ホンダ タクト 試乗インプレ・レビュー

ホンダ タクト
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ホンダ タクト

掲載日:2015年02月23日 記事カテゴリ 試乗インプレ・レビュー   

取材・写真・文/野岸“ねぎ”泰之

シンプルだが、便利で満足度の高い
ホンダの新たなスタンダード原付スクーター

1980年に初代モデルが登場するやいなや、瞬く間に大ヒットとなり、以来何度もモデルチェンジを繰り返しながらロングセラーとして、ホンダを代表する原付スクーターとなったのがタクトである。そんな往年の名車の名前を受け継いで、新たに登場したのがこの新生タクトだ。

 

新型の開発に当たっては、幅広い層が手軽に扱え、高い機動性と経済性を兼ね備えた「ニュースタンダードスクーター」を目指したという。同社の50ccスクーター「Dunk(ダンク)」用に新開発された、アイドリングストップ機構を備えた水冷4ストローク単気筒の「eSP」エンジンを搭載し、30km/h定地走行テスト値で80.0km/Lという省燃費性能を実現している。早速、その装備や走りをチェックしていこう。

ホンダ タクト 特徴

ホンダ タクト 写真 ホンダ タクト 写真 ホンダ タクト 写真


飽きのこないデザインと
必要十分なユーティリティ

外観はシンプルで落ち着きのあるスタイルで、ややボリューミーで張りのある大きな曲面を基本としつつ、厚みのある立体的なデザインとなっている。このスタイリングについて、ホンダでは「安心感」をテーマにして、親しみやすいイメージを持たせたのだという。少し丸みを帯びたヘッドライトにビルトインされたウインカーというオーソドックスなフロントビューは、言われてみれば確かに、大胆な主張はないが、日常に溶け込みやすい、飽きのこないデザインといえる。

 

シートに座ってみると、見かけよりもポジションはゆったりしたもので、特に足元がフラットで広い印象だ。シート高は720mmと、足着き性のいいものになっているが、バリエーションモデルとしてさらに15mmシートの低い「タクト・ベーシック」も用意され、小柄な女性などにも配慮している。

 

シート下のラゲッジボックスは20L(タクト・ベーシックは19L)を確保。深い形状でヘルメットはもちろん、A4のファイルがそのまま入る大きさとなっている。また、500mlのペットボトルが余裕で入るインナーラックや折り畳み式の大型フックを装備するなど、収納力も十分。特にフックはリング状で安心感があり、持ち手の太いバッグなども掛けられる大きさなので便利だ。標準装備のリアキャリアにはU字ロック(別売)を収納するスペースも設けてあるなど、細かい使い勝手もよく考えられている。

 

ホンダ タクト 写真

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ホンダ タクト 試乗インプレッション

「しっかりした造り」を感じさせる
安定感ある乗り味と力強い加速

アイドリングストップ機構のついたeSPエンジンは、30km/h定地走行テスト値が80.0km/L、WMTCモード値でも56.4km/Lという、驚異の省燃費ぶりを発揮。信号待ちで3秒ほどするとスッとエンジンが止まり、ほんの少しでもアクセルを開けると非常に滑らかに再始動する仕組みのため、特にアイドリングストップを意識することなく、ごく普通に乗りこなすことができる。しかもアイドリングストップはスイッチにより任意でオンオフが可能で、バッテリー電圧が低下した際には自動的にキャンセルされ、バッテリー上がりを防いでくれる機能が備わっている。

 

エンジンをかけて走り出すと、ゆったりしたポジションのせいもあるのか、乗り味はしっとりと落ち着いた印象で、路面の凹凸などでもバタつく挙動は少ない。しかしアクセルを開けると意外なほど力強い加速を見せてくれるため、それが走りの安心感につながっている。とても燃費のいいエンジンなので、もっとのんびりした加速だと思っていたのだが、いい意味で裏切られた印象となった。

 

スピードメーター自体は見やすくベーシックなタイプだが、液晶部分に燃料計と時計を配置。特に時計は、通勤・通学時には手軽に時間を確認できるため、便利で実用的な装備といえる。新生タクトはスタンダードモデルでありながら、乗り手のユーティリティもおろそかにしない……きちんと仕立てられた既製服のような満足度の得られる、コストパフォーマンスと使い心地を両立させたスクーターといえるだろう。

 

ホンダ タクト 写真

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Specifications – HONDA TACT

ホンダ タクト 写真

価格(消費税込み) = 17万2,800円
※表示価格は2015年2月現在

2014年に開発・発表された50ccの「eSP」エンジン搭載モデル第2弾。環境性能・走行性能はそのままに、第1弾のDUNKより価格が抑えられているのが特徴だ。なお、車名は1980年にホンダが発売したスクーターに由来している。

■エンジン種類 = 水冷4ストロークOHC単気筒

■総排気量 = 49cc

■最高出力 = 3.3kW[4.5PS]/8,000rpm

■最大トルク = 4.1N.m[0.42kgf-m]/7,500rpm

■始動方式 = セルフ式(キック式併設)

■点火装置形式 = フルトランジスタ式バッテリー点火

■サイズ = 全長1,675×全幅670×全高1,035mm

■シート高 = 720mm(タクト・ベーシックは705mm)

■軸間距離 = 1,180mm

■最小回転半径 = 1.8m

■車両重量 = 79kg(タクト・ベーシクは78kg)

■燃料供給装置形式 = 電子式〈電子制御燃料噴射装置(PGM-FI)〉

■燃料タンク容量 = 4.5L

■乗車定員 = 1名

■FRタイヤ = 80/100-10 46J

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