究極の“防水性”を実現したバイクカバー!!ロータス『レインブロック』を徹底分析
取材協力/レイト商会  取材・文・写真/野岸 泰之  構成/バイクブロス・マガジンズ編集部
掲載日/2014年12月3日
バイクを買ったその日から、ほとんどの人に必要となるのがバイクカバーだ。愛車を雨やほこりから守る必須アイテムに、このたびとことん防水を極めた商品『ロータス・レインブロック』が新登場した。そこでメーカーであるレイト商会にお邪魔して、その性能や魅力などに迫ってみた!

INTERVIEW

「もっと雨に強いカバーがほしい!」
そんなユーザーの声に応えた新製品

「弊社の設立は昭和57年、創業以来バイク用品の総合卸売問屋として全国の用品店に各種のバイク用品やパーツを納めてきた実績を持ちますが、実は20数年前からオリジナル商品の開発・販売も手掛けているんですよ」

 

そう話すのは、今回お話を伺ったレイト商会の営業部次長、竹田貴美さん。同社ではユーザーのバイクライフを“楽しく、便利に、快適に!”を基本コンセプトに、現在ではMCP(モーターサイクルパラダイス)、MR.LOCKMAN、LOTUS(ロータス)等のオリジナルブランドを展開。その種類もレインウェアやブーツ、ヘルメットなど、多岐にわたる。卸問屋という立場から数多くのバイク用品を見つめてきたことに加え、社員の多くがバイク好きということもあって、レイト商会のオリジナル商品はユーザーのニーズを的確にとらえ、多くのライダーから信頼を得ているのだ。そんなレイト商会のオリジナル商品の中でも、昔からおなじみなのが車体カバーで、これまでに多くのモデルが生み出されてきた。

 

「当初はスタンダードモデルとして立体裁断やロックホール、着脱に便利な取っ手などを採用したものでした。その後、火がついても燃え広がらない“防炎タイプ”、さらに、マフラーの熱でも溶けにくい“防溶”まで考えた最高級の『匠』シリーズを開発しました」と竹田さん。レイト商会のバイクカバーの歴史は、ライダーのニーズに応え、次々と新しい機能・性能を付加して進化し続けているということだ。

 

上/レイト商会営業部次長の竹田貴美さん。「バイクカバーは愛車を守る重要なアイテムです」と。下/レイト商会開発のカバーのサンプル。左上はベーシックシリーズの「ハイスペック」。下は防炎素材の「火の用心」。右上は防溶素材を使ったハイエンドモデル「匠」。機能で生地も使い分けている。

ありそうでなかった防水特化のバイクカバーが『レインブロック』。パッケージには「水滴を完全にブロック」の文字が表示される。

そんな中、今回新たにラインナップに加わったのが、その名が示すとおり“防水”にとことんこだわり、特化したモデル『ロータス レインブロック』だ。

 

「バイク乗りならみなさん同じだと思うんですが、お客様の声の中で一番多いのが“雨がしみないものはないの?”というご質問なんです。従来のカバーはポリエステルやナイロンを使用しており、もちろんある程度の撥水性や防水性を持たせてはいますが、どうしても縫い目から水がしみ込んだり、時間が経つと撥水性能も落ちるという点がありました。そこで、もっと防水性の高い製品を作れないか、ということで開発が始まったんです」

 

竹田さんによれば、レインブロックの最大の特徴は、その生地にあるという。

 

「レインブロックに採用した生地はPEVA(ポリエチレンビニールアセテート)というもので、レインウェアなどに使われている素材です。ビニール系なので生地自体に防水性があるため、雨を通さないんです」

 

さらに「実は、防水性を高める工夫がもうひとつあるんです」と竹田さん。その秘密は“縫い目がない”ことだという。

 

「従来製品では立体裁断で、雨が直接当たるカバーの上部に縫い目を設けない、などの工夫をしていました。しかしレインブロックでは生地同士を高周波溶着することで、縫い目そのものをなくしたんです」。これもビニール系素材のPEVAだからこそ実現できたメリットであり、物理的に雨の侵入経路をなくすことで、さらに防水性が高められているのだという。

 

ところで、防水性が高いのはうれしいが、ビニールのレインウェアのように蒸れやすい、ということはないのだろうか?

 

「もちろん、蒸れ対策を施してあります。バイクカバーを掛けると、特に雨上がりなど、意外と地面からの湿気がこもりがちなんですよね。そこからくる蒸れを防ぐために、レインブロックには左右のミラー部分とテール部の計3ヵ所にベンチレーションを設け、湿気を逃す工夫をしてあります」と竹田さん。さすがは多くのバイクカバーを手掛けてきた会社だけに、防水と蒸れという相反する条件を、うまくクリアしている。

 

実際にレインブロックを手にすると、大きさの割にフワリと軽いのに驚く。これもPEVAという生地の優れた点だとか。そして手触りは意外とサラリとしており、それほどゴワゴワ感もない。「生地のしなやかさはポリエステル系には及びませんが、裏地には不織布を使用し、ボディの傷つき防止に配慮しています」と竹田さん。このほかにも、前後で色を変えることにより判別のしやすいロックホールや、ばたつきを抑えるドローコード、長期保管に便利なセンターベルトなど、バイクカバーとしての基本性能もきっちりと満たしている。防水性能に特化しながら、今までのバイクカバーづくりで得たノウハウをふんだんに生かし、他の利便性も忘れていないのは、長年にわたってバイク用品にかかわってきた会社の製品ならではだ。

 

「ベンチレーターがあるので完全防水とは言い切れませんが、従来品とは全く違う次元の防水性を実感していただけると思いますよ」と竹田さん。雨に強いバイクカバーを探し求めていたライダーには、待ちに待った商品の登場といえる。

 

レインブロックに採用したPEVAは生地自体が防水性を持つ素材。ビニール系のため高周波による溶着が可能で、その結果、縫い目そのものが存在せず、当然そこから雨の浸入はない。

PICKUP PRODUCTS

防水性だけじゃない!!
レインブロックの特徴を紹介

「バイクカバーにまず求められるのは雨から愛車を守ること!」。そんなユーザーの声から防水性能に徹底的にこだわった『レインブロック』だが、バイクカバーの役割はそれだけではない。長期保管や日々の使い勝手の良さも、重要なポイントとなる。レインブロックには、ユーザーの利便性を考えた、使い勝手のいい工夫が数多く採用されている。ここではそのディテールを詳しく見ていこう。

 

BRAND INFORMATION

株式会社レイト商会

住所/神奈川県横浜市港北区小机町2600-32
TEL/045-473-3646
定休日/日・祝日

1982年創業。バイク用品の総合卸問屋として全国のバイク販売店や用品店にウェアやヘルメット、バイクパーツなどを納入。同時にオリジナル商品の開発、販売も手掛けている。

レイト商会取扱いの人気ブランドBumBlrBeeヘルメットの記事はコチラ