モンキーに自分らしさをプラス!Gクラフトだからできる楽しい原付ライフ
    取材協力/Gクラフト 取材・撮影・文/田宮 徹 構成/バイクブロス・マガジンズ編集部
    掲載日:2012年12月12日

常識に縛られない自由な発想でユーザーが求める製品を次々に開発

三重県の鈴鹿市に隣接する亀山市で、1994年に設立されたギルドデザインは、バイク用カスタマイズパーツのブランドとして活躍を続けてきた。このうち、ホンダのモンキーを中心とする4ミニ専門のブランドとして稼働しているのがGクラフトである。

 

母体となるギルドデザインには、2012年夏現在で16名の正社員がいる。その大半は、30歳前後の若い世代。これは、柔軟な発想と軽いフットワークという点では、大きなアドバンテージとなっているはず。実際、最近ではバイク用パーツの製造で培った技術と経験を生かし、スマートフォン用アルミケースの製作を手がけ、大ヒットを飛ばしている。TV番組や一般誌で取り上げられる機会も多いから、「あのギルドデザインが!」と思った人も多いだろう。

若さ溢れるギルドデザインの正社員たち。「日常の趣味や遊びから、製品づくりにつながるアイディアが生まれることも多い」のだとか。お昼休みに鍋パーティをすることも!

若さ溢れるギルドデザインの正社員たち。「日常の趣味や遊びから、製品づくりにつながるアイディアが生まれることも多い」のだとか。お昼休みに鍋パーティをすることも!

 

このスマホ用ケースも、「社員が就業時間外に趣味で作ったのがきっかけ」とのことだが、ギルドデザインのスタッフたちは口々に、「僕らの会社の福利厚生は、工場にある機械を就業時間外に使えること(笑)」という。つまり、仕事ということを抜きに、「モノづくりが大好きな人たちが集まっている」のがギルドデザインなのだ。

 

4台のマシニングセンターや3台のティグ溶接機をはじめ、本社工場には多くの機械が並ぶ。「これといって特別な機械や技術力があるわけではない」というが、とは言え専門的なこれらの機械を、「ひと通り扱える社員も多い」のだとか。もちろん、製品については各分野のスペシャリストが担当するが、業務外の作業ではこれらの機械を駆使してアイディアの具現化に挑戦する社員も多くいるという。そしてそんなスタッフたちの、モノづくりに懸ける情熱と幅広く自由な発想が、ギルドデザインやGクラフトの根幹を支えている。

有限会社ギルドデザイン

住所/三重県亀山市能褒野町13-2

http://www.gilddesign.co.jp/

http://www.g-craft.com/

「遊び心の実現と幸せの実感」を企業理念に創業したギルドデザイン。バイクのアルミフレームやスイングアームを筆頭に、自社製品の90%以上がアルミ製品というアルミ加工のスペシャリスト集団である。Gクラフトは、モンキーのカスタムパーツブランドとして95年に誕生。以来、モンキーなどの4ストミニを愛するライダーを魅了する数々のカスタムパーツをリリースしている。

普段の何気ない雑談が、「企画会議」の場になることも。開発部のテラケンさん(中央)は、自らもライダーとして4ミニレースに参戦するなど、ほとんどの社員が自らもバイクで遊ぶ

普段の何気ない雑談が、「企画会議」の場になることも。開発部のテラケンさん(中央)は、自らもライダーとして4ミニレースに参戦するなど、ほとんどの社員が自らもバイクで遊ぶ

本社工場に並ぶ4台のマシニングセンター。工作物の取り付けを変えずに、フライス・穴あけ・中ぐり・ねじ立てなど数々の作業ができるマシニングセンターで製品を生みだしていく

本社工場に並ぶ4台のマシニングセンター。工作物の取り付けを変えずに、フライス・穴あけ・中ぐり・ねじ立てなど数々の作業ができるマシニングセンターで製品を生みだしていく

ギルドデザインが手がけるスマートフォン用ケース。従業員が液晶画面を割るトラブルが相次ぎ、これに対処するために製作したモノが、口コミで大人気となり製品化。大ヒット商品に!

ギルドデザインが手がけるスマートフォン用ケース。従業員が液晶画面を割るトラブルが相次ぎ、これに対処するために製作したモノが、口コミで大人気となり製品化。大ヒット商品に!

普遍的な人気モデルのモンキーがGクラフトパーツを使えば大変身!

