「バイク」とひと口にいっても、スーパースポーツにネイキッド、アドベンチャーにスクーターなど、ジャンルはさまざまであり、それぞれに得意なシーンやそうでないシーンがある。愛車探しをするときに大切なのは、自分はいったいどういったバイクの使い方をするのか? ということ。ロングツーリングを楽しみたいならツアラーやアドベンチャーが向いているし、スポーツ走行を楽しみたいならスーパースポーツやスポーツネイキッドが良いだろう。通勤通学や買い物の足にしたいなら、断然スクーターが便利だ。
この企画ではライダーがバイクを使うシーンに合わせて、編集部がオススメする現行モデル29台を集めた。それぞれにオススメのポイントやそのバイクに合ったライダーも紹介しているので、バイク選びに悩む人は、ぜひとも参考にしてもらいたい。
しかし、ここまで書いておいてなんだが…バイクは趣味の乗り物なのだから、実用性に多少の不便があっても、自分が惚れ込んだ1台を買うべきだと思う。実際、スーパースポーツに荷物を満載にしてロングツーリングに行くライダーだってたくさんいる。ここはあくまでもバイク選びに悩んだ人が読む企画。心に決めた1台があるのなら、絶対そのモデルを買うべきだ!
はじめてのバイクはこれからの長いバイクライフで大きな思い出になることは間違いない。ぜひとも、後悔のない1台を選んでいただきたい。
新開発の水冷単気筒エンジンを搭載したカワサキのスポーツネイキッド。同社のZ250とは兄弟モデルだが、こちらはシングルエンジンを搭載しているので、より軽く、ひらひらと走ることができる。ビギナーからベテランまで満足させてくれる1台だ。
スズキを代表するスポーツネイキッドが「GSR」シリーズ。その末弟となるのがGSR250だ。攻撃的なルックスとは裏腹にエンジンはロングストロークタイプで、ドコドコとゆったり回る。じつはのんびりとしたツーリングが得意なモデルなのだ。
本格的スポーツネイキッドスタイルで高い人気を博したグロムが、早くも外観を一新して再登場。LEDヘッドライトを採用するなど、さらにエッジの効いたデザインとなっている。
フレームやエンジンはトリッカーとセローと共通ながら、よりロードスポーツ寄りの足周りを装備することで、スポーツ性能をおおいに高めたモデル。
MT-09から続くヤマハの新ブランド「MT」の名を冠したスポーツネイキッド。車体はMT-25と共用ながら、排気量を320ccとすることで、より高いパフォーマンスを発揮する。
クラス唯一の水冷Vツインエンジンを搭載したヨーロピアンスタイルのスポーツモデル。ホンダを代表するエンジンは熟成を重ね、耐久性の高さにも定評がある。
1999年登場のW650から数えて17年。スタンダードスタイルを貫いたW800にいよいよファイナルエディションが登場した。国内唯一の空冷バーチカルツインエンジンはクラシカルなルックスだけでなく、鼓動感のある乗り味を持ち、多くのファンに支えられた(写真はFinal Edition)。
ハーレーダビッドソンから登場したストリート750はまさに、ビギナーにピッタリのモデル。新開発の水冷Vツインエンジンを搭載し、ビキニカウルはスポーティな雰囲気を醸し出す。100万円を大きく割り込む85万円~という車体価格も嬉しいポイントだ。
レトロ感溢れるスタイリングに最新の機構を組み合わせたヘリテージ。世界的なムーブメントに対するヤマハの回答が、このXSR900である。基本となるのはMT-09で、操る楽しさは健在! 新たなスタンダードになりうる1台だ(写真はヤマハ発動機創立60周年記念モデル)。
水冷4気筒エンジンに流麗なエキゾーストマフラー、ABS標準装備を持つスポーツツアラー。アグレッシブなスタイリングながらも扱いやすい特性で、オールマイティーに使える。
400ccクラス並のコンパクトなボディに、GSX-R750のエンジンをベースにした水冷4気筒を搭載。街中からワインディングまで、シーンを選ばずにキビキビ走ることができる。
高級ブランドのイメージが強いドゥカティらしさを、良い意味で裏切ったモデル。ストリートを強く意識したデザインとドゥカティらしい走りを両立。新たなファン層を獲得した。
コンセプトは「毎日乗れる、スーパーバイク」。その言葉どおり、本格的なルックスを持ちながらも、日常的な扱いやすさを追求することで、毎日乗っても疲れない、楽しいモデルに仕上がっている。YZF- R25と車体は共通で、そちらもオススメだ。
