取材協力/リベルタ 写撮/前川健彦 松川 忍 文/齋藤春子 モデル/ときひろみ 構成/スマイルバイク編集部
掲載日/2013年12月16日


 

せっかく酷暑が終わったっていうのに、2013年はきちんと記憶に残しておきたいくらい、気持ちのいい「秋晴れ」がなかった年でした。

 

さぁひどく暑い時期も終わったから走り始めるか、と思ったら、もう寒い季節になろうとしています。ほんとうならば、そろそろあの寒~い、冷た~い季節に備えたいのですが、人間というのは不思議な生き物で、ほんの10ヵ月ほど前の、あれだけ寒かった日々を忘れてしまっているんです。

 

今日はバイクに乗りたかったけど、寒かったからヤメにした――そんなつぶやきを、2013年の初めごろに、何度したでしょう。それどころか、ひと冬バイクに乗らずに、春先にバッテリーを上げてしまった、ってライダーも少なくないでしょうね。

 

今年こそ、寒い冬に立ち向かいたい。今年こそ、冬にも(ちょっとぐらいは)バイクに乗りたい――そんな思いをかなえる夢のアイテムが、この数年でずいぶんメジャーになってきました。

 

それが「電熱ウエア」。読んで字のごとく、電気の力で熱を得て、冬の寒い時期にもライディングを楽しむことができるウエア。もうこれは特別なものではなく、徐々に「持っていて当たり前」アイテムになろうとしています。

 

これまでの冬用ウエアといえば、防寒、つまり寒さを防ぐものでした。しかし電熱ウエアは、冬のライディングを「寒くない」どころか「暖かい」に換えてしまいます。これぞ、パッシブからアクティブへの方向転換。それほど、現在の、特に今シーズンの電熱ウエアは環境が整ってきているのです。

 

今回、実際に使用してみたのはヒーテックのヒートインナージャケット。電源は車載バッテリーで、その連結はカンタンで、バッテリーを上げてしまったときに充電する手順と同じ。両極に端子をつなげるだけ、です。

 

驚いたのは、スイッチを入れてすぐに発熱が始まること。お借りしたジャケットは3段階の温度調節スイッチがついていて、最強で使い始めてすぐに暖かくなったから、数分とたたずに中→弱に切り替えたほど。腕や胸、背中はもちろんですが、首回りもすぐに暖まるので、寒い日の撮影にも手放せないアイテムだと思ったほどでした。

 

電熱ウエアのアイディア自体はそう新しくはないし、すでに実用化もされてもいたけれど、これほど着心地がゴワつかずに違和感がなく、普通に薄いインナーを身につけただけ、という感覚で暖かいとは、なんだか信じられないほどでした。

 

寒さをガマンする時代は終わりました。電気の力、借りちゃいましょう!

 

寒さ知らず、ってまさにこの事!? もう冬だから乗らない、なんて言わないよ、絶対。
ものすごーく、あたたかいの。もっと早くこのあたたかさを体験していれば良かった。
バイクだから寒くて当たり前、という時代はもう終わり。これからはバイクにも「快適さ」求めていきましょう!

ヒーテックはバイク用12Vバッテリーを使用するため、まずはバイクへの連結……とはいえ、バッテリー電極に端子を取り付けるだけなので、バッテリー充電と同じような作業量で事足りてしまうのだ。シート前部からジャックを露出させておいて、乗り降りの際に取り外す習慣をつけておけばいいのだ。

今シーズンからは、車載バッテリーへの負担を軽減する、消費電力の低い3.5ampシリーズも登場。熱源を首や背中など、全身を温める効果的なポイントに配し「寒くない」から「暖かい」を目指し、それを達成する製品となっている。
STD:3万1500円

 

3.5amp:2万9400円

※2013年12月現在の価格です

ジャケットに比べるとヒートパネル面積が少なく済み、消費電力もさらに小さいというベスト。人間は胸部を温めるのが防寒の基本。ジャケットよりもさらに着心地がいい!

1万9950円  ※2013年12月現在の価格です

ヒーテック

アメリカ・ベンチャー社製の電熱ウェアを、日本人向けの体形や使い方、アフターサポートとし、日本市場専用に製造販売されているのがヒーテックだ。熱源を電熱線とせず、バイクの12Vバッテリーを使用するメタルファイバーヒーターとしため、ウェア内の生地が全体的に暖まり、しかもスイッチONから10秒で発熱を始める使い勝手の良さがまさにライダー専用。製品はインナーに特化していて、着心地や動きやすさを妨げない。

問/リベルタ  TEL/03-5784-1355

足の可動部を大きく広げた裁断パターンとしたヒートインナーパンツ。熱源は左右の前身ごろに配置され、効果的に下半身を温める。ジーンズのインナーに使用できる着やすさ!
2万3100円 ※2013年12月現在の価格です