ヤマハ NMAX
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ヤマハ NMAX – 走りの楽しさと燃費、環境性能を両立

掲載日:2016年03月02日 試乗インプレ・レビュー    

取材・写真・文/野岸"ねぎ"泰之

ヤマハ NMAXの試乗インプレッション

ヤマハ NMAXの画像

低中速の伸びの良い加速と
安心感の高い足回りで走りが楽しい

取り回しで感じるのは、意外に車体はコンパクトで、軽く押し歩けるという点だ。センタートンネルがあるものの低めでそれほど邪魔に感じないので、女性でも気軽に乗りこなせる印象だ。フットスペースの自由度は高く、足を伸ばした姿勢でも楽にライディングが可能。これは小型化したラジエターと冷却ファンをエンジン右側、ウォーターポンプを左側に配したことで実現したもの。シートのクッション性もかなりよく、大柄なライダーでも窮屈な感じは受けないだろう。このあたりも、ライバルのPCXをよく研究して造り込んだ感がうかがえる。

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国内モデルとして初搭載された「BLUE CORE」エンジンは、水冷124cc。「高効率燃焼」「高い冷却性」「ロス低減」を追求し、可変バルブ機構を搭載することで、高速域での気持ちのいい加速感と省燃費を両立。摩擦ロスを低減するオフセットシリンダーやローラーロッカーアームを採用するなど、軽量化や放熱性を高めている。

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実際に走り出すと、その俊敏な加速力には驚かされる。省燃費を意識したエンジンだから、勝手に少しマイルドな乗り味を想像していたが、アクセルをひねるとあっという間に50km/hを超え、息つく間もなく法定速度まで達するのは快感。もちろん、その後の伸びも期待できる。タイヤは専用に開発された13インチで、このクラスのスクーターにしてはワイドなサイズを履いている。コーナーでの安定性は高く、ヤマハらしい軽快なハンドリングを実現しながらも、安心して倒し込みが行える。前後のディスクブレーキにはABSを標準装備しているため、雨天時やパニックブレーキでのタイヤロックでの急激な車体挙動の不安が極めて少ないのも安心できるポイントだ。優れたねじり剛性を持つ新設計のフレームと、ダイレクトな操作感と低振動化を実現したリンク式エンジンマウントの採用もあって、かなりスポーティな走りが可能。空力もよく考えられており、ハイスピードレンジでも風の巻き込みなどは少ない印象だ。

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兄貴分であるTMAXのDNAを間違いなく受け継ぐ、走りのいい血統を持ったマシン、NMAX。通勤・通学の頼れる足としてばかりでなく、休日のちょっとしたツーリングやタンデム走行も難なくこなす実力は、まさにグローバルモデルの名に恥じないものといえる。

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ヤマハ NMAXの詳細写真は次ページにて

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