カブ生活

第三十回「富士山ラーメン」

掲載日:2014年09月26日 原付漫遊記松本よしえのゆるカブdays    

え・文・写真/松本よしえ

今年も羽カブ90で富士山の五合目を目指しました。今回のゆるカブミッションは富士山でインスタントラーメンをいただきま~す!

カブで富士山に登るのは二度目です。キッカケは昨年の7月に開催された「富士登山50周年ミーティング@富士山」というイベントでした。主催されたのはTONYさんこと前澤一郎さん。1963年にカブで富士山初登頂を果たした鍋田進さんと知り合われたご縁で企画されました。イベントでは鍋田さんご本人も講演され、55台のカブが富士山五合目を目指しました。ああ、いま思い出しても悔しいのですが、わたしはこのイベントに参加できなかったのです。代わりに後日、一人で富士山五合目へ登ったのがカブでの初富士山(第二十回富士山へGO!)。それだけに今年の『鍋田記念・富士山ヒルクライムラン2014』はなんとしても参加したい! 鼻息も荒く富士山へ駆けつけたのです。

さて、今年は9月14日に総勢51台が集まり、富士宮の富士山スカイラインから新五合目を目指しました。一口にカブといっても年式も排気量もバラバラなわけで、インジェクションのクロスカブ(110cc)は余裕でズンズン登る一方、60年代のC100(49cc)がエンジン全開で必死に登る姿は応援したくなります。わたしの羽カブ90も3速ではモコモコしちゃってパワーダウン。2速ならば力強く登るけれど、走行距離が6万キロ越えのエンジンです。こんなに回し続けて大丈夫かなぁ。かなりドキドキしながら新五合目に到着しました。

さて、夢中で走っている最中はともかく、カブを降りれば標高2400メートルの新五合目は気温9℃。あいにく曇も湧いて身体がどんどん冷えていきます。今回は五合目でインスタントラーメンを食べる準備をしていました。富士山の物価はとても高くて、ジュースやお茶を自販機で買うと300円。食堂には「おにぎり500円」、「カップヌードル350円」の品書きが並びます。いっそ自前のおにぎりも考えましたが、やはり温かいものが食べたい。で、朝のキャンプ場で水を汲み、インスタントラーメンは2分煮ればよいものを用意しました。鍋とストーブ、ガスカートリッジの残量もなんとかOK。箸もちゃんと持ってるし、これなら大丈夫、抜かりない! 自信満々で新五合目の駐車場から展望台へと登り、荷物を広げてお湯を沸かしていたら気づいたんです。

「どんぶり、忘れちゃったよ~(涙)」

隣でカップヌードルを余裕ですするM氏に笑われながら、鍋から直ラーメン。寒い五合目では格別美味しいけれど、わたしだって一応は女性の端くれ。お行儀悪すぎというか、恥ずかしくてコソコソいただきました。それでも汁は残さずしっかり飲み干しましたよ。富士山には一滴たりともこぼしません!

前夜は精進湖畔でキャンプ。キャンプ道具満載でもカブはよく走った。これから精進湖で集合した13台のカブ仲間とともに朝霧高原経由で富士山新五合目へ向かいます。背後の富士山がすっぽりと雲のなかで残念。

標高2400m、富士山新五合目の駐車場です。総勢51台のカブが無事に上りました。展望台に設置された温度計は9℃!寒くてカッパの上下を着込んでいる人もいます。わたしはライディングパンツの下に某社の○ート○ックを穿いています。この後、富士宮の下界へ降りると気温27℃、大汗をかきました。

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