『スネークモータース』が提供するバイクは、どれも楽しさに溢れている。その理由は、最初に開発された第1号モデルが、遊び心満載で企画されたからだ。量産化するとは誰も思わぬフォルムで登場したにもかかわらず、大真面目でそのレプリカを量産したのだから凄い。その後スタイルのバリエーションを増やし、本格的なレーサーフォルムのクラシカルモデルまで発表した。驚きの展開を見せるスネークモータースについて見てみよう。
バイクの楽しさを考えるには、原点回帰するのが一番だ。きっとこのプロジェクトを企画したスタッフ達は、そんな発想からスタートしたに違いない。100年以上前に生み出されたモーターサイクルの原点は、自転車にエンジンというモーターを取り付けて、それまで夢だった自動で走る自転車となった。つまり二輪自動車である。その時代に生きた人は、それこそ踊り出すほどの歓喜に湧いたことだろう。乗っての楽しさは、計り知れないものだったに違いない。そんなバイクの楽しさを、現代の水準で作ってみたい。その答えが、きっと『K-16』シリーズや『77(ナナナナ)』ということになるのだろう。
現代のF1やMotoGPでどれほど異次元のタイムを叩き出そうと、競争の楽しさはローカルな運動会でも変わらない。キリマンジャロを征服するのも凄いが、裏山の頂上にたどり着いたときの達成感も最高だ。それが人間なのだ。だからバイクの楽しさは、原点回帰することが重要で、そんなモデルを新車で楽しむことこそ、大人の趣味と言えるのではないだろうか。
想像や話だけでは終わらなかった、本気のジョークから生まれたスネークモータースのバイクたちは、どれも実に個性的で素敵だ。扱うショップはバイク販売店だけに留まらず、その趣味性を高く評価する様々な店舗で取り扱われている。
K-16モデルの原点となった『キタノスペシャル』を元に、リデザインされた量産モデル『K-16 KITANO-REPLICA』。クラシカルモダニズムを再構築させた傑作だ。
シリーズ第2弾としてラインナップされた所ジョージ氏考案の『K-16 TOKORO-VER』は、クルージングスタイルで人気を博す。
最もスポーツマインド溢れるモデル『K-16 SPORTS』もラインナップ。ワンメイクレースも企画され、サーキットでもおおいに盛り上がりを見せた。
車名を一般公募して決定した『K-16 teke teke(テケテケ)』は、50ccモデルのみクラッチ操作を必要としない遠心クラッチを採用。気軽に乗れるファニーバイクだ。
フルカウルに身を包む『77』は、1960年代のレーサーをモチーフとした本格派。高速道路も走行可能な軽二輪として登録できる。