ホンダ ダンク – ホンダ12年ぶりの新開発原付スクーター 試乗インプレ・レビュー

ホンダ ダンク
ホンダ ダンク

ホンダ ダンク – ホンダ12年ぶりの新開発原付スクーター

掲載日:2014年02月24日 試乗インプレ・レビュー    

取材・写真・文/河合宏介

アイドリングストップ機能を搭載した
ホンダ12年ぶりの新開発原付スクーター

2013年11月に開催された東京モーターショーでワールドプレミアとして出展された「Dunk」が、2014年2月20日に発売された。開発テーマを「若者の通学や通勤、さらには普段の生活の楽しみを広げるスクーター」とし、スマホなどが充電できる12V電源のソケットや、500ccの紙パック飲料がそのまま入る大型ラック、通勤通学に役立つ時計など、原付バイクに「あれば便利」な実用装備が数々採用されている充実モデルである。

ホンダ ダンク の画像

ダンクに搭載される新開発の50cc版『eSP』エンジンの特徴は、原付2種のPCXやShモードなどで好評のアイドリングストップ機能が装備されていること。一時停止から3秒後にエンジンが自動停止、その後アクセルを開けると同時に車体が動き出すその乗り心地は、まるで電動バイクのような不思議な印象だ。このようにエンジンから新開発されたホンダの50ccスクーターは、2002年のトゥデイ以来12年ぶりとなる。カラーバリエーションは全6色が用意されるなか、つやのあるブラックに銀色のラインが特徴の「ポセイドンブラックメタリック」を借りて試乗してみた。

ホンダ ダンク の特徴

ホンダ ダンク の画像

エッジのモールが存在感を引き立てる
現代の使い方に合ったユーティリティ

ボディデザインは、面を基調としたフォルムだ。ボディの端をぐるりと囲むようにソリッドなモールがあり、それがDunkの存在感を引き立てている。ウインカーとテールランプにはクリアレンズを使用して、シンプルなカラーリングにまとめてある。シートに座ってみると、スクーターらしく上体を起こした楽なポジションで、足元の自由度も高い。

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フロントに視線を移すと、そこには便利なユーティリティが並んでいる。フロント右側にあるインナーラックには、従来では無理だった500ccの紙パック飲料がそのまま入り、センターにはカバンの取っ手が掛けられる可倒式のフックが付いている。そして左側のフタ付きグローブボックスには、本機の目玉でもある12V電源のソケットがある。これはシガーソケット端子なので、USBなどユーザーの電子機器に合った端子に変換する必要がある。

ホンダ ダンク の画像

メインキーには、盗難防止に有効なシャッターが付いている。シートを開くには、その右脇にあるボタンを押す。シート下のメットインスペースは23リットルの容量があり、突起のないヘルメットと雨具などのプラスαを収める余裕がある。幅も広いので、A4サイズのファイルを曲げずに収めることができる。そのせいか、テスター(身長163cm)が座ると両足のつま先がギリギリ接地するくらいの足付きだった。そして10インチという小径ホイールなので、狭い場所での取り回しは得意。かといって直進安定性が悪いわけでもなく、フロントの接地感が高くクセのない素直なハンドリングで、都内を走るには全く不満を感じなかった。

ホンダ ダンク の試乗インプレッション

ホンダ ダンク の画像

実際の道路事情に合った力強い走り
ほとんど無音でエンジンがかかるACG

積雪の残る寒いシーズンの試乗だったが、スイッチを押した瞬時にエンジンがかかる。この時、従来のセルモーターで聞く「キュルキュル」というような音はしない。ダンクはACGスターターを採用しているので、実に静かにエンジンがスタートするのだ。静かどころか無音といっても良いくらいである。このACGスターターのおかげで、アイドリングストップ状態からでもエンジンは瞬時に目覚めてくれる。

なお、アイドリングストップ中でもヘッドライトやウインカーなど電装系は通電しているが、テールランプに消費電力の少ないLEDが採用されるなど電力消費を抑える工夫が施されている。さらに、バッテリー電圧が低下している場合にはアイドリングストップを自動停止するシステムや、万一のバッテリー上がりに備えたキックペダルも標準装備されたことで、より積極的にアイドリングストップ機能が活用できるようになっている。

