール。

24かずっぺ選手には届かなかったものの、かなり積極的に攻めてサーキットを盛り上げ、2位を獲得したのがゼッケン14 ぐんにい選手。青木ノブアツ杯では常連の選手です。

253位はゼッケン56 まこと選手。後続選手に追い上げられるシーンもありましたが、堅実に3位をキープしました。

26第9レースはSS125の上級クラス“SS125A”と、“ルーキーズ150”クラスの混走で行われました。ルーキーズ150は若手レーサーの育成のために開催されているレースで、参加資格は16歳未満、使用する車両は150ccロードスポーツとなっています。成績優秀者に与えられる ハルナスカラシップ の対象レースですので、参加者のレースへの取り組み方はよりシリアス。

27そのルーキーズ150を征したのはゼッケン17 吉田 翼選手。見事なポールtoウィンを決めた、文句無しの勝利でした。昨シーズンまでは、バイクの大きさに手こずっている感じもあった吉田選手ですが、17インチの走り方をモノにしつつある様子。さらなる成長を期待させてくれるライダーで

28SS125Aのトップ争いはゼッケン2 山澤英樹選手と、ゼッケン19 キムラ選手、同じカラーリングのマシンに跨がるG☆WORKSのチームメイト同士のバトルとなりました。レース序盤はキムラ選手が先行していましたが、山澤選手が猛追。逆転に成功してゴールしました。

29第10レースは“ジュニアオープン”クラス。青木ノブアツ杯で、最も盛り上がっているクラスといわれるだけあり、レースは序盤からヒートアップ。トップを走るゼッケン65 富澤 誠選手に、ゼッケン70 高橋直輝選手が激しくチャージします。ですが、高橋選手は2周目に転倒、すぐにレースに復帰しますがトップ争いからは姿を消すことになります。

30その後、ゼッケン26 ナイト選手がトップに立ち、ゼッケン71 小堀和亮選手が続きます。

31そこでレースを盛り上げたのが一時順位を後退させていたゼッケン65 富澤選手。あっという間に2位まで順位を戻し、トップに迫ります。全てのコーナーでパッシングにトライするような、実に激しい走りでトップを奪還。そのまま、逃げ切って優勝をもぎとりました。ファイティングスピリッツに溢れる、とても熱い走りは観客まで熱くしてくれました。

32第11レースは名物のサイドカーレース、バイクとは違ったダイナミックなコーナリングが見ていて楽しいレースです。優勝したのはゼッケン2 Team「k & F」、木下悦雄選手・藤原亜由子選手の男女混成チームです。2位に入ったゼッケン6 POWER PIPE RTの猛攻を凌ぎきっての勝利でした。

331位争いをする2台とは差がつきましたが、3位争いもかなり熾烈でした。そのバトルを制し、3位を獲得したのはゼッケン1 MTY。こちらも男女混成チームペア、大塚光男選手、大塚杏奈選手の親娘ペアでの参戦でした。

34最終、第12レースは青木ノブアツ杯の最速クラス“シニアオープン”と、改造範囲の少ないストイックな2st50ccマシンのレース“M50”クラスの混走。レース序盤をリードしたゼッケン16とゼッケン2は兄弟の間柄。ナカムラ兄弟といえば、榛名では有名人。トップのゼッケン16が弟さん、ゼッケン2がお兄さんです。

35兄弟対決を制し、優勝を果たしたのはゼッケン16 ナカムラ弟選手。予選はポールポジション、決勝も優勝という完璧な勝利をみせてくれました。

36激しいバトルの末、ゼッケン2 ナカムラ兄選手を抜き去り、2位を手にしたのがゼッケン17 SS選手。RG125γという、ミニバイクレースでは珍しい車種で参戦。こんなバイクでエントリーできるのは、オープンクラスならではの楽しみです。

37M50クラスも熱いレースが展開されました。痛バイク系ペイントに、国民的人気キャラクターの某猫型ロボットを思わせるレザースーツで観客を楽しませてくれているのは、ゼッケン36 からあげ選手。M50で3位入賞を果たした実力派でもあるのです。

38いつものごとく忙しく働く、主催者の青木宣篤さん。超有名ライダーでありながら、名前を貸すだけではなく、実際に自らが中心となってレースを運営。サーキット中を走り回っている姿には、いつも頭が下がる思いです。

39ブリーフィングで挨拶をしているのは、榛名モータースポーツランド代表の牧野徹也さん。施設の維持、周囲の環境への配慮など、サーキットの運営は多くの問題を抱えています。そんな中、モータースポーツの発展のため尽力してこられた功労者なのです。

40朝のうちはコース上にたくさんのウェットパッチがありましたが、ジュニアライダー達がホウキを使って、水分を掃き出す作業を行っていました。

41ウェットコンディションだった予選では転倒車が続出。安全にレースを進めるためにオフィシャルの皆さんは休むヒマもありませんでした。

42開催クラス全てでしっかりと表彰が行われるのが、青木ノブアツ杯の楽しみのひとつ。レースの醍醐味を少しでも多くの人に味わってもらおうという青木さんの心遣いです。ジュニアライダーもシャンパンファイトを楽しみます。

43イベントの幕を飾るのは、参加者へのプレゼント大会。今回は、ジャンケン大会でなく、抽選で賞品が当たりました。目玉賞品だったライディングジャケットを手にしたのはジュニアライダーでした。

44このCBR250Rベースのレーサーは、今年のハルナスカラシップ成績優秀者に貸与される車両。青木さんは、後進の育成を真剣に考えているのです。

45開幕戦に集まった、たくさんのエントラントの皆さん。青木ノブアツ杯は2013年も、大いに盛り上がりそうです。

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