RG80Eで原2参入!!~原2ツーリングのために買ってしまった絶版車~

掲載日:2010年04月28日 特集記事    

記事提供/2009年11月24日発行 絶版バイクス5
■Text/A.MARUYAMA 丸山淳大  Photo/A.KURITA 栗田 晃
取材協力/上野パーツセンター Phone 03-3871-0471

RG80Eで原2参入!! ~原2ツーリングのために買ってしまった絶版車~

絶版バイクス本誌丸山☆RG80Eで原2参入!! 
夜露死苦お願いします!!

原2☆ツーに行きたいがために買ってしまったスズキ「RG80E」。出会った時はあんなにワルそうな格好をしていたけれど、良く見てみれば排気量のわりに車格はでかく、年式のわりに部品が揃う意外と出来る良い子でした!!

 

編集部では毎度、絶版バイクスの締め切りが近づくたびに編集長と副編集長が本誌の人気コーナー「原2小旅行」の話で盛り上がるのが通例となっている。「あそこの何がしがうまかった!」「あのバイクが速くて無敵だ!」などその号で行った原2小旅行の思い出を実に楽しそうに語らうのである。

 

締め切り間近の編集部は嵐の忙しさだ。半人前の僕も半人前分の仕事を一人前に苦しんでこなしている。睡眠不足と原稿書きでオーバーヒート寸前の原2サイズの脳へと入ってくる「原2小旅行」の話は格別にうらやましいものなのだ。僕は締め切りを迎える度に「次こそは原2企画に参加してやる!」と固く心に誓っていたのだった。

 

購入当初はマシンのキャラクターと合わないヤンチャなハンドルで異様な姿だったが、ハンドルはすぐに他車種の純正と交換した。

 

 

もちろん僕は原2を持っていないので原ツー参加のためにはまずマシンを手に入れなければならない。参加が許されるマシンには厳格なレギュレーションが設けられて? おり、編集長と副編集長のお眼鏡にかなわなければならない。僕は日夜インターネットオークションを徘徊し、良さそうな車両があればその都度、諸先輩方にお伺いをたてていた。

 

そんな日々の中で見つけたのがRG80Eという原2だ。僕は車名を聞いてもマシンの写真を見てもまったくピンと来なかったのだが、諸先輩方はピンと来たらしい。言われるままに入札したところ他にライバルが現れることもなくすんなりと落札。こうして僕は晴れて原2オーナーとなったのである。

 



 

RG80Eは81年デビューのマシンで、街中ではまず見る事が出来ない超不人気車だ。80年代デザインを象徴するスクエアな灯火類と直線基調のボディラインがなんとも言えない微妙な雰囲気を醸し出していて、端的に言うと野暮ったくてダサい。しかしデザインのトレンドが回帰しているのか、僕のセンスが古いのかはわからないが、それが21世紀には少し新鮮に見えてしまうから不思議だ。装備はこのクラスのマシンにしては豪華で、星型キャストホイールや余裕の大きさのダブルシー卜、いじり好きには嬉しいセンタースタンド、テールカウル内には収納スペースもしっかりと確保されている。車格も大きく、無駄に大柄なオーナーも快適にツーリングを楽しめそうなマシンなのである。

 

実際に僕が手に入れたRG80Eはと言うと、程度は想像以上に良いものだった。外装は小傷や錆が多数見られ、消耗部品は全滅状態だったものの、エンジンは実働で調子は悪くなさそうだし、実走であると思われる走行距離も浅く、致命的な欠陥は特に見当たらなかった。しかし問題点も少なからず存在していた。それが気合の絞りハンドルと吸気音を主張する直キャブ仕様だった点である。

 

ハンドルは他車種のものと交換すれば良いが、問題はエアクリーナーボックスである。キノコ型の汎用パワーフィルターはアラサーとして遠慮願いたいので、もし純正部品が欠品していたならば、そのまま車両自体の転売も致し方ないと考えていた。そこで純正部品の発注でいつもお世話になっている、上野パーツセンターにて、純正エアクリーナーボックスをアッセンブリーで注文したところ、なんとあっさり入荷してくるではないか! その後も何度か純正部品を発注したのだが、細かなボルトからブレーキキャリパー、フロントフォークのシール類まで、頼んだパーツは全戦全勝。30年近く前のモデルながら、部品は今の所安泰なのである。本誌副編集長のAS90号に続き、スズキ絶版車部品供給最強伝説を実感することができた。これから原2デビューを飾るならばスズキ車が良いかもしれませんね!

 

残念ながら今回の原ツーには間に合わなかったものの潤沢な純正部品と編集部の面々の協力により、整備とお色直しがほぼ完了したRG80E。どうやら次回絶版バイクス6号の原2小旅行では無事デビューを飾る事ができそうだ。 丸山淳大

 

購入当初のヤンチャな見た目とは裏腹に意外なほど良かった程度と編集部の方々の尽力によって、あっさりと仕上がったRG80E。今後コツコツと細部の磨き込みを行って、次号では美しい姿をお見せします。

 

不人気車だからなのか純正部品の供給は30年前のモデルとしては抜群に良かった。エアクリーナーボックスはフィルターやマニホールドを含むアッセンブリーで納品。意外にも必要な部品はすべて確保できた。

ヒビだらけのタイヤはミシュランのM35に交換した。サイズはフロント2.75、リヤ3.00と、このクラスとしてはワイドサイズで前後18インチ。合わせて交換したチューブ共にタイ製でパッケージには判読不明な文字が。

錆だらけのリヤショックは編集長からドリーム50用をいただいて交換した。純正より多少長かったもののライダー体重を考えれば丁度良い。スズキ車にはぴったりなカヤバ製で大満足です!!

赤錆だらけだったノーマルマフラーは表面を削った後に耐熱ブラックを吹き、劇的な変貌を果たした。サイドカウルやタンクも磨き込みのみで見違えるほどの輝きに。

 

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