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取材協力/部品屋K&W 取材・撮影・文/高城一磨 構成/ストリートライド編集部

掲載日/2012年2月15日

パーツコーディネートの相談、承ります

部品屋K&Wで、ボルトオンカスタム及びパーツを担当する伊達さん。オリジナルから国内外のカスタムパーツに至るまで精通しており、お願いすれば、好みのスタイルに合わせ在庫パーツを使い組み合わせ実例も見せてくれる。

バイクのカスタマイジングはオーナーや作り手の個性が表れやすいが、中でも自分の感覚で挑戦を加え、そこに一本筋が通っている車輌というのは、大なり小なり他人を惹き付ける引力を放つものだ。実際に製作しているのはプロであるビルダーだとしても、その製作コンセプトにはオーナーがカッコいいと感じたことを加えるだろうし、その際に自分と言うフィルターをしっかり通した上でビルダーと蜜な相談を重ねていくと、まとまりとしての筋道も立ちやすい。そして、それは車体や外装をすべてオリジナルで製作するような大掛かりなフルカスタムだけではなく、ハンドルやシートの変更からでも実現可能だ。

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「ごくごく、身近なパーツからでいいと思うんです。自分がカッコいいと思うものを使い、スタンダードからカタチを変化させていく。その先には、パーツを選び、組み合わせ、加工し、ペイントする等々、それらをどうコーディネートするか、無限の組み合わせを楽しむ世界が待っています。でもまずは気軽に、独自の感性で身近なパーツから試し、トライ&エラーを繰り返すことから始めればいいのではないでしょうか。自分の好みというのも、実際にカタチを作らないとハッキリしないこともあるでしょう。そういう意味で、構えずもっと気軽にカスタムを楽しめるようサポートすることを、常に考えています」

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そう語るのは、今回紹介する名古屋のカスタムショップ兼パーツサプライヤーである、部品屋K&Wの伊達さんだ。同ショップは、フルオーダーからボルトオンまでカスタムに関するオーダーを幅広く請け負い、ベース車輌探しから付き合ってくれるため、個別の予算に応じたカスタムプランを提案してくれる。国産アメリカンや250ccシングルモデルなど、安価に入手できる車輌を使い、ボルトオンパーツを使うことで、製作コストは大幅に抑えることができる。もちろん、現在の愛車を持ち込んでもOKだ。

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この部品屋K&Wの特徴は、ショップ名のとおりパーツの取り扱いが豊富で、国内だけではなく海外に即時手配が可能な独自ネットワークを持ち、また必要となれば様々な工作機械を駆使し自ら製作する技術力の高さにある。同店のオリジナルパーツは、誰もが手を出しやすいよう価格を抑えたものが多いというのも、嬉しい。


部品屋K&Wの活動は、大別するとボルトオンカスタム製作、オーダーメイドカスタム製作、パーツ製作及び販売、車輌販売の4部門に分かれている。カスタムを二分化しているのは、先に述べた「もっと気軽にカスタムを楽しめるように」という配慮からで、フルオーダーばかりを並べ敷居を高く見せることは、同店の本意ではないからだ。伊達さんが担当するのは、ボルトオンカスタム及びパーツ部門だが、技術的なバックアップはオーダーメイド部門と密接な連携を取っているため、ボルトオンで満足できないオーナーへの対応も万全。車輌については国産250ccから海外クラシックモデルまで、リクエストに応じ国内外から探し出せる。最近では、国内では稀少となったヤマハXS650の極上仕様を海外から入手し、納車した例も。オーナーはスタンダードのまま、車検等基本整備を部品屋K&Wにお願いしているというから、一般的なバイク屋としてのお付き合いも可能である。

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では、部品屋K&Wが実際にどんな車輌を製作しているのか、今回はフルオーダー、ボルトオン、ライトカスタムの3種類から見ていただきたい。ちなみに、国産モデルベースで、車輌込みのコンプリートカスタムなら50万円台から製作可能。興味ある方はご相談を。

