カブ生活

第十回「シートの張替え」

掲載日:2012年08月31日 原付漫遊記松本よしえのゆるカブdays    

え・文・写真/松本よしえ

暑い日が続きますが、みなさま無事に走っていますか。日中はな~んにもする気にならない…なんて方、こんな時はインドアや涼しい夜にカスタム、バイクいぢり(!?)はいかがでしょう。

前回、京都のカフェカブパーティに出かけた影響もあって、にわかに自分のカブ90をいぢって(!)みたくなりました。で、ネットであれこれ物色していたら、お手頃の張替え用シート表皮を発見! わたしの緑カブに似合いそうな茶白のツートンカラーです。これに張り替えたら地味なビジネスカブが大変身するんじゃないか。頭のなかでは妄想が暴走して、ついポチッとお買い物してしまいました。

さて、自分でバイクのシートの張替えをするのって難しいのでしょうか。じつはカブのシートならば、けっこう簡単にできるのです。工程はざっと以下のとおり。

(1) 車体からシートを取り外す(六角ボルト2個)。

(2) 既存のシート表皮を外す。松本のはタッカー針留めタイプだけど、ツメに引っ掛けるタイプもあります。

(3) ベース部分とスポンジ、防水ビニールを分解する。

(4) スポンジが濡れている場合はしっかり乾かす。浸水の具合によっては数日から一週間掛かることもあります。いっそ交換も?

(5) 防水用ビニールでスポンジを包む。松本は厚手のビニールで代用。

(6) シートベースに (5) のスポンジを取り付ける。

(7) シート表皮を (6) に被せる。

(8) 表皮を引っ張りつつ、タッカーを打ち込んでいく。

(9) シートを車体に取り付けて完成。シートが余る場合は切り取る。

こうやって工程を記すと大仰になりますが、実際にやってみるとスムーズならば1時間くらいで終わります。(8)の工程では少しだけドライヤーの熱風をあてるとやり易いのですが、くれぐれも延ばし過ぎないようにご注意を。初めてタッカーを打ち込むときは緊張しました。

カブのメインシートはご存じのとおり、オシリが載るだけの大きさ。バイクのシートとしては小さいので狭い作業スペースでもOKなのがうれしいです。特別な道具としてはタッカーが必要です。これ、ご存じない方のために説明すると、ホッチキスの親玉のようなヤツです。ホームセンターへ行けば最低価格500円から6~7,000円クラスまで売られています。購入する場合は事前にシートの形状を見定めて、針を打ち込むときに針がしっかり届く形状の商品を選ぶことをオススメします。

ところでわたくし、一応三十ウン年のバイク人生を重ね、レバーやブレーキパッドの交換、パンク修理など、人並みにこなしてきてはいるのですが、じつは不器用なことにかけては自信(!?)あり。かつてミラー交換でネジ山を潰したり、タイヤのシムをへし折るなど、工具を手にすると事件が起きます。で、このたび人生初のシート張りを経験するにあたり、カブ仲間で“Bikeshop Friends”のメカニック、キシネくんにお世話になりました。ビビるわたしに「こんなの簡単、大丈夫だから」と、彼はニコニコ笑顔で背中を押してくれ、無事に張替え完了。おかげさまでシートスポンジにお絵描きする余裕も生まれましたが…えーと、これは見えないオシャレ(!?)ってことで、よろしく!

“BikeShop Friends”(バイクショップ フレンズ)

〒174-0073東京都板橋区東山町15-5
TEL/FAX 03-3554-1062

営業時間/10:00~20:00
水曜定休

タッカーでシートの表皮を留めているところ。曲線部分は慎重に。シワが寄らないよう表皮を均等に引っ張るのが難しい。ドライヤーを使うときは、熱風を当て過ぎると表皮が痛むので注意すること。この作業がイチバン神経を使います。

わずか1時間ほどの作業でシートの張替えが完了! 慣れが必要な作業もあるけれど、実際にやってみるほうが簡単です。“BikeShop Friends”(バイクショップ フレンズ)のメカニックのキシネくんはカブ乗り。店前にとまっている彼の通勤号は70年代のカブC90です。サイドスタンドにご注目!

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