エンジンパワーの減衰は燃焼室の「カーボン堆積」が最大の原因!!
掲載日/2018年05月21日
取材協力/パパコーポレーション 
記事提供元/モト・メンテナンス編集部
※この記事は雑誌『モトメンテナンス』135号(2017年12月16日発売)に掲載された内容を再編集したものです。記事の内容は雑誌掲載当時のものです。
エンジンパワーの減衰は燃焼室の「カーボン堆積」が最大の原因!!

数多くのリピーターに愛され続けているスーパーゾイル。エンジンオイル用添加剤として誕生したスーパーゾイルは、その高性能さがクチコミで評判になり、様々な油脂による潤滑シーンで高い評価を獲得している。そんな高性能添加剤のブランドであるスーパーゾイルシリーズにラインナップされているフュエルチューナーは、近年話題にもなっているガソリン性能を安定的に高性能化する商品として知られている。ガソリンが高性能化することで、どのような違いを感じられるのだろう?

充実体感 スーパーゾイルの法則

環境問題が年毎に厳しさを増す中で、モーターシーンでも様々な対策が行われている。そのひとつにガソリンの高品質化や環境性能の改善がある。この燃料対策は、長年に渡って推し進められてきた世界的な流れだが、その考え方や実用に於いては、世界各国で違いがあるのが現実だ。

ガソリンの変化がエンジンや燃料系に少なからず影響を与えているのをご存じだろうか? 特に、旧車や絶版車カテゴリーでは尚更で、設計が古いだけに、影響を受ける度合いが明らかに大きい。現代の市販ガソリンには植物原料のバイオエタノールが混合されており、このエタノール系成分が、ゴム部品に対して悪影響を持っているのはよく知られた話だ。具体的には、燃料タンクに取り付けられるコックのパッキンやOリングなど、ガスケット類に少なからず影響を与え、膨潤などによってシール性能が低下。ガソリン漏れを引き起こす、ひとつの原因となっている。

日本ではなく、東南アジア方面や中国で生産された部品(燃料コックや燃料コック用ガスケットなど)を使ったところ、燃料漏れや膨潤によってコックレバーの動きが渋くなったり、中には完全固着で動かなくなってしまった、といった経験を持つサンデーメカニックもいるはずだ。こんなトラブルの多くが、実は、ガソリン品質の違いによって発生していることが多い。部品が生産された現地では、難なく通常ユースできるというのだから、まさに違いはガソリンにあるとも考えられる。

エンジンに関しては、キャブレター部品や旧式燃料噴射ポンプへの影響が大きい。特に、ガソリンと空気を混ぜた混合気をクランクケース室内で圧縮してから燃焼室へと送り込む、2サイクルエンジンでは、その影響が想像以上に大きい。一次圧縮時に混合気の気密を保持するのがオイルシールの役割だが、やはりバイオエタノールがオイルシール性能に悪影響を与えてしまっているようなのだ。

時代の流れの中で、ガソリンには様々な添加剤が混合されてきた歴史がある。清浄性や酸化防止を目的にしたもの。また、ガソリンブランドによって違いがある着色剤を含め、様々な添加剤が混合されてきた。ところが、そんな添加剤がガソリン本来の目的でもある「爆発燃焼性能」の妨げになっている例も少なくない。バイオエタノール混合ガソリンに関する懸案が出てからも、ガソリンは進化を遂げ、様々な添加剤が用いられるようになっている。

実は、それぞれの添加剤で着火タイミングにはバラつきがある。それが完全燃焼の妨げとなりエンジン出力の低下やカーボンの堆積に影響を与えているとも言われている。そんな現代のガソリン性能を高性能化するのがスーパーゾイル・フュエルチューナーである。燃料に含まれている難燃性物質を溶解し、より理想的な燃焼状態を作ることによって、吸排気バルブや燃焼室に堆積するカーボンを減少させる性能を持っているのだ。

エンジンパワーの減衰は燃焼室の「カーボン堆積」が最大の原因!!

SUPER ZOIL FUEL TUNER
フュエルチューナー ガソリン用 80ml◎1,800円(税抜)
金属性のねじ込みボトルに入っており内容量は80ml。空になったボトルには2サイクル用エンジンオイルを入れておくことで、2サイクルオーナーにとっては非常時の混合オイルボトルとして車載用に便利だ。

高年式エンジンでは、インジェクターノズルへの吹き返しによって堆積したカーボンを除去し、燃焼させる効果を発揮。その結果、燃料システム全般をクリーンに保ち、よりスムーズかつ力強いエンジンフィーリングをライダーへ与えてくれる。

カーボンの堆積を減少させてエンジンの高性能化にも大きく影響するスーパーゾイル・フュエルチューナー。ガソリン満タン毎に注入しなくても効果は発揮されるので(走行距離2,000キロ毎の注入が理想的)、是非、お試し頂きたい。注入後にスパークプラグの焼け具合が変われば、燃焼室内の状況にも変化が生じていると考えられる。そんな確認の意味でも、絶版旧車はスパークプラグの定期的点検が有意義なのだ。

エンジンパワーの減衰は燃焼室の「カーボン堆積」が最大の原因!!

無色透明ではなく、やや黄色っぽい液体だ。燃焼室内やマニホールド内への吹き返しなどで堆積したカーボンやスラッジ等を溶解洗浄し燃焼させるのが特徴だ。

エンジンパワーの減衰は燃焼室の「カーボン堆積」が最大の原因!!

ビジネスユースや通勤専用車として使っていた4サイクルエンジンの燃焼室やピストントップには、不完全燃焼によってカーボンが堆積しやすい。特に実用車には効果的だ。

エンジンパワーの減衰は燃焼室の「カーボン堆積」が最大の原因!!

大型バイクのガソリンタンク容量は、アドベンチャー系を除きおおむね20リットル前後だが、1回のガソリン満タンでフュエルチューナーをボトル半分程度注入すれば良い計算だ。愛車の燃料タンクが何リットルなのか? あらかじめ理解していれば注入量も計算できる。ガソリンエンジンのファミリーカークラスならガソリンタンク満タンでちょうど1本になる。

エンジンパワーの減衰は燃焼室の「カーボン堆積」が最大の原因!!

燃焼爆発力の向上と洗浄清浄性能には密接な関係がある。プラグのリング座が燻っているということは、同様に燃焼室内もカーボンが堆積していると考えられる。絶版旧車では特に効果的なフュエルチューナーだ。

エンジンパワーの減衰は燃焼室の「カーボン堆積」が最大の原因!!

2サイクルエンジンモデルは燃焼状況が良くなると、その違いを明確に体感できる楽しさがある。高回転域まで回すスポーツモデルでは、ガソリン添加剤によって特有のノッキング症状も改善する例が多い。特に、大型2サイクルエンジンではその違いが顕著だ。