ホンダ ダンク の画像

ゼロスタートからの加速は、50ccだからと気を抜いていると、体が後ろに置いていかれるほど元気に加速する。これは現代の一般道を安全に走るために必要な資質だと思う。というのも、実際の道路上には駐車車両や道路工事箇所など、キープレフトを維持できない状況に直面するのが日常だからだ。こうした状況に出くわした場合、一時的とはいえ四輪などの一般車両と同じ車線へ入らざるを得ない。その時に必要となる充分なパワーをダンクはそなえているわけだ。

ホンダ ダンク の画像

全く同等とは言えないが、昔の2スト50ccを知っているライダーでも、満足できるパワー感だろう。時速30キロという原付の制限速度が、将来的に10キロや20キロ高められたとしても、全く問題なく適応できる性能だと言える。「20世紀の規制はもう古い。21世紀の50ccの新基準はこれだ」そんなホンダからのメッセージを感じた試乗だった。

ホンダ ダンク の画像

ホンダ ダンク の詳細写真

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スピードメーターを中心に、燃料計・積算計・距離計・時計機能が装備された視認性の良いメーターパネル。バーハンドルなので、拡張性が高い。

ホンダ ダンク の画像

10インチのアルミキャストホイールにディスクブレーキを組み合わせ、充分な制動力を発揮する。エアバルブは90度に曲がり外を向いているので、車用の空気入れでも簡単に使える。

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左のレバーホルダーには、上にヘッドライトの上下切り換え、真ん中にホーン、そして一番下にプッシュキャンセル式のウインカースイッチがある。

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アクセル側には、セルスターターと、アイドリングストップ機能のオンオフ切り換えスイッチがある。

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フロントのインナーラックは、右側に500ccの紙パック飲料までの大きさを収納することができる。

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左側のグローブボックスにはカバーの付いたシガーソケット(12V1A)があり、スマホなど電子機器の充電ができる。

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ロングタイプのシートなので着座位置の自由度が高く、背負ったバッグなども載せられる。

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容量23リットルのメットインスペース。前方にはメットホルダー、後には冷却水のレベルゲージと給水口がある。

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突起物が全くないフルフラットのステップフロアには、中央にメインキーで開閉する給油口がある。

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LEDのテールランプとウインカーは、クリアレンズで一体化されている。オプションでリアキャリアが用意されている。

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アイドリングでも加速でも、とても静かな排気音だ。マフラーの前に見えるスリット部分が、エンジンと一体化したラジエーター。この内側にACGスターターがある。

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キックスターターが併設されている水冷のeSPエンジン。サイドスタンドはなく、センタースタンドのみ装備されている。

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Specifications – HONDA Dunk

ホンダ ダンク 写真

価格(消費税込み) = 20万8,950円
※表示価格は2014年2月現在

新開発の水冷50cc「eSP」エンジンをクラス初採用した元気に走る原付が登場。アイドリングストップとコンビブレーキ、そしてスマホなどに充電できる12Vの電源ソケットが装備されていることが大きな特徴だ。

■エンジン形式 = 水冷4ストロークOHC単気筒

■総排気量 = 49cc

■最高出力 = 3.3kW(4.5PS)/8,000rpm

■最大トルク = 4.1N・m(0.42kgf-m)/7,500rpm

■トランスミッション = 無段変速式(Vマチック)

■始動方式 = セルフ式(キック式併設)

■点火方式 = フル・トランジスター式バッテリー点火

■サイズ = 全長1,675×全幅700×全高1,040mm

■シート高 = 730mm

■軸間距離 = 1,180mm

■最小回転半径 = 1.8m

■乾燥重量 = 81kg

■燃料供給装置形式 = 電子制御燃料噴射装置(PGM-FI)

■消費燃費率 = 75.3km/L(定地燃費値)、56.6 km/L(WMTCモード値)

■燃料タンク容量 = 4.5L

■乗車定員 = 1名

■Fタイヤサイズ = 90/90-10

■Rタイヤサイズ = 90/90-10

■Fブレーキ形式 = 油圧式ディスク

■Rブレーキ形式 = 機械式リーディング・トレーリング

■F懸架方式 = テレスコピック式

■R懸架方式 = ユニットスイング式


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