第十回 風そよぐ霞ヶ浦でまさかの遭遇!?(茨城県) 原チャでchacha茶

原チャでchacha茶

第十回 風そよぐ霞ヶ浦でまさかの遭遇!?(茨城県)

掲載日:2013年07月03日 記事カテゴリ 原付漫遊記原チャでchacha茶

文・写真/野岸“ねぎ”泰之  写真/野呂瀬悦史  取材協力/いばキラTVかすみがうら市郷土資料館

第十回 風そよぐ霞ヶ浦でまさかの遭遇!?(茨城県)

名物の帆曳船は見られず!?
でも古墳がたくさんあった!!

暑い時期は涼を求めて、水辺が恋しくなるというもの。そこで今回は、全国で2番目の大きさを誇る湖、茨城県の霞ヶ浦周辺を走ることにした。旅の相棒は、発売されたばかりのホンダ・クロスカブ。スーパーカブ110に比べてアップハンドルでシートも厚くなっているから、湖の周囲をトコトコとツーリングするにはちょうどいいマシンだ。

 

霞ヶ浦に来たら見たいな、と思っていたのが帆曳舟。貝殻のような独特の形の帆を持った舟で、以前は実際に漁をしていたけれど現在は観光用とのことで、霞ヶ浦の夏の風物詩になっている。これが湖に浮かんでいる姿を見たいな~、と思っていたんだけど、残念ながら7月後半から11月頃までの、週末だけの操業とか。「それなら模型があるよ」と地元の人に教えてもらったのが、かすみがうら市の郷土資料館。着いてみるとそこはお城を模したとてもカッコイイ建物で、内部には漁具や市の歴史がわかる展示とともに、ありました、パーっと帆を広げた帆曳舟の模型! ここにあるのは3分の2スケール。ポスターなんかで帆をいっぱいに広げた写真を見ると、何十人も乗れるような大きなものを想像していたけど、計算すると実物は思ったより小さいんだよね。ほかにもここでは帆曳舟の詳細なしくみや発明秘話、実は横を向いてバランスを取りながら網を引っ張ることなど、いろいろと勉強できて興味深かったったな。展望台からは霞ヶ浦はもちろん、天気によっては筑波山や富士山まで見渡せるのもいいね。

 


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かすみがうら市の郷土資料館はお城を模して造られています。門と天守閣……バイクと一緒に記念撮影しても絵になりますね

かすみがうら市の郷土資料館はお城を模して造られています。門と天守閣……バイクと一緒に記念撮影しても絵になりますね

突然声を掛けてきた可憐な
女性ライダーの正体は?

さて、ここからどこへ行こうかな、と地図を見ていたら、霞ヶ浦の周辺にはやたらと古墳が多いことに気が付いた。そこで、近くにある富士見塚古墳公園に向かうことに。霞ヶ浦の周囲はのどかな田園風景が広がり、その中を原付のスピードでゆったり走るのがとても気持ちがいい。ちょっとした土の小道にも気軽に入って行けるので、クロスカブて来てよかったな、と実感できた。

 

富士見塚古墳はけっこう立派な前方後円墳で、今はきれいな公園として整備されている。はるか昔、この辺りに住んでいた豪族の力の強さがしのばれるというもの。するとそこにドドド、と大型バイクがやって来た。「あれっ、ねぎさんじゃないですか?」。声を掛けてくれたのは華奢でかわいい女性ライダー。なんと、以前取材でお会いしたことのある、レースクイーン&グラビアアイドルの水野ちはるちゃんじゃないですか! メジャーな観光スポットでもない、こんな場所で会うなんてびっくり。

 

聞けば彼女は茨城県の魅力あるスポットを走って伝えるインターネットのツーリング番組『いばキラ★ロード』のナビゲーターを務めていて、その撮影で霞ヶ浦周辺を巡っているんだとか。ここで会ったのも何かの縁、ってことで、ちゃっかり番組にお邪魔して、一緒に古墳の上まで行くことに。ちはるちゃんは番組を通じて茨城県にすっかり詳しくなったようで、歩きながら走りどころや食べ物情報など、あれこれ教えてくれた。きれいな芝生に被われた古墳の頂上からは、霞ヶ浦の水面が一望でき、吹き渡る風も爽やかで、とっても気持ちがいい!! そこで「かすみがらぁぁ~、さいこうぅぅ~!」などと素直に絶叫しちゃうちはるちゃん、相変わらず天真爛漫なキャラでカワイイね。動くちはるちゃんが見たい!!って人は、ぜひ『いばキラ★ロード』をチェックしてみてね。

 

霞ヶ浦の特産品!!
“あの肉”を使ったバーガー!?

