【CROSS CUB50試乗記事】楽しさをいっぱいに詰め込んだクロスカブ初の50ccモデル 試乗インプレ・レビュー

【CROSS CUB50試乗記事】楽しさをいっぱいに詰め込んだクロスカブ初の50ccモデル

掲載日:2018年03月02日 試乗インプレ・レビュー    

取材・文・写真/田宮 徹

【CROSS CUB50試乗記事】楽しさをいっぱいに詰め込んだクロスカブ初の50ccモデルの画像

HONDA CROSS CUB50

モデルチェンジに合わせて追加された
初代にはない50ccバージョン

初代のクロスカブは、原付二種ビジネスモデルのスーパーカブ110を大胆なカスタマイズでアウトドアテイスト溢れるレジャーバイクに大変身させたモデルとして、2013年6月に発売が開始された。このモデルが、これまでの中国から国内の熊本製作所に生産地を切り替えながら大幅刷新された2018年2月に、ニューモデルとして追加されたのがクロスカブ50だ。

ベースとなっているのはスーパーカブ50。2017年11月に各部仕様変更と熊本製作所への生産移管が行われた、原付ビジネスコミューターの代表的な存在だ。スーパーカブの50と110は基本部が共通化されているため、これらをベースとするクロスカブの50と110も、似たようなデザインや装備となっている。しかし、じつはクロスカブは50と110で、エンジン以外の相違点が意外と多い。

ホンダ クロスカブ50の試乗インプレッション

動画『クロスカブ50のエンジンサウンドをチェック!』はコチラ

ホンダ クロスカブ50特徴

スモールホイールの採用により
足着き性や軽快性の向上を狙う

初代のクロスカブが、スーパーカブのアイデンティティでもあるレッグシールドを継承していたのに対し、二代目クロスカブシリーズはこれを廃止。オフロードバイクのシュラウドを思わせる極小カウルのみ採用して、スリムなルックスにまとめてある。ヘッドライトは、2017年11月以降のスーパーカブシリーズと同じくLED仕様。周囲にスチールパイプ製ガードを配して、オフロードバイクの雰囲気を高めてある。ハンドルまわりやリアショックはカバーレス化して、ファッション性を向上。フロントフォークにはオフ車テイストのブーツを履かせ、クロームメッキ仕上げのマフラーガードにはスリットを入れてある。

クロスカブ110は前後17インチ径ホイールにオフロードイメージのタイヤを履かせてあるが、クロスカブ50は前後ホイールを14インチに小径化して、ベーシックなロードタイヤを装着してある。これは、新聞配達などに特化したスーパーカブ50プロと同じ仕様で、これにより足着き性の向上やさらなる軽快な操縦性の追求を図っている。このほか、スイッチボックスが専用化されていたり、リアマッドガードが採用されていなかったり、ステップが固定式だったりと、クロスカブ50は細部が110とは異なる。

ホンダ クロスカブ50の試乗インプレッション
ホンダ クロスカブ50の試乗インプレッション

ホンダ クロスカブ50 試乗インプレッション

コンパクトな車体と
イージーなライディング

前後ホイールの小径化と、クロスカブ110とは異なるシートの採用により、シート高は740mmに設定されている。これは、スーパーカブ50プロと同等で、クロスカブ110より44mm低い。そのためクロスカブ50にまたがると、身長167cmの筆者でも両足の裏がべったりと接地し、さらに軽く膝が曲がる。小柄な女性やエントリーユーザーでも、足着き性に対する不安は少ないだろう。

スーパーカブ50のレッグシールドが廃止されていることから、つま先や膝の周辺には開放感がある。キックペダルをを使用してエンジンを始動させることも可能だが、セルスターターも搭載しているのでエンジン始動は簡単だ。

ホンダ クロスカブ50の試乗インプレッション

エンジンは、スーパーカブ50と共通。2017年11月にモデルチェンジされた際に、さらなるタフネス性と低フリクション性を実現するためにピストンやシリンダーの仕様が変更され、シフトドラムの回転軸をニードルベアリングで支持する方式とすることで、より滑らかで軽い変速フィーリングを追求している。

