カブ生活

第三回「“素カブ”でよろしいですか?」

掲載日:2012年01月25日 原付漫遊記松本よしえのゆるカブdays    

え・文・写真/松本よしえ

わたしがカブ90に乗るようになったのは、じつはささやかな目的があった。それはカフェカブミーティングに参加すること。これは年に一度、都内で開催されるカブオーナーの集まりで、日本中からカブとオーナーがやってくる。カブは世界で一番生産されているバイク(2008年で6千万台突破!)。いったいどんなイベントなのか興味があったし、できれば自ら参加してみたい。ちなみにカブオーナーの自走参加が原則条件(赤色の郵政カブは除く)で、わたしの“素カブ”(シンプルな吊るしの状態のカブを勝手に命名)だって立派に参加資格があるのだ。

さて昨年となる2011年には、11月6日に第15回カフェカブミーティングが開催された。この日、青山のホンダウェルカムプラザ前には個性豊かなカブ294台が並び、そのオーナーが大集合。ひと口にカブといっても、発売から50年以上の歴史があるだけに見ごたえは十分。自転車にエンジンを付けた、文字通り原動機付き自転車のアンティークなカブF型をはじめ、ふだんはお目にかかることのない歴代のカブが目の前に! 美しいペイントや絶妙な改造を施した車両は大人気で、常に人に囲まれていた。一方、たとえ同型式のカブでもステッカー1枚の貼り方でオーナーらしさがにじみ出るのを発見して楽しい。ほかにもリアボックスに犬を載せたり、子どもや恋人とタンデム参加の方など、カブという共通の話題があれば初対面であろうと、年齢や性別が違っても話は尽きなかった。

この日、カブを停めた場所が近いご縁でお話したナミさんの愛車はリトルカブ。前回のミーティングに遊びにきて、つぎは自分のカブで参加しようと決心してカブを手に入れたそうだ。お手製のシートカバーはフワフワの布地を使っているのがユニークで、彼女のファッションとも調和してラブリーな魅力いっぱい。わたしもこの日一日の経験が刺激になり、“素カブ”を脱して、「自分のゆるカブをつくろう!」と、すっかりその気になった。

レディース賞を受賞したナミさんのリトルカブ。女子の心に響くラブリーがいっぱい!

イベント参加者には記念として、1960年製SPORT CUB C110のピンズが配られた。これ、すごくうれしかったな~♪

朝方は小雨が降る天候だったが、青山のホンダウェルカムプラザ前のオープンスペースにカブ294台とオーナーが集合

こちらの記事もおすすめです

この記事に関連するキーワード

新着記事

タグで検索