ちはるちゃん&いばキラ撮影チームと別れ、次に向かったのは『道の駅たまゆら』に併設された、『行方市観光物産館こいこい』。実はさっき彼女に「面白い食べ物があるんですよ~」と教えてもらったのだ。気になるその正体は、行方バーガーというご当地ハンバーガー。パティには4種類あって、豚、鴨まではまぁ普通、さらに鯉、そしてナマズを使ったものがあるのだ。注目はやはりナマズ(アメリカナマズ:チャネルキャットフィッシュ)を使った“なめパックン”というバーガー。霞ヶ浦で養殖されているアメリカナマズのカマ肉(エラの下の部分で、美味とされている!)を使っているとか。いったいどんな味がするのかと恐る恐る注文して、いざパックン!!

 

ん? ナマズのフライはまったくクセがなくあっさり。それにケチャップとソースを混ぜたスパイシーな特製ソースが効いていて、とっても食べやすい味になっている。野菜の多いフィッシュバーガーって感じで、ちょっと拍子抜けするぐらい。もう少し淡水魚系のパンチが欲しいな、という方は、養殖鯉の切り身を照り焼き風のパティにした“こいパックン”がオススメかも。グループで行って、4種類全部を食べ比べ、っていうのも楽しいかもね。

 

霞ヶ浦の周囲は昔から温暖で肥沃な土地。美しい田園風景に思わず寄り道、こんな場所でもクロスカブは心強いですね

霞ヶ浦の周囲は昔から温暖で肥沃な土地。美しい田園風景に思わず寄り道、こんな場所でもクロスカブは心強いですね

ソースがドバドバですが左がナマズの“なめパックン”、右が“かもパックン”。特産のわさび菜やレンコンも入って美味ですよ

ソースがドバドバですが左がナマズの“なめパックン”、右が“かもパックン”。特産のわさび菜やレンコンも入って美味ですよ

軍都として栄えた歴史……
そして“今の平和”を考える

お腹もいっぱいになったところで、再び出発。次の目的地は、少し離れた阿見町にある。国道ばかり走っては味気ないし、交通量も多くてせわしないので、湖岸に出てのんびりと走ることにした。かなり気温が高く暑い日だったけど、湖面を渡る風が吹き抜けると、ジャケットの中に風が通って爽やか。霞ヶ浦は湖畔を走る細めの道がけっこう充実しているので、時間に余裕のある時は、そんな道を探して走るのも楽しいもの。

 

到着したのは、『予科練平和記念館』。予科練とは海軍飛行予科練習生という制度の略で、旧海軍が若者から熟練のパイロットを育てようと昭和初期から始めた制度。阿見町には大正末期に海軍航空隊が設置されて以来、1939年(昭和14年)に横須賀から予科練が移転、翌年には土浦海軍航空隊となった。霞ヶ浦は陸上機と水上機、両方の訓練ができることから、海軍の街として発展してきた歴史があるのだ。戦争末期には神風特別攻撃隊として命を散らした若者も多く、戦争と平和を考えるうえで忘れてはならない歴史を伝えるために、この記念館が作られたという。館内は撮影禁止のため写真で伝えることはできないけど、まるで美術館のような美しい外観とは裏腹に、予科練の歴史や厳しい訓練、質素で統制の取れた日常生活など、貴重な資料が多く展示されている。若い人をはじめ、戦争を知らない世代にこそ、今の平和を考えるうえで、ぜひとも見てもらいたい施設なのだ。

 

そしてすぐ近くにもう一ヵ所、立ち寄りたい場所があった。それは、陸上自衛隊の霞ヶ浦駐屯地にある広報センター。ここは受付さえすれば誰でも予約なしで見学できるという、駐屯地内の広報施設としてはかなりハードルが低いのが魅力。屋内展示には霞ヶ浦と旧日本軍の歴史や太平洋戦争末期の特攻兵器『桜花』の模型、自衛隊が実際に使っている武器などもあり、ここでも現在の平和について考えさせられる。「また軍事モノかよー!?」なんて声が聞こえてきそうだけど、そう言わずに屋外の展示を見てほしい。ちょっと古めとはいえ、戦車や装甲車、ヘルコプターなどがたくさん展示され、さわり放題、撮り放題。ヘリの中には操縦席に乗り込めるものもあったりして、メカ好きにはたまらないエリアとなっているのだ。冷たくずっしりした鋼鉄の感触、意外に軽くて薄い航空機用のジュラルミン……バイク乗りなら、きっと何か感じるものがあるはず。ここはひとつ、「すげー、カッケー!」と素直に楽しむのもいいと思う。

 

さて、再び湖岸に出たら、恒例のお茶タイムといこう。今回は家から保冷マグに氷水を入れて持ってきて、スターバックスのスティックコーヒー“VIA”を楽しむことにした。まるで瀬戸内あたりの海のような、穏やかで広々とした湖面を見ながら今日1日を思い出し、「霞ヶ浦といっても、いろんな顔があるんだな」としみじみ実感。まだまだ全部回りきれてないし、帆曳舟も見に来ないと……探せばもっと魅力があるはず。素直にまた来たいな、と思わせてくれる場所だったな。さぁて、次回はどこでchacha茶しますか~!?

