愛車がもっと好きになる!バイクがもっと楽しくなる!4miniカスタムあれこれガイド
    取材協力/Gクラフト 取材・撮影・文/田宮 徹 構成/バイクブロス・マガジンズ編集部
    掲載日/2013年6月26日

大人気と言われている「4miniカスタム」ってナニ?

一般的に「4mini」は、排気量50ccの原付一種を中心に上は排気量100ccくらいまでの、「ギア付き4ストロークミニバイク」を指す。これを自分好みにカスタムして楽しむのが「4miniカスタム」なのだ。

 

現在、「4mini」の中心的存在となっているのは、新車でも購入可能で中古車のタマ数も多いホンダのモンキーやエイプ50・エイプ100。だけど「4mini」には、「この車種でなければ絶対にダメ!」という明確な規定はない。ギア付きで、ベース車の排気量が100cc以下くらいなら、どれも「4mini」というのが、多くの人たちの共通見解だ。

 

「4miniカスタム」の魅力はいろいろある。例えば、大型バイクと比べれば、車両本体もパーツも廉価なので、比較的ローコストでバイクのカスタムを楽しめる。バイク遊びのジャンルとして確立されているので、モンキーやエイプなどのメジャーな機種をベースとすれば、パーツやノウハウは豊富に得られる。さらに、車両がコンパクトなので、大きめのプラモデル感覚でカスタムしていくことが可能。それでいて、もちろんバイクとして作品をつくるので、ちゃんと走らせることができる……といった具合だ。

 

もちろん、「4miniカスタム」の楽しさは他にもたくさん。「4mini」の車種に限定がないように、「4miniカスタム」の楽しみ方も人ぞれぞれ。なにはともあれ、まずは「4mini」デビューして、カスタムの世界に足を踏み入れてみよう!

 

 

「4miniカスタム」のトレンドってあるの?

「4miniカスタム」におけるハードなカスタムの傾向は、大きくわけて3タイプ。走行性能アップを重視するか、ドレスアップやスタイリングの変更を楽しむか、そのふたつをミックスするか。そしてこれ以外に、もっとソフトにカスタムを楽しむいわゆるライトカスタム派なども!

 

そしていま、ハードカスタム系で方向性を問わず人気なのが、フレームのアルミ化。ギルドデザインによると、「弊社で手がけるGクラフトも、数多くのアルミフレームを用意していますが、他社さんもいろんなアルミフレームを販売しているので、選択肢が増えています」とのこと。アルミフレームは、走りにもビジュアルにも影響を与えるパーツ。「4miniカスタム」にハマったら、いつかはぜひ挑戦したい!

 

また「最近では塗装も、かなりこだわりを持って個性的になっていますね。さらに、人と同じはおもしろくないという傾向も強くなってきて、パーツの一部を自作したり単品で製作依頼したりする、ワンオフパーツも人気上昇中!」。これだけ聞くとかなり上級というイメージだけど、例えばマフラーのステーを自作するのだって「ワンオフ」には変わりない。これくらいなら、初心者にもできるかも!?

4miniカスタムマイスター
Gクラフト ボノボ
「あそび心を形に」を企業理念とするギルドデザインは、「4miniカスタム」のパーツブランドとしてGクラフトを手掛けているファクトリーだ。「たくさんの原付ライダーが、楽しい週末を過ごすことの手伝いができればうれしい」と語るのは、同社マスコットのボノボ。全国各地の4miniカスタムの最新動向を知るカスタム達人でもある。

カスタムフリークたちの「最初の一歩」を聞いてみた

「注目度満点のモンキーを自分らしくカッコよく」

兵庫県/まーくんさん
モンキー

15年くらい前に、小豆島に渡って釣りをするのに、原付スクーターをいじって使っていたんです。そうしたら、仲間のひとりがモンキーを手に入れて……。で、フェリー乗り場で待っていると、観光客から必ずモンキーだけが注目を浴びるようになって、それならオレも、オレもとブームになったんです。

 

最初はロッドホルダーを装着していたりしたんですが、次第に利便性よりもバイクのカッコよさが優先になって、ロッドと小さなクーラーボックスを苦労して背負うようになったりして(笑)。フルノーマルのモンキーが、マフラーの換装からはじまって、いまではキーシリンダーとハンドルロックくらいしか、ノーマルパーツが使っていません。「4miniカスタム」を通じた仲間も増えるんで、すごく楽しいです!

