SYM シティコム.125 試乗インプレ・レビュー

SYM シティコム.125
SYM シティコム.125

SYM シティコム.125

掲載日:2012年06月27日 記事カテゴリ 試乗インプレ・レビュー    

取材・写真・文/河合 宏介

ビジネスからツーリングまで
軽快に駆けるシティランナー

交通渋滞にも負けず、低燃費をはじめ維持管理費でも優れた性能を誇る原付スクーター。その便利さは、人を運ぶだけでなく、モノを運ぶビジネスシーンでも大きな期待が寄せられている。それは、積載性を優先したビジネススクーターを街でよく見るようになったことからも明らかだ。今回は、そんな市場のニーズに耳を傾け生まれたSYMの一台をご紹介する。

 

台湾を拠点にするバイクメーカーであり、世界市場にも積極的な展開しているSYM。そんな世界を知るメーカーが生み出したのが『シティコム.125』である。125ccクラスで最大級といえるフラットフロアとリアキャリアを装備したスクーターだ。デリバリー業務をメインターゲットとしながらも、実用だけの無骨な印象は少なく、街中でも違和感のないスリムなフォルムがチャームポイント。デフォルトでタンデムシートが装備されているのも嬉しい。2色のカラーバリエーションから、明るく清潔感のあるホワイトを選んで、その実力をレポートしよう。

SYM シティコム.125 特徴

SYM シティコム.125 写真 SYM シティコム.125 写真 SYM シティコム.125


スリムでも充分な積載性は確保
さらに使えるアイデアを随所に発見

シティコム.125の特徴は、その積載性の高さといえる。タンデムシートを持ち上げると現れるフルフラットのリアキャリアは最大積載量30キロを誇っている。さらに、フロントポケットとシート下のメットインスペース、2カ所の荷がけフックを合わせると、このスクーター1台で驚くべきボリュームの荷物が運べてしまうのだ。

 

キャリアを使うために持ち上げたタンデムシートは、ほぼ垂直に立ち上がった状態でロックされ、運転席の背もたれになる仕組みになっている。通勤通学などのデイリーユースで、出先で不意に荷物が増えても安心だ。リアキャリアの周囲にはグリップが3方向にあり、それぞれ2つの荷かけフックが装備されている。そのグリップの表面はザラザラした梨地仕上げなので質感が良く、握った手が滑りにくく、荷物を固定したヒモもズレにくい。

 

そして後輪ブレーキにはブレーキロック機能がある。ブレーキレバーを握ってホルダーを手前に動かすと、タイヤがロックできるシステムだ。再びレバーを強く握るとロックレバーが外れる。これは荷物の積む時に、たとえそこが坂道でも、車体を安定させることができるので便利に感じた。センタースタンドとサイドスタンドの両方が併設されているので、大きな荷物を安定して運搬しなくてはならないデリバリー業務でも、積載に不便を感じることはないだろう。

 

SYM シティコム.125 写真

SYM シティコム.125 写真

もうひとつ、燃料タンクがフロントグリル内にあるため、シート下にはメットインスペースが設けられているのも特長だ。半キャップかレインウエアぐらいが収納できるスペースだが、雨風にさらされず、カギでロックできるスペースがあるのは便利な点だ。

 

これだけ積載性を重視していて、特にフロントグリルの形状は、実用車にありがちな無骨さが少ない。防風効果も期待以上で、ヘルメットのシールドを開けて走っても、風の巻き込みは極めて少なく感じた。このスタイリッシュなパッケージングと実用性の両立は秀逸なものと言えるだろう。

 

SYM シティコム.125 試乗インプレッション

ゆったりとした姿勢で走ることができる
ゆとりのポジションと元気な加速が魅力

実用車としての性能は積載性だけではなく、エンジン特性にも表れている。低中速のトルクが太いので、信号待ちなどゼロスタートからの加速が得意。加速は鋭いと表現するよりも、スクーター特有のタイムラグが少なく、アクセルを開けた右手に車体が付いてくるという印象だ。とても従順で小気味よい加速をするので、初心者にも扱いやすく慣れたライダーでも満足できるだろう。市街地を116キロ走行して満タン法で燃費を測ったら、リッターあたりおよそ34キロだった。

 

シートの着座面は広く、少し幅があるが、テスター(身長163cm)でも、両足のかかとまでピタリと地面につく足付き性の良さがある。長いステップフロアだが、ライディングポジションに違和感はない。その長いフロアに比例してホイールベースも長め。Uターンのような旋回は少しだけ苦手だが、通常のコーナーでは不便を感じるほどではなかった。それよりも、幅が広くてフラットなフロアは自由度が高く、足元の窮屈感が少ないことにメリットを感じた。

 

スポーツライディングなどは意識されていないモデルだが、重いものを積載した時にも対応できるように、制動力も充分なものが装備されている。前輪はステンメッシュのホースが採用されたディスクブレーキで、カッチリした感触の制動力があった。制動力にも大きく影響するタイヤサイズだが、前後ともに「100/90-10」という一般的なもの。そのため、豊富にラインナップされているので、廉価な製品を選べばコストパフォーマンスは高い。個人的には、ハイグリップタイヤを装着してみても面白いと思っている。それは『シティコム.125』は、動きの鈍い貨物スクーターではなく、俊足のステーションワゴンになれる可能性を秘めていると感じたからだ。

SYM シティコム.125 写真

SYM シティコム.125 写真

SYM シティコム.125 写真

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SPECIFICATIONS – SYM CITYCOM.125

SYM シティコム.125 写真

価格(消費税込み) = 25万7,250円

クラス最大級の積載量を誇りつつ、スリムな車体と一体感のあるエクステリアで、デリバリー業務だけではなく普段使いにも違和感のないスタイリングの原2スクーター。

■エンジン形式 = 空冷4ストローク単気筒

■総排気量 = 124.6cc

■ボア×ストローク = -mm×-mm

■最高出力 = 7.2kW/8,000rpm

■最大トルク = 9.8N・m/6,000rpm

■トランスミッション = CVT

■圧縮比 = 11.2:1

■始動方式 = セルフ式

■点火方式 = -

■サイズ = 全長1,805×全幅700×全高1,040mm

■シート高 = -mm

■最小回転半径 = -m

■乾燥重量 = 118kg

■タンク容量 = 5.5L

■乗車定員 = 2名

■Fタイヤサイズ = 100/90-10

■Rタイヤサイズ = 100/90-10

■Fブレーキ = ディスク(φ180mm)

■Rブレーキ = ドラム(φ130mm)

■F懸架方式 = テレスコピック式

■R懸架方式 = ユニットスイング式

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