第3回 ブレーキに改善対策

掲載日:2011年11月14日 電動バイク生活長期インプレッション    

Text & Photo / 野呂瀬 悦史

電動バイク生活

「発見いろいろ電動バイク通勤(その2)」というタイトルを予定していましたが、ちょっと変更しました。というのも、長期インプレ中のヤディアEM26天星のオドメーターが610キロを表示した時に事件が起きたのです。帰宅走行中、フロントブレーキレバーのタッチがスカスカに! 感覚的にはエアかみの特大版といった感じ。これはいったい?


前回、頼もしいストッピングパワーがあると書いたブレーキに異変が

走りは順調だけど・・・止まらない!

フロントブレーキ異常に気付いたのは、進行方向はるか先の信号が赤に変わったのを確認した時でした。ブレーキレバーを握ると「ふんわり」と「スカッ」という二つの感触を混ぜ合わせたような、とても心細い感覚が伝わってきたのです。エアかみかと思って何度かレバーをニギニギしましたが効果なし。パットがディスクに触っている気配すらありません。どうにかリアブレーキだけで停止後、フロント周りを確認するとフルードが滝のように流れているじゃありませんか! これはどうにもならないと、その晩は押して帰宅しました。

赤斜線のパーツがホースを削り、ホースがささくれています

結論から書きますと、前輪用ブレーキホースの固定金具がブレーキホースを削ったことによるフルード漏れでした。これはEM26天星初期ロットすべてに該当するトラブルであることが分かり、ヤディア・ジャパンでは改善対策を発表しています。該当車両に乗っている方には既に連絡が届いているはずです。重大な事故に繋がる不具合ですので、該当車種をお持ちの方は必ず対策を受けてください。注目を集める電動バイクは、さまざまなメーカーがスペックと価格競争を展開しています。しかし、まずはバイクとしての基本性能がどれほどあるのか、日本の道路を実際に走るときに十分な走行性能と安全性能が備わっているのかを、私自身、改めて見ていかなくてはと痛感しました。公道を走れば電動だろうがガソリンだろうが求められる性能は同じなのですからね。それからもうひとつ、点検整備の知識があるキチンとした販売店で購入し、購入後も定期的に点検してもらうことも重要ですね。

左が新バルブで、右が旧バルブというか電球


さて、不具合のあったEM26天星はブレーキ改善対策が施されました。その際に、ヘッドライトバルブも交換してもらいました。純正のヘッドライトは電球こそ大きいけれど、ぼんやりと照らすだけの心細いものだったのです。特に夜間走行中は、路駐のクルマが後方から走ってくる私の存在に気付かずにドアを開けることが多く、度々ヒヤリとしたものです。こちらも「安全」に直結する部分ですから変えてもらいました。どのくらいの効果があるのかは、今後自走して確認していきます。

旧バルブの照射。左右に広がっていてボンヤリ

新バルブの照射。少しだけ遠くを照らせるようになりました

SPECIFICATION - Yadea EM26-1000L

■全長×全幅×全高 = 1,700×650×1,150mm

■車両重量 = 80kg

■最高速度 = 53km/h

■実用登坂力 = 14度

■モーター定格出力 = 1,000W

■バッテリー種類 = リチウムイオンバッテリー

■充電時間 = 3~6時間

■満充電時走行可能距離 = 48km
■タイヤサイズ = 前後3.0-10(チューブレス)

■ホイールベース = 1,250mm

■シート高 = 760mm

価格(消費税込み) = 26万7,750円(PSE取得バッテリー充電器付)

電動バイク生活

電動バイク生活

こちらの記事もおすすめです

この記事に関連するキーワード

電動バイク生活
新着記事

タグで検索