さて、モンキーのカスタマイズをメインテーマとしたGクラフトの製品ラインアップは、フレームから足まわり、シートなどの外装類、さらにエンジンのクランクケースに至るまで、とにかく多岐に渡る。モンキーに関して、「こんなパーツがあったらいいのに・・・」という悩みの多くは、Gクラフトのカタログを見れば解決する。

 

シフトチェンジ時に発生するギアシャフトのしなりを低減してシフトタッチを向上させる「シフトガイド(通称:ガッチリくん)」など、かなりコアなアイテムも多数存在。これは、スタッフたちが自らモンキーをカスタマイズしたりレース参戦をしたりして、必要と感じたパーツを製作してきた結果でもある。もちろん、一般ユーザーの声に応えたパーツも多くある。

 

つまり、Gクラフトのモンキー用パーツを使えば、自分が求める部分だけをピンポイントでカスタマイズすることも可能というわけだ。もちろんその反対に、同社のデモ車みたいなフルチューンも可能である。

 

ちなみに、販売されているアイテムの多く、とくにフレームをはじめとする走行性能に大きな影響を与えるパーツは、試作後にレースなどで実際にテストが繰り返され、安全性と性能が確認された上でラインアップされている。

 

モンキーを深く理解したスタッフがアイディアを出し、メイド・イン・ジャパンにこだわり、材質を吟味してカタチにして、テストを繰り返してから世に送り出す。若い感性の裏側に、日本の職人魂が息づいているのも、Gクラフトの魅力である。

ホンダ モンキー / 遊園地の乗り物として製作されたモンキーZ100をルーツとし、1967年に公道用レジャーモデルのモンキーZ50Mがデビュー。2009年には、30年ぶりのフルモデルチェンジを受けた、大人気モデルがホンダのモンキーだ。変速はマニュアルクラッチ式で、前後8インチのホイールを履き、伝統の折りたたみ式ハンドルを備える。

ホンダ モンキー

遊園地の乗り物として製作されたモンキーZ100をルーツとし、1967年に公道用レジャーモデルのモンキーZ50Mがデビュー。2009年には、30年ぶりのフルモデルチェンジを受けた、大人気モデルがホンダのモンキーだ。変速はマニュアルクラッチ式で、前後8インチのホイールを履き、伝統の折りたたみ式ハンドルを備える。

疾走する美学・走り系

公道スポーツ系の
ハイパーゴリラ

快走ツーリング向きカスタムの一例。オリジナルのGC-019 MNKフレームと、トリプルスクエア(+20cm、NSRホイール用)スイングアーム、モンキーステムキット(Φ30フォーク用)を中心とした構成。純正の燃料タンクを使うことで、ゲイルスピードの前後12インチ径アルミ製キャストホイールを履きながら、ゴリラらしさも残してある。

メインフレーム/GC-019 MNKフレーム スイングアーム/トリプルスクエア(+20cm、NSRホイール用、レーシングスタンドフックチェーン引き仕様、キタコ製リアフェンダー取り付けステー溶接加工) ステムキット/モンキーステムキット(タイプX、30mm径用) ステップ/モンキー3Pバックステップ(ディスク用) フロントフォーク/NSRミニフロントフォーク フロントブレーキ/ブレンボ4Pキャリパーサポート グラブバー/ゴリラカスタムシート用グラブバー サイドスタンド/アルミアジャストスタンド など

圧倒的な存在感・ワイルド系

片持ちのリアと
個性的ないでたち

オリジナルのシングルサイドスイングアームと前後10インチ径ワイドホイール、GC-010アルミビレットフレームで、4ミニながらド迫力に仕上げられた、Gクラフトによるコンセプトモデル。フロントフォークは、ホンダ市販レーサーのRS125用(95~02年型)を使った倒立タイプ。個性を追求したいユーザーの、お手本となるようなカスタム例だ。

メインフレーム/GC-010アルミビレットフレーム スイングアーム/シングルサイドスイングアーム(+16cm、専用10インチホイール付属) ステムキット/RS125倒立フォーク用ステムキット(95~02年型RS125専用) ステップ/3Pバックステップタイプ2(ディスク用) シート/カスタムシートMX フロントホイール/10インチワイドホイール(3.5J) リアホイール/10インチワイドホイール(4.0J) ヘッドライト/ワンオフ マニホールド/可変マニホールド(TM-MJN24&26用) など

とっておき・カワイイ系

前後輪8インチの
トラッカー風仕様

数多くのオリジナルフレームを用意しているGクラフトだが、こちらの車両は敢えて純正フレームを使用。自社製品のアルミホイールを使って、前後8インチ径のままさりげなく足元オシャレを突き進めている。8インチ専用に開発されたタイヤは、モンキーにちなんだバナナ形状のトレッドを採用。もちろん、スイングアームはオリジナル仕様だ。

スイングアーム/トリプルスクエアミニスイングアーム(+4cm、ツインショック仕様) ステムキット/マルチタイプステムキットタイプ1(フォークピッチ199mm) フロントフォーク/NSRミニフロントフォーク 前後ホイール/8インチワイドホイール穴あき2.75J&3.5J(前後セット) タイヤ/ステディB-77(前110/80-8、後120/70-8) フロントハブ/フロントディスクハブワイド シート/カスタムシート(フラットタックロールタイプ) グラブバー/5Lグラブバー(バフ仕上げ)など