シャープなスタイリングだが、ハンドルバーはバータイプとなっていて、じつはかなりアップライトなライディングポジション。ツアラーとしての資質も高いモデルだ(写真はNINJA 400 ABS Special Edition)。
2016年型で「CBR」の名にふさわしいアグレッシブなデザインに生まれ変わったCBR400R。水冷2気筒エンジンは扱いやすく、オールマイティーに使える。
シングルクレードルフレームに空冷単気筒エンジンを搭載したシンプルなスタイリング。熟成を重ねつつも、基本的なシルエットは変えずに38年もの間生産されてきた稀有なモデルだ。絶対性能は決して高くはないが、長く付き合っていける魅力に溢れている。
オーソドックスなフォルムに空冷単気筒エンジンを採用した、じつにシンプルな1台。燃費の良いエンジンにフューエルタンク容量は12リットルもあるので、ツーリングの頼もしい相棒になってくれるだろう。
モト・グッツィのニューモデル。イメージソースになったのは半世紀以上前のカスタムスタイル「ボバー」。もちろん、ABSやトラクションコントロールなど、安全性能は最新のものだ。
2ストロークエンジンを搭載したモトクロッサーレプリカ全盛期に登場したKLX。はじめは「闘う4スト」として、高いパフォーマンスが売りだったが、その後熟成を重ねて良質なツーリングマシンとして人気を維持してきた。新車を買うなら、今がラストチャンスだ(写真はFinal Edition)!
山奥をトコトコとトレッキングするのを得意とするのがセロー。とはいいつつも、250ccの現行モデルはパワーもあって、林道だけでなく、高速道路などもストレスなく走ることができる。
ラジエターシュラウドや倒立フロントフォークなど、モトクロッサーを思わせる戦闘的なスタイリングが人気。クラストップの低燃費で、ツーリングモデルとしての資質も高い。
ドコドコとした鼓動感が楽しめるエンジンで、ビギナーに高い支持を得るGSR250のフルカウルバージョン。カウルは大柄で走行風から全身を守ってくれる。アップライトなライディングポジションも相まって、快適なツーリングが楽しめる1台だ。
現在、普通二輪免許で乗れる唯一のアドベンチャーバイク。大型のスクリーンやアップライトなポジションはいかにもツーリング向き。足周りはオンロード寄りなので、高速道路などの舗装路を快適に走れるのは、多くのライダーにとって嬉しいポイントである。
ロー&ロングのクルーザースタイルを持つのがドラッグスター400クラシック。どっしりとしたスタイリングは長距離でも疲れにくく、景色を眺めながらのんびり走るのにピッタリ。荷物も積みやすく、まさに「旅」が似合う1台だといえよう。
直立した空冷単気筒エンジンや丸みを帯びたフューエルタンク、段差のついたダブルシートなど、美しさの際立つモデル。オーソドックスで鼓動感のあるエンジンはツーリングも得意だ(写真はSpecial Edition)。
ツーリングライダーに高い人気を誇るNC750X。そのポイントは、通常フューエルタンクがある位置が収納トランクになっていることと優れた燃費性能。旅のお供にピッタリだ。
アドベンチャー然としたスタイリングながら、オンロードタイヤを履くことで、高速道路やワインディングでのパフォーマンスを高めた。荷物の積載性や防風性能も文句無し!ツーリングの強い味方だ。
イタリアのスクーターブランド・ベスパから、スプリント150とプリマベーラ125がそれぞれフルモデルチェンジを果たした。2016年モデルとして登場した2モデルは新型エンジン「アイゲット」を搭載。スターターモーターを新しくし、トランスミッションケースやドライブシャフトを新設計。マフラーも新形状とすることで、ノイズや振動を軽減している。さらに出力をアップしているのも見逃せないポイントといえよう。
他にもABSを標準装備。安全性も向上させている。
トラディショナルなスタイリングを持つプリマベーラ。新型エンジンやABS標準装備のほか、ホイールサイズを11インチから12インチにアップ。走行時の安定性を増している(2016年8月1日発売)。
グローブボックスにはスマホなどを充電できるUSB給電ポートを装備。
角型ヘッドライトが印象的なスプリントは、新型155ccエンジンを搭載。軽二輪登録となるので、高速道路に乗ることもできる。遠出をする人やツーリングライダーにもオススメだ。