ホンダ スーパーカブ110

ホンダ スーパーカブ110 – FI採用で生まれ変わったビジネスバイク

掲載日:2009年07月26日 試乗インプレ・レビュー    

構成/バイクブロス・マガジンズ編集部

FI採用で生まれ変わったビジネスバイク
完全ブランニューの「新世代スーパーカブ」

初代モデルのデビューから50年以上経つスーパーカブは、日本だけでなく世界で最もポピュラーなビジネスバイクです。世界各国では50ccにとどまらず、さまざまな排気量のモデルが活躍していますが、日本国内では排気ガス規制のあおりをうけ、スーパーカブ50シリーズ以外の生産が終了していました。しかし、二人乗りが可能で時速60kmでの走行が許される原付2種カテゴリは需要が高く、ついに国内向けのニューモデルが登場したのです。2009年6月19日に発売された「スーパーカブ110」は、新開発の空冷単気筒4サイクルエンジンを新設計のフレームに搭載。燃料供給方式もキャブレターからFIへと変更されました。一見これまでと変わりないようにも見えますが、灯火類やボディパーツなど細部に至るまで変更されており、全くのブランニューモデルであることがわかります。まだ発売されたばかりのため、カスタムパーツは発売されていませんが、これまでのスーパーカブシリーズを考えると、今回のニューモデルに対応するパーツのリリースにも期待が持てます。いずれにせよ、ビジネスバイクにおいて最もホットな1台と言えるでしょう。

ホンダ スーパーカブ110の画像

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ホンダ スーパーカブ110の試乗インプレッション

4速ミッションと新型エンジンが生む
快適な走行性能に注目

一見すると、ニューモデルにも関わらずスーパーカブ110はこれまでと変わらないように見えますが、じっくり見てみると今までとはまったく違うモデルだということが分かります。特にボディを形成するパーツが大きく変化しており、金属パーツがメインだった今までと異なり軽量な樹脂パーツを多用。そのため、排気量を拡大してセルモーターを搭載したにも関わらず、スーパーカブ90カスタムと比較しても5kgの重量増で収まっています。また、細かいところではウインカースイッチが一般的なプッシュキャンセル式に変更になったほか、ヘッドライトがマルチリフレクタータイプへと進化しているのもうれしいポイントです。

ホンダ スーパーカブ110の画像

さて、走りの方ですが、これはさすが110ccと呼べる余裕あるもので、低速域から力強いトルクが発生するため、渋滞路のノロノロ運転でも安定感があります。ミッションが4速になったため、幹線道路などでの巡航にも適しており、小排気量モデルのようにエンジンを唸るまで回す必要がないので長時間乗っても疲れません。また、ミッションには発進と変速が独立した2段クラッチシステムが採用されており、スーパーカブ50と比較しても変速ショックが低減しているように感じました。足回りの進化も忘れてはならない点。フロントサスペンションがボトムリンク式からテレスコピックフォーク式に変更されたことで路面追従性や衝撃吸収力が高まっており、より快適なライディングを楽しめます。特にサスペンションの進化の恩恵は顕著で、これまで突き上げを感じた場面でも不快感がありませんでした。スーパーカブ110になったことにより、スーパーカブは新しい世代へと生まれ変わったと言えるかもしれません。

最後に気になる燃費の方ですが、混み合う都内の試乗においてもリッターあたり40km以上をマーク。まだ完全に慣らしの終わっていない車両でしたので、使い方によってはさらに良い結果が出ることも考えられます。トラディショナルなスタイルを残したまま、中身を一新したスーパーカブ110。今購入できるビジネスバイクの中で、最も注目しておきたいモデルです。

ホンダ スーパーカブ110の詳細写真は次ページにて

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