自動遠心クラッチを搭載しているので、クラッチ操作なしで発進停止と変速が可能。変速はシーソー式チェンジペダルによる4段リターン式で、停車時のみロータリー式となる。ギアはボトムニュートラルタイプで、シフトアップのときは常にレバー前側を踏み、ダウン時は後ろ側を踏む。2速以降のシフトアップ時に、通常のモーターサイクルと足の動きが逆になるため、最初は注意が必要だ。完全に停車した状態であれば、4速から前側にレバーを踏むことでニュートラルに入れられる。

ホンダ クロスカブ50の試乗インプレッション

軽快感のあるハンドリングと
カブならではのチェンジする楽しさ

最高出力が3.7馬力の空冷単気筒エンジンは、ビッグバイクの味を知る者からすればさすがに物足りないが、ローギアード設定のおかげもあり、原付一種の法定最高速度を考えれば十分な加速力。メーターパネルには各ギアが受け持つ速度域が目盛り表示されているが、これによると1速で15km/hまで、2速で30km/hまでというのが、高回転域まで引っ張って乗る場合の目安だ。もちろん、ゆったり流すときはもっと早めにシフトアップしていけばよい。

改良のおかげもあり、シフトフィーリングは滑らか。しっかりスロットルを戻せば、高回転域まで引っ張った状態からシフトアップする場合でも、スムーズに次のギアに切り替わる。元気な新聞配達員のようにスロットルを開けたままペダルを蹴り込んだ場合でも、かつてのカブと比べれば変速ショックは少ない。クラッチ操作がないとはいえ、シフトチェンジができることで、スクーターとは違って操る楽しさがある。

ホンダ クロスカブ50の試乗インプレッション

ショートホイールベースの車体に、小径の前後タイヤを組み合わせていることから、ハンドリングはかなり軽快。クロスカブ110と乗り比べてみたが、フィーリングにはかなりの違いがある。最小回転半径はクロスカブ110よりも小さく、狭い路地でも難なくUターンが可能。シティコミューターとして日常的に使用するときに、大きなアドバンテージとなる。

シティコミューターとして活用する場合、スーパーカブ50から継承されるもうひとつの大きなメリットは、極めて優れた燃費性能。WMTCモード値では、69.4km/Lという数値を叩き出している。燃料タンクは4.3L容量と大きくないが、それでも頻繁に給油する必要はなさそうだ。

ホンダ クロスカブ50の試乗インプレッション

原付一種ながら、楽しさいっぱいのクロスカブ50

排気量から考えれば、クロスカブ50はおもにシティコミューターとして活用されるだろうが、ちょっぴりその気になれば、大きなリアキャリアに荷物を積んで、トコトコとゆったり移動するツーリングにも出かけられる。知らない街で路地裏に迷い込んでも、抜群の小回り性能を生かしてすぐに引き返せるから問題なし。カブならではの変速を楽しみながら小さな冒険を楽しんでもらいたい。

そして言うまでもなく、原付一種はクルマの免許でも乗れるカテゴリー。かつてのリトルカブはどちらかと言えば女性向きのイメージだったが、クロスカブならユニセックスに楽しめる。便利かつオシャレで、しかも楽しさがあるシティコミューターを求めていた原付一種ユーザーにとって、新たに加わった50cc仕様のクロスカブは、有力な愛車候補となるだろう。

ホンダ クロスカブ50の試乗インプレッション

ホンダ クロスカブ50の試乗インプレッション

詳細写真

クロスカブ110が前後17インチ径なのに対して、クロスカブ50は前後ホイールを14インチ径に。新聞配達に特化したスーパーカブ50プロと同サイズにしてある。ブレーキは、前後ともシンプルなドラム式だ。