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こちらは上の2台よりも、もっと手軽な仕様でまとめているカワサキの250TRだ。ショートリアショックとスタンダードフォーク突き出しによるローダウン化、タイヤ交換による太足化、他はオリジナルタンクとシート、ハンドル、ヘッドライトにメーターといったところ。ローダウン化は少々コストがかかるが、他は金額的にも入手しやすいパーツばかり。これだけでも随分と印象を変えることができる。


CNC(マシニングセンター)を筆頭に、様々な工作機械が並ぶファクトリー内。単品製作や試作品は削り出しから曲げ加工まで、自らひと通りこなす。複雑なワンオフパーツの製作にも対応できる技術力が、部品屋K&Wのウリのひとつである。

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カスタムだけではなく車輌販売も行っている同ショップは、マニアックなモデルを探し出すことも可能。写真左はトライアンフのサンダーバードで150万円前後、右のショベル・スポーツスターなら100万円前後で購入可能とか。国産旧車もOK。

  • ハイマウントスポーツスタータンク

    様々な車種用揃える、スポーツスタータイプのフューエルタンク。マウント位置もローやミドルマウント等、カスタムプランに応じ選べる。マスタング/ピーナッツタイプもあり。車種専用はコック用穴加工済みで、汎用は車体構成に応じて要加工。

    価格36,000円 (ドラッグスター400用ハイマウント)
    価格39,800円 (SR400用ハイマウント)

  • ボブフェンダーキット

    フラットフェンダーに対し、エンド部分が少し跳ねた形状を持つボブフェンダー。専用ステーやナンバープレートステーを含むフェンダーキットで発売。写真はドラッグスター用で、他にフラット/シャープフェンダーも選べる。

    価格19,000円 (ドラッグスター400用)

  • リブ付きタペットカバー

    こちらはキャブレターの吸入口に装着するカバーで、ハーレー用のS&S製スーパーE及びBキャブ用。同じデザインでSR用にタペットカバーもあり。

    価格12,000円(SR400用)

  • ステンレス製サイドカバー

    ドラッグスターのシート下を一気に変貌させる、ステンレス製のサイドカバー。対候性の高い素材のため、細かな手入れが不要なこともありがたい。手頃な価格で変化を楽しめる、最初のカスタムにはうってつけのパーツ。左右セットで販売。

    価格13,900円 (ドラッグスター400用)

  • アルミシートパン

    アルミ鋳造で製作された部品屋K&Hオリジナルのシートベース。厚みがありゴツイ作りの分、耐久性はかなり高そうだ。汎用品で車体に応じた取り付け加工が必要。

    価格21,000円 (汎用)

  • ロボハン&溶接バー

    ハンドルはデザイン、高さ、直径と多種あり。2本並んだ写真の手前がロボハンBで奥がロボハンA。ともに高さ5~25cm、直径は1inか7/8inから選べる。ライザー部をスクエアにつないだ溶接バーは、タイプ1/2があり。いずれもステンレス製。他、鉄製も有り。

    価格8,000円 (ロボハンA)
    価格12,000円 (ロボハンB
    価格10,000~12,000円 (溶接バータイプ1)
    価格15,000円 (溶接バータイプ2)

  • ラジエターカバー

    スティードのエンジン前面を覆う縦長のラジエターは、フロントフェンダーを取り去った際に、タイヤが巻き上げた小石等の直撃を受けやすい。そんなときには、このステンレス製サイドカバーでラジエターコアの保護をしておくと無難だ。

    価格5,250円

愛知県安城市にある部品屋K&Wは、郊外にある工場風の雑然とした佇まいだが、中を覗けば様々な製作途中のカスタム車輌とともに工作機械が並び、なかなか圧巻。これまで製作したカスタムや、取り扱うオリジナルパーツの数々、販売している車輌などは、ホームページにて確認可能。モノづくりへの熱意溢れるショップだ。

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住所:愛知県安城市和泉町大海古2-12

電話:0566-92-7010

URL:http://www.buhinya-kw.com/