ホンダ ディオZX

掲載日:2009年09月18日 バイク購入ガイド        件のユーザーレビュー

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HONDA Dio ZX

エンジンや吸排気系まで専用品
走りを追求した「ZX」の系譜

1992年、ホンダはスタイリッシュな外観とメットインの利便性で大成功をおさめていた原付スクーター、ディオシリーズに1台の革新的モデルを投入しました。それが「ディオZX」です。

シリンダーやキャブレター、マフラーに至るまで新設計とされたエンジンはスタンダードの6.8馬力に対して7.0馬力まで強化され、無段変速機もワイドレシオ化。中回転域から高回転域までスムーズに吹け上がるようになったパワフルなユニットとバランスをとるため、フロントにはディスクブレーキを採用するとともに、スポーティなトレッドパターンが与えられた前後チューブレスタイヤを装着。速さと良好なコーナーリング性能を兼ね備えたそのスポーツ性は、当時のスクーター群の中でも際立った存在となっていました。そのほか、まだ目新しかったLED式ハイマウントストップランプ内蔵リア・スポイラーや、フルフェイス・ヘルメットが収納可能なシートトランクも採用。スポーティでありながらも利便性を確保したディオZXは、とくに若いユーザーから人気を博し、一躍人気モデルへと成長したのです。

写真でご紹介しているのはその初代、1992年型です。これ以降、「ZX」の符号はディオのスポーツモデルに受け継がれていくことになります。1993年はカラーリング中心の小変更にとどまりますが、1994年型では吸・排気効率の高いハイパー・エンジンを搭載し、トップクラスの最高出力(7.2PS/6,500rpm)を達成。さらに偏平ワイドタイヤや前後アルミダイキャストホイールも採用。1998年にはホンダ創立50周年を記念した特別仕様車「50thアニバーサリースペシャル」も発表されました。1999年以降は排ガス規制などの影響により、その魅力であった出力を減じられていくこととなりますが、熾烈を極めたスクーターの開発競争のさなか、ホンダのスポーツスクーターを支えたモデルとしてディオZXは忘れることができない存在なのです。

年式で見る ホンダ ディオZX

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1992年モデル

スタイリッシュなスクーターとして既に成功をおさめていたディオに、ホットモデルとしてZXを投入。新設計エンジンにワイドレシオの無段変速機、前輪ディスクブレーキ、LEDハイマウントストップランプ内蔵リアスポイラーなど、ホンダの力の入れようはスクーターとは思えないほどだった。一定の利便性とスポーティな走りを両立し、一躍人気モデルに。

  • ● シリンダーやキャブレター、マフラーに至るまで新設計のスポーツモデルとしてデビュー。
  • ● フロント・ディスクブレーキを採用するとともに、スポーティな前後チューブレスタイヤを装着。
  • ● LEDハイマウントストップランプ内蔵リアスポイラーなど、装備も充実。

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1994年モデル

1994年モデルは、シリンダーを水平に配置し、吸排気系を可能な限りストレート化。効率を高めた新設計のハイパー・エンジンを搭載。史上最強の7.2馬力を達成した。フロントにスポーティなテレスコピック式サスペンションを装備するとともに、制動力とタッチに優れた油圧式ディスクを採用。また、前後に幅広チューブレスタイヤを装着し増大した出力に対応。

  • ● シリンダーを水平に配置した新設計ハイパー・エンジンを搭載。
  • ● テレスコピック式サスペンションを装備するとともに、制動力とタッチに優れた油圧式ディスクを採用。
  • ● 水平エンジンの採用により、燃料タンクを床下に移設。コナーリング性能も向上した。

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1998年モデル

1998年は、ホンダの創立50周年を記念した特別仕様車「50thアニバーサリースペシャル」も発表。カラーリングはクラシカルなクリーミーホワイトを採用し、リアスポイラーと前後ホイール、リア・サスペンションスプリングを鮮烈なレッドに仕上げている。1999年発表モデルから出力は6.3馬力に減じられるため、このモデルが最強のZXとも言える。

  • ● カラーリングはクラシカルなクリーミーホワイトを採用。スポイラーはレッドに。
  • ● 赤いエンブレムやスペシャルキーも特別装備のひとつだった。
  • ● シート側面にはカーボン織布風の生地を採用。スペシャル感を強調していた。

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