シリンダーヘッドが水平方向に伸びたレトロな空冷単気筒エンジンを搭載。クロスカブ50のベースとなったスーパーカブ50のエンジンは、2017年11月のモデルチェンジ時にさらなる耐久性向上と低フリクション化が図られている。

セルスターターに加えて、キックペダルを標準装備。クロスカブ110は、右側サイドスタンドの装着に対応したベース部が設けられているが、クロスカブ50にはこれがなく、ステップバーは可倒式になっていない。

ベースとなったスーパーカブ50は、2017年11月のモデルチェンジ時に交換式オイルフィルターやドレンボルト部のスクリーンフィルター、2段キャタライザー方式のマフラーを採用。クロスカブ50もこれを踏襲する。

クロームメッキ仕上げのマフラーガードには、タフな雰囲気を高めるスリット入りのクロスカブ専用デザイン。クロスカブ110はリアフェンダー下部にマッドガードを備えるが、クロスカブ50はこれがなくスッキリとしたデザインだ。

小ぶりな丸型ヘッドライトは、質感を高めるLED仕様。ロービーム時に上側、ハイビーム時は上下両側が点灯する。ヘッドライトを囲むスチールパイプ製ガードの上部は、小型フロントキャリアとしても使える。

クロスカブ110とデザインが共通化されたメーターは、極めてシンプルな構成。指針式の速度計と燃料計に、古風なオドメーターのみ備える。メーターパネルには、遊び心を演出するカムフラージュ柄もあしらう。

クロスカブ110が現代的なプッシュキャンセル式のウインカースイッチを左手側に装備しているのに対して、クロスカブ50はレトロなスイッチボックスで、一般的なバイクとは逆の右手側にウインカースイッチがある。

フロントブレーキレバーには、サイドスタンドを使用した駐車時やちょっとした長めの停車時に便利な、ロック機構を備えている。作動させる時は、ブレーキレバーを握りながら根元部の装置を左手で操作する。(※ページ下部の動画に作動風景アリ)

スーパーカブ50をはじめとする日本版カブの特徴でもあるレッグシールドを廃止して、フレームを覆う細いカバーとシュラウド風の小型カウルを装着。これにより、スリムかつレトロポップなルックスを確立している。

シングルシートは、クロスカブ110とは異なるクロスカブ50専用設計。これによりシート高を44mm低減して、足着き性を向上してある。シートを跳ね上げると、ロック機構付きの燃料給油口にアクセスできる。

スーパーカブ50譲りとなる、丈夫なスチール製リアキャリアを装備。ブラック塗装により、引き締まったルックスに仕上げてある。やや縦長にデザインされたテールランプと丸型ウインカーで、リヤまわりもレトロ調だ。

クロスカブ50のエンジンサウンドをチェック!

SPECIFICATIONS – HONDA CROSS CUB50

ホンダ クロスカブ50 写真

価格(消費税込み) = 29万1,600円
※表示価格は2018年3月現在

109cc仕様のクロスカブがモデルチェンジされた2018年2月に、ブランニューモデルとして追加されたのがクロスカブ50。ビジネスモデルのスーパーカブ50をアウトドアテイストに変身させた原付コミューターだ。

■エンジン型式 =空冷4ストローク単気筒SOHC2バルブ
■総排気量 =49cc
■ボア×ストローク =37.8×44.0mm
■最高出力 =2.7kw(3.7PS)/7,500rpm
■最大トルク =3.8N・m(0.39kgf-m)/5,500rpm
■燃料供給 =フューエルインジェクション
■トランスミッション =4段リターン式(停車時のみロータリー式)
■サイズ =全長1,840×全幅720×全高1,1,050mm
■ホイールベース =1,225mm
■シート高 =740mm
■車両重量 =100kg
■燃料タンク容量 =4.3リットル
■Fタイヤサイズ =70/100-14
■Rタイヤサイズ =80/100-14
■ブレーキ形式(F/R) =機械式リーディングトレーリング/機械式リーディングトレーリング

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