ホンダ PCX(2014) – すべての灯火にLEDを採用、燃料タンク容量もアップ 試乗インプレ・レビュー

ホンダ PCX(2014)
ホンダ PCX(2014)

ホンダ PCX(2014) – すべての灯火にLEDを採用、燃料タンク容量もアップ

掲載日:2014年06月10日 試乗インプレ・レビュー    

取材・写真・文/野岸“ねぎ”泰之

すべての灯火にLEDを採用
燃料タンク容量もアップして新登場

2010年に初代モデルが登場して以来、クラスを超えた質感の高さと快適さ、環境性能の高さなどで、国内だけでなく世界的にも変わらぬ人気を維持し続けているのが、ホンダのグローバルモデルスクーター、PCXだ。2012年には「eSP」と呼ばれる新エンジンを搭載して燃費性能や耐久性、静粛性を高めたマイナーチェンジを行ったが、2014年4月には従来の特徴を生かしつつ、使い勝手と質感をアップしたフルモデルチェンジを敢行。さらに魅力的に生まれ変わった。

今回のモデルチェンジでは、前後14インチホイールやアイドリングストップ機能など、前モデルで好評だった基本構成を引き継ぎつつ、エンジンのトルク特性をアップさせて燃費性能を向上、より走行性能と快適性を高めている。注目されるのは、ヘッドライトはもちろんテールランプやウインカー、ライセンスランプなど、すべての灯火にLEDを採用し、省電力化したことだろう。あわせてフロント、リアのカウルも新設計となっており、スタイリッシュさに磨きがかかった。また、燃料タンク容量は前モデルの5.9Lから8.0Lへと2.1Lプラスされ、リアタイヤに低燃費タイヤを採用したことと相まって、航続距離が格段に伸びていることにも注目だ。

ホンダ PCX(2014)の特徴

ホンダ PCX(2014)の画像

より高級感を増したデザインと
細かい使い勝手が向上した装備

実際に新しくなったPCXを目の前にすると、高級感とシャープさが増したな、と感じる。灯火類がLED化されたヘッドライト周りのデザインは、前モデルの伸びやかなフォルムのイメージを維持しつつ、ラインビーム状のLEDポジションランプの採用で、よりV字に切れ上がったフェイスデザインが強調されている。前席と後席の間にあったコブ状のバックレストが廃止され、一体式となったシートもスッキリとした外観に貢献し、精悍さと流麗さが増した印象だ。新設計されたフロント・リアカウルは若干ボリュームアップしたスタイルに感じるが、それが重厚というよりも高級感の向上に貢献し、灯火類のリフレクターが醸し出すキラキラ感と相まって、よりラグジュアリーな雰囲気を高めている。

ホンダ PCX(2014)の画像

装備面での前モデルとの違いを見ていこう。シートを開閉する際に途中の位置で固定できるようにストッパー機能がつけられた。今まで全開か全閉しかなかったのに比べ、ちょっとした物の出し入れの際に重宝する。シート下収納は、容量自体は25Lと前モデルと変わらないが、形状の変更で段差が減り、物が多く入るようになった。メーター周りのデザインも一新され、平均燃費やデジタル時計、燃料計を表示するセンターディスプレイを装備。右側のハンドルにはハザードランプのスイッチも新設されている。

ホンダ PCX(2014)の画像

また、フロントパネル左側のグローブボックス内には12Vのアクセサリーソケットを装備し、それに伴ってバッテリー容量も若干アップしている。スマートフォンの充電や、ナビなど電装パーツの給電が便利になったのはうれしいポイントだ。他にもハンドルロックをしてキーを抜くと自動的に鍵穴をふさぐ、オートシャッター付きキーシリンダーを採用するなど、細かい部分まで使い勝手が向上している。

ホンダ PCX(2014)の試乗インプレッション

ホンダ PCX(2014)の画像

14インチの安定性は変わらず
常用域での力強さが増した走り

PCXは前後14インチタイヤを採用しているので、同じホンダのリード125などに比べて大柄で、その分ゆったりとしたポジションとなる。混雑する都会での細かい取り回しなどは若干気を遣うものの、250ccクラスのスクーターに比べればかなり軽快で、慣れれば全く気にならない。むしろ大径ホイールの採用による走行安定性とワンランク上の車格が、通勤通学時などにも疲れ知らずの余裕をもたらしてくれるはずだ。

ホンダ PCX(2014)の画像

前モデルに比べ、装備の変更などで車両重量は2kgアップしているが、より低回転で最大トルクを発揮させるよう変更されたエンジン特性もあってか、足が鈍った印象はない。むしろ、40km/h付近でもたついていた感のあった加速の谷間がほぼ解消され、常用域でのストレスがなくなった。ガツンとくるパンチはないが、いつの間にか流れをリードする速さを持った吹け上がりのスムーズさは健在だ。相変わらず停止と再始動のタイミングや振動のなさが優秀なアイドリングストップ機構には、バッテリー電圧が下がるとアイドリングストップをオフにする機能が新たに組み込まれた。