「久しぶりのバイクイジリが4miniでした」

三重県/ナックさん
モンキー

結婚を機に一度はバイクを売り払ったんです。そうしたらいまから13?14年前くらいに、弟がTW200とモンキー2台を交換してきて……。そのうちボロいほうを自分がもらって、イジるようになったんです。元々、バイクは乗るよりもイジるほうが好きだったんで、どんどんハマっていきました。

 

いまでは、7台のモンキーやダックスなどを所有しています。自分の息子や娘も、4miniに興味を持って、実際に息子は乗っています。お金は出させますが、イジるのは私がやってあげています。いまでも、自分でエンジンを組み立ててエンジンがかかったときや、塗装したマシンが撮影会などで注目されると、『やったぁ!』という気になります。「4miniカスタム」は、マシンいじりの入門としても最適。ぜひお薦めします!

「乗るだけで楽しかったけれど……」

三重県/ジム兄さん
モンキー(FI)

僕は普通二輪免許を持っていなくて、ミニ専門なんです。ボアアップと足まわりがカスタムされたエイプ50を購入して、その後にSNSで4ミニ仲間と知り合ったのが、「4miniカスタム」の世界に足を踏み入れたきっかけ。最初は乗るだけで楽しかったのですが、そのSNS仲間たちがいろんなことを教えてくれたというか、悪く言えば引きずり込まれたというか(笑)。

 

その後、エイプは後輩に譲り、自分のショップでディスプレイとして使うために、FI仕様のモンキーを購入。当初、このバイクはイジらないつもりだったのですが、仲間たちやGクラフトさんにそそのかされ、結局はフレームをアルミ化するほどまでにカスタムしちゃいました。「4miniカスタム」は、自分の想いどおりに仕上げやすいのが魅力ですね!

Gクラフトの「4miniワールド」には参考例がたくさん!
自分の愛車を掲載してもらうことだってできる!

「4miniカスタム」のパーツブランドとして知られるGクラフトが、2007年にオープンしたWEBサイトが「4miniワールド」。Eメールまたは郵送で、ユーザーの「4miniカスタム」マシン画像にアピールポイントやユーザーの詳細など添えてを送ると、WEB上で紹介してくれるサービスだ。現在は250台以上の「4miniカスタム」マシンが掲載されている。

 

寺井さんによれば、「自分たちが、世界中にある数多くのカスタム車両をもっとたくさん見たいと思い、募集を始めたのがきっかけ。WEBに掲載すれば、私たち以外のユーザーさんも閲覧でき、カスタムの参考になると思いました。一方で、カスタムした自分の車両を、みんなにもっと見てもらいたいと思うユーザーさんも多いはず。結果的に、現在は月に3台から5台くらいのエントリーがあり、掲載車両も増え続けています」とのことだ。

 

つまり、自慢の「4miniカスタム」マシンをお披露目するひとつの場が「4miniワールド」というわけ。これから「4miniカスタム」デビューする方々は、ぜひこのサイトも参考に。そしてマシンが完成したら、もしくはすでに「4miniカスタム」を楽しんでいてカスタム車両を持っているなら、ぜひ「4miniワールド」にエントリーを!

BRAND INFORMATION

有限会社ギルドデザイン

住所/三重県亀山市能褒野町13-2

http://www.gilddesign.co.jp/

http://www.g-craft.com/

「遊び心の実現と幸せの実感」を企業理念に創業したギルドデザイン。バイクのアルミフレームやスイングアームを筆頭に、自社製品の90%以上がアルミ製品というアルミ加工のスペシャリスト集団である。Gクラフトは、モンキーのカスタムパーツブランドとして95年に誕生。以来、モンキーなどの4ストミニを愛するライダーを魅了する数々のカスタムパーツをリリースしている。