第三十八回「SSTR」 松本よしえのゆるカブdays

カブ生活

第三十八回「SSTR」

掲載日:2015年06月19日 記事カテゴリ 原付漫遊記松本よしえのゆるカブdays   

え・文・写真/松本よしえ

カブ生活

羽カブで「SSTR」にエントリーしました。東京湾岸を日の出と共に出発し、日没までに能登半島の千里浜へゴールします。

 

前回もお伝えしたとおり、5月30日に開催された「SSTR」こと「サンライズサンセットツーリングラリー」に参加しました。2013年のプレ開催を含めると今年で3回目。ラリーの概要は ゆるカブの第37回「SSTRにエントリー」 をご覧いただくとして、羽カブ号は東京湾岸を夜明けに出発して、ゴールの千里浜を目指しました。

 

このラリーの面白いところはスピードレースではないところです。参加車両は公道を走れるバイクならば排気量を問いません。スタートは太平洋岸(瀬戸内海岸でもOK)ならばどこからでも出発でき、千里浜のゴールを目指します。最短距離を走るならば名古屋辺りから。なかには鹿児島や熊本、東北からという長距離の人もいます。お膳立てされたコースを走るのではなく、参加者自らがラリーの旅を演出するのが独特。レースに勝敗はなく、ツーリング内容を総合的に審査して賞典の入賞者が選ばれます。今回はリトルホンダで上り坂を押して歩いた人や、大間岬を出発してきた人、75歳の参加者もいらっしゃいました。原付や原付二種の小さなバイクに乗る人は一般道しか走れませんし、過酷なテーマに取り組んでいるような。もちろんカブでの参加者もいて、CT110が集って走っているのは楽しそうだし、カブ90にタンデムで参加したご夫婦もいました。

 

ちなみに東京を出発するわたしが試算した路程は約480キロ。給油や休憩時間は含まずに約12時間を走る計算です。90ccの羽カブは峠の上り坂でかなりスピードが落ちるし、丸一日という長丁場ではペース配分が難しいです。第37回でも書きましたが長野県と岐阜県の県境を繋ぐ安房峠が通行できず、けっきょく南へ大きく迂回して木曽福島から高山を経由しました。同じルートを走る方はずいぶんいたようで、道の駅などで再会するたびに勇気づけられ、ソロ参加している者同士が励まし合えるのはうれしかったなぁ。

 

さて、レースも後半となると写真を撮影する余裕もありません。ともかくゴールを目指して走るだけ。給油でガソリンスタンドへ入れば、店員さんがゼッケンナンバーをしげしげと眺め、「1時間以上前にバイクが通ったねぇ」と教えてくれ、このままじゃ時間内にゴールできないのだろうか。正直なところ、かなり焦りました。いつもなら寄り道三昧の旅ですが、羽カブ号はかなり真面目に淡々と走り続けた結果、午後6時頃にゴールのある「なぎさドライブウェイ」へ到着。チェッカーフラッグに迎えられて無事にゴールを通過しました。ゴールでは能登半島に伝わる勇壮な太鼓の演舞や特製のオニギリ、貝汁が振る舞われ、疲れた身体に沁みるような美味しさでした。最後はオーガナイザーの風間深志さんと握手をして完走ピンバッジも手渡されます。レース後の発表によれば今回は全国から913台(955人)がエントリーしました。当日は883台が出走し、最終的に833台が千里浜にゴールしたそうです。

 

振り返れば、五感をフルに働かせた一日だったという充実感があります。目をつぶれば緑濃い山間の道や山藤の甘い香りを思い出し、道を尋ねたオジサンの声が蘇ります。こんな風に真剣に走ったのはいつ以来だったか。羽カブに乗り続けた濃~い一日でした。

わたしが出発した東京湾岸の日の出時刻は午前4時27分。平静を装っていますが、じつはスタートの通知メールが送れずにあたふたしているところ。

わたしが出発した東京湾岸の日の出時刻は午前4時27分。平静を装っていますが、じつはスタートの通知メールが送れずにあたふたしているところ。

左下/築地で出会ったスペイン人旅行者は2時間後に出国予定。マグロの競りが見たくて午前3時半にやってきたのに120人の入場枠から漏れてしまったと残念がっていました。左上/道の駅白州(山梨県)にて。ほぼ同じルートを走っていた参加者さん。右上/道の駅蔦木宿(長野県)にて。第36回で花盛りだった河原の樹木はまぶしい緑に。右下/国道361号を権兵衛トンネルへ向かう途中、ピンク色の広大な花畑が出現!地元農家さんが丹精しているフクロナデシコの花です。

左下/築地で出会ったスペイン人旅行者は2時間後に出国予定。マグロの競りが見たくて午前3時半にやってきたのに120人の入場枠から漏れてしまったと残念がっていました。左上/道の駅白州(山梨県)にて。ほぼ同じルートを走っていた参加者さん。右上/道の駅蔦木宿(長野県)にて。第36回で花盛りだった河原の樹木はまぶしい緑に。右下/国道361号を権兵衛トンネルへ向かう途中、ピンク色の広大な花畑が出現!地元農家さんが丹精しているフクロナデシコの花です。

左上/九蔵峠から御嶽山を臨む。左側に噴煙が見えます。右上/余裕がなくなって写真も撮らないまま一気に能登半島の今浜です。午後6時頃。出発時に別れた仲間と偶然に遭遇。ここからゴールの千里浜までは波打ち際の砂浜(なぎさドライブウェイ)を走ります。左下/ゴールまで約5キロの砂浜で記念撮影。夕日は隠れてしまったけれど、刻々と暮れてゆく浜辺にゴールを目指すバイクが通過していきます。右下/千里浜に設けられたゴール。ツーリング内容を総合審査し、翌日の式典で入賞者が発表されました。

左上/九蔵峠から御嶽山を臨む。左側に噴煙が見えます。右上/余裕がなくなって写真も撮らないまま一気に能登半島の今浜です。午後6時頃。出発時に別れた仲間と偶然に遭遇。ここからゴールの千里浜までは波打ち際の砂浜(なぎさドライブウェイ)を走ります。左下/ゴールまで約5キロの砂浜で記念撮影。夕日は隠れてしまったけれど、刻々と暮れてゆく浜辺にゴールを目指すバイクが通過していきます。右下/千里浜に設けられたゴール。ツーリング内容を総合審査し、翌日の式典で入賞者が発表されました。

無事にゴール! 日没近くになるとゴールは大渋滞。順番待ちをして計測ポストを通過しました。千里浜の日没時刻、午後7時5分までにゴールを通過すれば完走です。

無事にゴール! 日没近くになるとゴールは大渋滞。順番待ちをして計測ポストを通過しました。千里浜の日没時刻、午後7時5分までにゴールを通過すれば完走です。

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