ソロからタンデム、さらにはグループ利用まで
MIDLANDのインカムが広げるバイクライフ
取材協力/MIDLAND  取材・写真・文/野岸泰之 構成/バイクブロス・マガジンズ編集部

最近ではナビやアクションカムをバイクに搭載するライダーも増えるなど、バイクライフを豊かにしてくれるアイテムが身近になった。その中でも忘れてはならないのがインカムだ。MIDLANDの最新インカム“BT PRO”シリーズは、単なる通話手段としてだけでなく、ツーリングやライディングをより楽しく、充実したものにしてくれる多くの機能を持っている。その魅力を探っていこう。

FEATURE

あらゆるライディングシーンで
バイクライフを豊かにしてくれる存在

MIDLANDは創業40年以上の歴史を持つイタリアの映像通信機メーカー。世界40カ国で累計販売台数50万台を超える実績を持つ信頼のブランドだ。2013年、日本で初めて他社のインカムとも通話が出来る画期的なユニバーサルインターカム機能を世の中に送り出したことでも知られる。そのMIDLANDのインカムの新しいラインナップが、BT PROシリーズだ。最新機種だけあって、バイクライフのあらゆるシーンで活用できる機能が満載されている。

インカムというと、グループツーリングなど他のライダーとの通話に使うイメージが強いが、ソロでのライディングにおいても、とても便利なのだ。手持ちのスマートフォンとペアリングしておけば、掛かってきた電話にワンタッチで出て通話できるのはもちろん、電話のリダイヤル機能を使えばボタンひとつで発信もできる。また、スマホのナビアプリのガイド音声を聞くこともできるので、画面を注視することなく安全に目的地まで走ることが可能になる。さらにはスマホに入れた好みの音楽を聴いたり、FMラジオを聴くこともできる。特にラジオはその土地の交通渋滞の情報をリアルタイムで知ることができたり、天気予報をチェックしながら走ることができるので、楽しむだけでなく情報収集のツールとしてもメリットが大きいといえる。ツーリング時はもちろんのこと、通勤、通学時など普段バイクに乗るときにも装着すれば、バイクライフがより便利で楽しいものになるはずだ。

タンデムライディングにおいても、インカムはとても便利なアイテムだ。2人乗りをしていると、「お腹が空いた」「トイレに行きたい」「あの景色、とっても綺麗」など、ライダーとパッセンジャーの間でコミュニケーションを取りたい場面がよくあるもの。一般道なら信号待ちの際に話すことも可能だが、高速道路ともなると、声を張り上げても会話をすることは難しい。そんな時、2人がインカムを装着していれば、難なくコミュニケーションが取れるのだ。この便利さは、一度経験してしまうと、もうインカムなしでのタンデムライドは考えれれない、というぐらい素晴らしいもの。

また、BT PROシリーズには「ミュージックシェア」という機能がある。これは、ライダーが聴いているスマホなどの音楽をパッセンジャーも一緒に聴くことのできる機能。お気に入りの音楽を二人で聴けば、ツーリングが盛り上がること間違いなしだ。

インカムが最もその威力を発揮するシーンといえば、やはりグループでのツーリング時だろう。BT PROシリーズの最高峰モデル「BT NEXT PRO」の場合、グループ通話モードにすればタンデムライダーを含む最大8人(バイク4台)と同時に通話することが可能。ツーリングクラブなど、台数の多い走行時には休憩や給油のタイミングを連絡し合えるほか、突発的なトラブルへの対処などが話し合えるなど何かと便利で、大きなアドバンテージとなるはずだ。

また、グループ通話はできないものの、MIDLAND以外の他社メーカー製インカムとも接続できるのは非常に便利。たまたま一緒に走るメンバーが他社のインカムを装着していた、なんて場合にも、当日ペアリングさえしてしまえばコミュニケーションが取れるので、ツーリングがグッとスムーズになる。

さらに、従来のインカムの弱点を克服し、距離・人数無制限の通話を実現したのがBT PROシリーズの大きな特徴だ(特許登録申請済)。スマートフォンと専用の通信アプリ“BT TALK”を使うことで、従来のインカムとスマホのデータ通信による通話を融合させたもの。アプリをインストールしたスマホとBT PROシリーズのインカムを接続することで、スマホが携帯電話会社回線に接続できる環境なら、世界中どこでも、距離無制限、人数無制限で通信が可能になったのだ(携帯電話回線利用時は別途通信料が発生します)。

この機能を使えば、離れた場所に住む者同士が旅先で落ち合う場合でも、自宅を出発するときから通話が可能で、相手の位置まで確認できるため、従来の常識を超え、ツーリングが劇的に進化するといえる。BT PROシリーズのインカムは、あらゆるシーンでバイクライフの質を高め、楽しみを増やしてくれる夢のアイテムなのだ。

 

PICKUP PRODUCTS

通話距離や通話人数によって選べる
多彩なモデルをラインナップ

MIDLANDのBT PROシリーズは全部で3種類。すべてのモデルが他社モデルとの接続やBT TALKアプリでの通話、FMラジオ(ワイドFMを含む)、ミュージックシェア、ストップライト(意匠登録済)などに対応。各モデルの違いは通話距離や同時通話人数、接続可能なインカムの台数などで、自分の好みや使い方に応じて選ぶことができる。ここでは装着状態やアクセサリーなども含め、ディテールをチェックしてみよう。

01最上級モデルとなるBT NEXT PRO。2台通話時の最大距離は1600m。グループ通話モードでは、タンデムライダー4人を含む最大8人(バイク4台)、インターカムモードではミッドランドインカムが3台、他社モデルなら2台個別接続可能。

02BT X2 PROは2台通話時の最大距離は1000m。グループ通話モードでは、最大4人、インターカムモードではミッドランドインカムが2台、他社モデルなら1台個別接続可能。

03BT X1 PROは2台通話時の最大距離は300m。同時通話人数は最大2人で、ミッドランドインカムが他に1台、他社モデル1台が接続可能。

04フルフェイス用マイクはチンガード内部に設置する。小型で収まりがいい形状だ。

05オープンフェイス用のマイクも付属している。シールドを閉じれば風切り音の影響もなく、高速道路でもクリアな会話が可能。

06ベースは両面粘着テープで固定するタイプと着脱が可能な挟み込みベースの2種類が付属。装着は好みの方式を選択できる。

07BT PROシリーズはすべてのモデルにブレーキランプを装備。バイクとの接続は不要で、3Gセンサーにより、急なブレーキングの際に点灯して後続車に注意を促してくれる。

08スピーカーはしっかりとしたケースで包まれており、装着も簡単だ。小型だが高品質な音を届けてくれる。

09ヘルメットへの取付マウントは粘着タイプ、クリップタイプ、2種類付属。マイクもフルフェイス用、ジェット用、2種類付属。これらの付属パーツにより、ほぼすべてのヘルメットに簡単に装着することが可能。

10オプションのBTTボタン。これを装着すればスマホアプリ「BT TALK」による通話が可能になる。

11スマホアプリ「BT TALK」は、スマホのデータ通信を利用するため、お互いにアプリを入れていれば人数や距離に関係なく、世界中どこでも通話が可能だ。(特許登録申請済)

12ミッドランド製のインカム全モデルに対応した、オプションのハンドル操作リモコン「BT リモート PRO」。インカムのフル操作が手元で可能になる。

BRAND INFORMATION

MIDLAND

MIDLANDは、イタリア・ミラノから世界40ヵ国以上に展開している無線通信機器のリーディングカンパニー。その歴史は40年以上を数え、業務用から個人利用まで利用環境に合わせた最適な機器の開発を続けている。

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