KTM 125 DUKE
KTM 125 DUKE

KTM 125 DUKE – 新世代のコンパクトスポーツバイク

掲載日:2011年11月08日 試乗インプレ・レビュー    

「READY TO RACE」のKTMが生んだ
新世代のコンパクトスポーツバイク

1953年、オーストリアで自動車修理工場から歩みをはじめたというKTM。創業当時からレースに積極的に参戦し、現在ではモトクロスやエンデューロといったオフロードシーンでの活躍は周知のとおりだ。ダカールラリーでは10年連続総合優勝という快挙も成し遂げた一方で、近年はスーパーバイクをはじめロードレースにも参戦を始めた勢いのあるメーカーである。KTMが掲げる企業理念は「READY TO RACE」。その意志は決して伊達ではなく、手掛けたマシンに脈々と受け継がれているDNAなのである。

そんなKTMが2011年夏にリリースしたのが125DUKEだ。モトクロス用の水冷DOHCをベースに、ストリート向けの出力特性を与えられた新開発125ccエンジンを搭載。前後サスペンションはホワイトパワー製、そしてレースシーンで良く目にするブレンボ設計のディスクブレーキを採用するなど、高性能を具現化するための装備に手抜きはない。ビッグバイクのカテゴリーで人気のKTM 690DUKEの弟分のような存在である125DUKEをストリートで実走チェックした。

KTM 125 DUKEの特徴

KTM 125 DUKEの画像

キスカデザインの個性的なプロポーション
オレンジとブラックの鮮やかなコントラスト

KTMらしい直線を基調としたデザインはヘッドライトカウルからテールまで統一性があり、ライダーとの一体感が出るように計算されているという。乗車するとタンクからシートにかけてのホールド感もよく、バイクに乗るというよりは125DUKEという運動靴を履くような錯覚さえ感じた。なお、このマシンはモタードマシンのようにも見られているが、乗車ポジションから判断すると妥協なきオンロードモデルである。

KTM 125 DUKEの画像

骨格となるハシゴ型のスペースフレームは、KTMが得意とするクロモリ鋼管パイプチューブラー。さらにメインフレームとサブフレームを一体化し、全体をコンパクトに仕上げる工夫が施されている。そのフレームに搭載されたエンジンは、振動をライダーへ伝えないよう、エンジンヘッドではなくクランクケース側で固定されている。さらにクランクシャフトのセンターをスイングアームのピボットボルトよりも低い位置にマウントし、走行時の安定を狙っている。エンジンを低く配置することで低いシート高も実現。これは信号によるストップ&ゴーの多い日本の道路事情にもマッチしていると思う。

KTM 125 DUKEの画像

リアのスイングアームは軽くて剛性が高いアルミ鋳造。本来ならば隠すべきトラス構造面をあえて表側にすることで、インパクトある外観を手に入れた。ちなみに、マフラーの膨張室とサイレンサーは、エンジンとスイングアームの間に収められた。外観的な特徴となっている短いテールエンドも、マスの集中化に貢献している。

KTM 125 DUKEの試乗インプレッションは次ページにて

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