試乗インプレッション 番外編【スズキ バーグマン200】

掲載日:2017年04月13日 トピックス    

取材協力/スズキ株式会社  文/コーイチナリタ  写真/バイクブロス・マガジンズ編集部

バイクブロスで輸入車のウェブマガジン、バージンハーレー、バージンドゥカティ、そしてバージントライアンフを担当しているナリタです。以前はハーレー専門誌のホットバイクジャパン編集部に在籍していたこともあり、愛機は20年来の付き合いになる1957年式のパンヘッドというアナログ指向の僕が、バーグマン200のインプレッションをお届けします。

欧州での人気を追い風に、2014年に国内販売が開始されたバーグマン200。当時は250ccクラスのビクスクと比較されていましたが、バーグマン200の登場以降、排気量150~200cc前後のスクーターが数多く登場。今やスクーター界でも一大勢力を築いているカテゴリーとなっています。そんな時代の先駆ともいえるバーグマン200を、WEB編集部スタッフがリレーインプレッション。

スクーターには興味がないという方こそ
試乗することをオススメします

排気量200ccのスクーター? それってビッグスクーターなの? それともミドルスクーターってカテゴリーになるのかな?? 僕のスクーターの原体験は、16歳のときに乗り回していた姉のお下がりのクレージュ・タクト(ピンク)だった。これが初めてのバイクだったので、自転車とは比べ物にならないその乗り味は衝撃的で、今もその印象は記憶に残っている。でもその大半は多感な16歳の男子には扱いかねる派手なピンクのカラーリングについてだったんですが......。

なにはともあれ、バーグマン200に乗ってみよう。まずはセルスターターでエンジン始動。当然ではあるが、セル一発始動です。アイドリングがやや高めなのが気になるが、インジェクション仕様なのでこんなものだろう。ポジションは250ccのビッグスクーターに引けを取らない車格のバーグマン200だが、見た目以上にコンパクト。足つきもよく、日本人の平均的体型の方ならまず問題ないだろう。

走り出してすぐに感じたのだが、このエンジン、すこぶる元気がいい。グイッとスロットルを捻れば、7,000回転近くまでイッキに吹け上がり、鋭い加速を見せる。ブレーキのタッチも良好で、これならストップ&ゴーが多い都内でもストレスなく走ることができる。大型スクリーンのおかげで走行風が体に当たることはほとんどない。足元も含め、少しくらいの雨なら濡れることはないだろう。

3日ほどバーグマン200を借り出し、100キロ近く走ってみたのだが、そこではたと気がついた。このバーグマン200の乗り味はハーレーのツーリングモデルとよく似ているのだ。巨大なフェアリングを備えた大陸横断バイクであるツーリングモデルは、いかに快適にロングツーリングをこなすかを念頭において進化を遂げてきた。仕事柄、多くのツーリングモデルに試乗してきたが、バーグマン200の快適性はまさにその乗り味に近い。

車両重量400キロオーバーのハーレーに対し、バーグマン200は約160キロ。ツーリングモデルをガレージから引っ張り出してちょっとコンビニまで、とは簡単にはいかないが、バーグマン200ならそんな使い方もOK。もちろん街中での利便性も申し分なし。これってバーグマン200はツーリングモデルオーナーのセカンドバイクとして最適ということなのでは? 軽快かつ必要十分な走行性能を持つバーグマン200。スクーターには興味がないという方こそ、ぜひ試乗することをオススメします!

高速道路も走行できる排気量200ccのエンジンを搭載し、車格も絶妙なバーグマン200。

タウンユースからロングライドまで余裕でこなすバーグマン200の使い勝手は非常によい。

バーグマン200のユーザビリティの高さはハーレーのツーリングモデルに通じるものがある。ツーリングモデルオーナーのセカンドバイクにぜひ!

側面が大きく削り取られたシート形状なので足つきは良好で、ライダーのホールド感も上々。ただ個人的にはもう少し座面を後ろにしたいところ。

フロアボードに足を投げ出すと、足裏でしっかりと車体をホールドできる。

膝を曲げると足の位置はフロアボードの中央になる。リラックスして走るときにはこのポジションがいいだろう。

ブレーキのタッチは良好。ただグリップ部は走行風をダイレクトに受けるので、冬場は指先が冷たくなる。そこでウインターシーズンはオプションのグリップヒーターが欲しいところ。

250ccのビッグスクーターに引けを取らないボリュームあるリアエンド。150ccモデルにはない、堂々としたスタイリングがポイント。

シート下のトランクスペースは41Lという大容量。ショートツーリングに使うなら十分な容量だろう。

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