ホンダ PCX(2014)の画像

ライディングポジションとコーナーリングの素直さも変わらず、初めて乗った瞬間から誰もが思った通りに乗りこなせる安心感がある。それに加えて、シート途中のバックレストがなくなり一体式になったことで、ライディング時の体の自由度が高まった。LED化されたヘッドライトは光の色が白く、一見すると暗いと誤解されがちだが、トンネル内で確認した限りではハロゲンに比べて光量は同等の印象で、被視認性にも問題はない。

ホンダ PCX(2014)の画像

PCXは日常の足としての使い勝手の良さのほかに、ツーリングマシンとしても優秀だ。もともと段差に強い14インチホイールの採用など、快適な乗り心地には定評があったが、今回燃料タンク容量が2.1Lもアップしたことで、ツーリング時にもますます頼もしく、快適な相棒になるはずだ。

ホンダ PCX(2014)の詳細写真

ホンダ PCX(2014)の画像

LED化されたヘッドライト周り。白い光は明るい場所だと目立ちにくいが、実際の光量は問題なし。ウインカー点滅のキレもいい。

ホンダ PCX(2014)の画像

速度の針は外側に配置され、中央にディスプレーというレイアウト。燃料計や時計のほか、距離計には平均燃費が表示可能。

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左側ハンドルにはハイロー切り替えのほか、大きなホーンボタンとプッシュキャンセル式ウインカーボタンが配される。

ホンダ PCX(2014)の画像

右側ハンドルにはスターターボタンのほか、アイドリングストップ機能のオンオフスイッチと、新たに装備されたハザードスイッチを配置。

ホンダ PCX(2014)の画像

給油口とシートの開閉はメインスイッチ脇で操作可能。ハンドルロックをしてキーを抜くと自動的に鍵穴がふさがるオートシャッターつき。

ホンダ PCX(2014)の画像

左側のグローブボックスには500mlのペットボトルが入る。さらに12Vのアクセサリー電源ソケットを装備。1Aまで使用できる。

ホンダ PCX(2014)の画像

シートの開閉に際し、全開のほかに途中の位置で固定できるロック機構が新たに採用された。

ホンダ PCX(2014)の画像

シート下収納の容量は25Lで前モデルと変わらないが、形状が見直され、使い勝手が向上。中央脇は工具スペース、後方は書類スペースだ。

ホンダ PCX(2014)の画像

前後の座席を分ける位置にあったバックレストを廃止し、一体型シートに。レザーにはダブルステッチを施してある。

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リア周りの灯火類もすべてLED化された。効率よく配されたリフレクターにより、被視認性は高い。

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省燃費性に優れた「eSPエンジン」。低中速トルクの増大と燃費の向上が図られた。駆動系には伝達効率に優れ耐久性の高いダブルコグベルトを新採用。

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前後14インチのアルミホイールの採用で走行安定性は高い。リアタイヤには転がり抵抗を軽減する低燃費タイヤを新採用した。

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Specifications – HONDA PCX (2014)

ホンダ PCX(2014) 写真

価格(消費税8%込み) = 32万9,400円
※表示価格は2014年6月現在

進化し続ける大人気スクーター。環境性能に優れた「eSP」エンジンはトルク特性を改善。タンク容量の増加もあって航続距離が向上した。すべての灯火器がLEDに変更され、アクセサリー電源などの装備も充実した。

■エンジン形式 = 水冷4ストロークOHC単気筒

■総排気量 = 124cc

■最高出力 = 8.6kW(12PS)/8,000rpm

■最大トルク = 12.0N・m(1.2kgf-m)/7,500rpm

■トランスミッション = 無段変速式(Vマチック)

■始動方式 = セルフ式

■点火方式 = フルトランジスター式バッテリー点火

■サイズ = 全長1,930×全幅740×全高1,100mm

■シート高 = 760mm

■軸間距離 = 1,315mm

■最小回転半径 = 2.0m

■乾燥重量 = 130kg

■燃料供給装置形式 = 電子制御燃料噴射装置(PGM-FI)

■消費燃費率 = 53.7km/L(定地燃費値)、50.8 km/L(WMTCモード値)

■燃料タンク容量 = 8.0L

■乗車定員 = 2名

■Fタイヤサイズ = 90/90-14

■Rタイヤサイズ = 100/90-14

■Fブレーキ形式 = 油圧式ディスク

■Rブレーキ形式 = 機械式リーディング・トレーリング

■F懸架方式 = テレスコピック式

■R懸架方式 = ユニットスイング式


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