 

全国で唯一、県内に民間テレビ局がない茨城県が、2012年10月に開局させた[茨城県が運営するインターネットテレビ]が「いばキラTV」だ。「いばキラ★ロード」は、同局のオンデマンド番組として2013年から配信スタート。ナビゲーターの水野ちはるさんが、県内をツーリングしながら、茨城のさまざまな旬を伝えている。毎週水曜日更新。

 

 

 

今回の原付&装備

ホンダ クロスカブ

ベースのスーパーカブに比べて、アップライトなハンドルとストローク量の多いサスペンション、分厚めのシートを採用。ツーリングで長めの距離を走るのも楽になった。可倒式のステップや巨大なキャリアも便利だ。

>>この車両の試乗インプレッションはコチラ

シンプルなスタイルに大きくロゴをプリントしたメッシュジャケット。プロテクターにワッフルタイプを使用しているので、風の通りは非常に良く、快適だ。

ラフ&ロード
RR7324 アイデンティティメッシュジャケット

シンプルなスタイルに大きくロゴをプリントしたメッシュジャケット。プロテクターにワッフルタイプを使用しているので、風の通りは非常に良く、快適だ。

 

バックルを外すとメットインスペースが出現するほか、タンデムグリップも装備しているデイパック。原付二種でタンデムツーリングを際にも便利なアイテムといえる。

ラフ&ロード
RR9405 タンデムライドパック

 

バックルを外すとメットインスペースが出現するほか、タンデムグリップも装備しているデイパック。原付二種でタンデムツーリングを際にも便利なアイテムといえる。

 

ワンタッチで開閉可能なインナーサンバイザーを装備したオープンフェイスヘルメット。日差しの強さ、周囲の明るさに応じて瞬時に調節できるので、ツーリングでも重宝する。

SHOEI
J-Cruise

 

ワンタッチで開閉可能なインナーサンバイザーを装備したオープンフェイスヘルメット。日差しの強さ、周囲の明るさに応じて瞬時に調節できるので、ツーリングでも重宝する。

●今回の訪問先

かすみがうら市郷土資料館

城をイメージしたかすみがうら市のシンボル。館内には3分の2スケールの帆曳舟や漁具、農具の展示のほか、市の歴史を実物とパネルによって紹介。4階の展望台からは霞ヶ浦から筑波山、晴れた日には富士山まで見渡せる。

■所在地/茨城県かすみがうら市坂1029■開館時間/9:00~16:30■休館日/月曜日(祝日の場合は翌日)、年末年始■TEL/029-896-0017■HP/http://edu.city.kasumigaura.ibaraki.jp/shiryokan/

 

行方市観光物産館こいこい

道の駅「たまつくり」に併設された物産館。行方市の新鮮な農産物、水産物を販売している。行方バーガーのほか、梨ソフトも人気だ。

■所在地/茨城県行方市玉造甲1963-5■営業時間/9:00~18:00■定休日/年中無休■TEL/0299-36-2781■HP/http://www.namegata-koikoi.com

 

予科練平和記念館

海軍の町として歴史を刻む阿見町で、予科練を主体とした貴重な資料を保存・展示するとともに、命の尊さや平和の大切さを考えてもらうための施設。

■所在地/茨城県稲敷郡阿見町大字廻戸5-1■開館時間/9:00~17:00(入館は16:30まで)■休館日/月曜日(祝日の場合は翌日)、年末年始■料金/大人500円■HP/http://www.town.ami.ibaraki.jp/yokaren/

 

霞ヶ浦駐屯地広報センター

■所在地/茨城県土浦市右籾2410■開館時間/9:00~16:30■休館日/土日祝日■TEL/029-842-1211(内線2217)■HP/http://www.mod.go.jp/gsdf/eae/eadep/index.html

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プロフィール
野岸“ねぎ”泰之
神奈川在住のフリーライター。バイクツーリング雑誌を中心に、防衛問題からデジタルグッズまで、興味の赴くままに幅広く執筆。原付バイクによる島旅も多くこなす。グッズからグルメまで、B級と名のつくものが大好物。愛車はヤマハTDM850、TT250レイド、カワサキKSRⅡ。好きな言葉は「人生は祭りだ!」。HUB倶楽部の主宰メンバーでもある

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