受注生産のGクラフトだからできるこだわりラインアップのスイングアーム

数多くのモンキー用アイテムの中で、Gクラフトの真骨頂とも言えるのがスイングアーム。そもそもこのブランドは、ビッグバイク用スイングアームにも使われる高強度の7N01材と呼ばれるアルミ素材を採用したスイングアームの製作からスタートした。この歴史を象徴するかのように現在では、Gクラフトのモンキー用スイングアームは非常に膨大なラインアップとなっている。

 

スタンダードなツインショック用だけでも、7種類のデザインがあり、それぞれに-2cmから+20cmの範囲で長さの設定がある。もっとも種類が多いトリプルスクエアミニというデザインの場合、長さは11タイプから選べる。そしてこれ以外にも、ワイド仕様やモノショック仕様など、数え切れないほどの設定。本社工場での受注生産体制を築くことで、ユーザーのこだわりにしっかりと応えてくれる。

 

ちなみに同社のスイングアームシリーズには、エイプやダックス、XR50/100モタード、スーパーカブ110、KSR110などに対応した製品もある。

もちろん、Gクラフト製だからどのスイングアームも強度や精度は完璧。これまでノーマルやライトチューンでモンキーを楽しんできた方々にも、ぜひGクラフトのスイングアームで足まわりのカスタマイズに挑戦してもらいたい。

超多彩なラインアップを誇るスイングアームは、本社工場で職人によってハンドメイドされる。これにより、細かいオプションにも対応することができる

超多彩なラインアップを誇るスイングアームは、本社工場で職人によってハンドメイドされる。これにより、細かいオプションにも対応することができる

モンキー用スイングアームスタンダード幅
トリプルスクエア +16cm

メーカー希望小売価格:39,900円

モンキー純正スイングアームと同じ幅(167mm)で制作されたスイングアーム。強度のある「目の字断面」を採用したスイングアームは、16cm以上を選ぶユーザーの80%以上から支持を得ているアイテム。

シングルサイド
スイングアーム4.0J

メーカー希望小売価格:249,900円

熟練した職人が手曲げした「トリプルスクエアパイプ」を合わせて溶接して生まれた逸品。ホイールは専用設計の10インチ4.0Jホイールが付属。130/70/10ミシュランS1タイヤが推奨タイヤとなっている。

モンキー用ノーマルルックスイングアーム
スタンダード幅 ノーマル長

メーカー希望小売価格:31,500円

純正スイングアームと同様の丸パイプを使用したスイングアーム。内幅は純正と同様サイズとなっている。高剛性アルミ7N01材パイプを使用し、さらに純正よりパイプ径を太くすることで強度もアップ。

ほかにもいろいろな注目度「G級」アイテム

モンキー用 +eバックステップ
ドラムディスク兼用

メーカー希望小売価格:33,600円

「+eシリーズ」は、多くの人に(everybody)、簡単に(easy)、カスタムを楽しんでもらう(enjoy)ためのパーツ。125mmバック/30mmアップのポジションを生むステップは、ドラム・ディスク両方に対応。

横型用シフトガイド
(愛称:横ガッチリくん)

メーカー希望小売価格:7,875円

シフトチェンジ時に起こるギアーシャフトのしなりを低減し、シフトタッチを向上させ、個気味良いシフトフィーリングを実現。ガイド部はニードルベアリングを採用。ダストシール標準装備でゴミの侵入もガード。

スペーサー3.5インチワイドホイール用
スポークシルバー

メーカー希望小売価格:8,190円

4本スポークタイプ フロント/リヤ共通 ディスク仕様とドラム仕様で装着する面を変える。10インチワイドホイール2.5J・2.75J・3.5J・4.0D専用設計(ダックス、シャリーハブ用穴ピッチ)。

チェーンアジャスター
シルバー

メーカー希望小売価格:2,940円

モンキー、ゴリラ等のノーマルスイングアームに使用できる、純正タイプのアルミ削りだしチェーンアジャスター。Gクラフト「+eスイングアーム」にも装着可能。

ワイドホイール
10インチ3.5J 1台分

メーカー希望小売価格:24,150円

ダックス・シャリーのノーマルステム&スイングアームに入る最大幅のホイール。リム/タイヤを交換するだけでワイドホイール化が可能。なお、モンキー/ゴリラに装着するには別途ホイールスペーサーが必要。

クラッチカバー(C)
シルバー

メーカー希望小売価格:1,575円

段つき穴なしタイプ。段つき穴あきタイプとの同時装着も可能。