パフォーマンスアップとエンジン保護を両立純正タイプも汎用タイプも揃ったK&Nフィルター

空気やオイルの流量を確保しながら、ゴミや異物を確実にキャッチするのが、エアフィルターやオイルフィルターに課せられた重要な役目である。
高性能フィルター市場で40年以上の歴史を持つK&N社の製品なら、性能アップと長寿命化の一石二鳥が期待できる。

空気中のチリや異物をキャッチして、エンジン内部の摩耗を防ぐために重要なエアフィルター。湿式や乾式など形式は異なれど、小排気量車からビッグバイクに至るまで欠くことのできない装備である。スペシャルキャブレターを装着する際にファンネル仕様で仕上げたカスタムマシンを見かけることもあるが、さまざまなコンディションで走行する街乗りならば、エンジンを守るためにもエアフィルターは必ず装着したい。

 

一方で、エアフィルターにホコリが吸着して吸入空気量が不足することで、エンジンの調子が悪くなる場合もある。吸気系のメンテナンス項目としてキャブレター本体に注目するユーザーは多いが、その手前にあるエアフィルターのコンディションにも注意を払わなくてはならない。

 

1986年に誕生したK&N社は、創業以来、吸気抵抗を減少させ、より多くの空気を吸入するためのハイフローエアフィルターの開発を行ってきた。純正エアエレメントと交換できるリプレイスメントタイプ、汎用性の高いカスタムフィルターのいずれも、要となるフィルター部分は通気性に優れたデュポン社製のコットンガーゼを4層に重ねて濾過効果と整流効果を発揮させ、専用クリーナーで洗浄することで繰り返し使用できるのが特徴である。

 

このエアフィルター開発で培われた技術を活用して生まれたのが、優れた濾過性能とオイル流量アップを両立させるオイルフィルターだ。バイクメーカーや新旧を問わず幅広い機種に対応するため、本体形状はカートリッジタイプとフィルター交換タイプが用意されている。アコーディオン構造で表面積を増やしたエレメント部分には樹脂を浸透させたセルローズ材を使用することで、超微粒の金属粉も除去できる。またカートリッジタイプはケース上部に17mmナットが溶接されており、ソケットレンチやメガネレンチで直接着脱できるのも、純正フィルターにはない特徴である。

 

エアフィルターにせよオイルフィルターにせよ、異物の除去と大流量の確保は相反する条件だが、パワーフィルターの代名詞であるK&N社では世界中で愛用されてきた。大切な絶版車のエンジンを守りたいユーザーも、きっと満足させてくれるはずだ。

カワサキZ1/Z2 用純正エアフィルターに対応するリプレイスメントタイプは税込6,300円。純正フィルターに比べて吸入空気量が増加するだけでなく、洗浄によって繰り返し使用できるのも魅力。

スペシャルキャブレターに装着できるオーバルテーパータイプのカスタムフィルター。キャブレター側の口径やエンドキャップの違いなどバリエーションは充実している。CRスペシャルに適合するRC-1820タイプは税込5,775円(1個)。

カートリッジタイプ(左)でホンダ/ヤマハ/カワサキ車用に適したKN-204Cは税込2,205円。フィルター交換タイプ(右)のKN401もホンダ/ヤマハ/カワサキ車で幅広く使われている。税込997円。

カートリッジタイプのケースに溶接された17mmのナットには、ワイヤーロックのワイヤーが通る穴があり、サーキット走行などモータースポーツユースにも適している。またスタンダードタイプのブラックボディに加えて、製品によってはクロームメッキ仕上げのケースもあり、カスタム好きのユーザーにも最適だ。フィルター交換タイプはハウジング部のOリングが含まれているのがありがたい。

エアフィルター詳細

純正と交換するだけでパフォーマンスが向上するリプレイスメントタイプのエアフィルターは、適合車種500以上の商品をラインナップ。

カスタム向け汎用タイプには写真のラウンドストレートのほか、オーバルテーパー、オーバルストレート、ラウンドテーパー、デュアルフランジなどがある。

クランクケースからブローバイガスを抜くブリーザーホースに使用するフィルターもラインナップ。ホースはある程度の長さでキャブレター吸入口付近へ。

パフォーマンスの向上のみならず、専用のクリーナーやオイルを使った定期的なメンテナンスにより、繰り返し使うことが出来るので経済的。

【K&N エアフィルターのメンテナンス方法】

1 柔らかいハケなどで表面に付着したチリやホコリを払い落とす。
2 専用クリーナーをフィルター表面にまんべんなく吹きつけて約10分待つ。
3 空気の流れと逆方向に低圧の水をかけてクリーナーを洗い落とす。
4 フィルターをかるく振って水分を落としたら自然乾燥させる。
5 完全に乾燥したところで専用のオイルを溝から塗ってにじみ込ませる。

【メンテナンス時の注意点】

※必ず専用のクリーナーとオイルを使用する
※スチームや高圧の洗浄機、エアブロー、ドライヤーなどはフィルターを
 傷めるので使用しない
※取り付けの際は隙間なくしっかり密着させる

オイルフィルター詳細

最初からワイヤリング用の通し穴があるのでわざわざ加工を施す必要がない。サーキット走行時はもしもに備えてワイヤーロックが必須なのだ。

カートリッジケースの先端部に溶接された17mmのナットは、交換時に特殊工具のフィルターレンチを必要とせず簡単に着脱が可能。

取り付け場所によってスパナやメガネ、ソケットレンチなど、フィルターの取り外しに必要な専用工具以外のハンドツールを選べるのも大きなメリット。

ハーレーのビッグツインなど、エンジンむき出しの車両にはカートリッジケースがクロームメッキ仕上げの製品も選べる(ラインナップは製品による)。

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