第4回 もしも…スズキ バーグマン200に乗れたなら?【積載編】

掲載日:2014年09月05日 長期インプレスズキ バーグマン200    

文・写真/櫻井 伸樹  取材協力/スズキ株式会社

スズキ バーグマン200の画像

3ヵ月オーナー体験レポートでその魅力を余すことなくお伝えするこの企画。バーグマンとの付き合いは、そろそろ3ヵ月が過ぎようとしている。走行距離も約3000kmを越え、今ではすっかり日常の相棒だ。燃費は街乗りと高速を交えた走行でだいたい32km/Lぐらいかな。日常といえば、こういったスクーターはタンデムする機会も多いはず。筆者も期間中に何度かタンデムを経験した。そこで今回は、タンデム性能とキャンプ道具などの大きめの荷物を積んだ模様をお伝えしたい。

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250クラスにひけをとらない
優れた大型シート

タンデムや荷物積載の話に入る前にちょっとシートの話をしておきたい。バーグマンのシートは250クラスのスクーターと比べても遜色のない大きくてしっかりしたもの。ゴージャスな造りではないが、あまりフカフカしておらず、硬めの座り心地がいい。これまで2時間以上の継続走行をしたこともあったが「お尻が痛くてどうしようもない」という印象はあまりない。もちろん若干の鬱血による痛みはあるが、ステップに立って少し血流を良くすれば問題ない程度だ。

続いて開閉方式について。バーグマン200のシートは50ccのスクーターなどと同じような一体式の開閉方式だ。通常250のスクーターはセパレートタイプが多い。シートが前後に分かれており、前半分だけヒンジを介してオープンし、後ろはそのまま固定されている形状だ。ホンダのフォルツァやヤマハマジェスティがそうだ。これだと開くシートの質量が小さいし、雨天にシートを開ける際はリアシート下の物は濡れにくい。しかしバーグマンは一体式を採用。これは一長一短だろう。すべての荷物が見渡せるので、どこに何があるか一目瞭然であるいっぽうで、雨天の際はトランク内に雨が吹き込む、ということだ。実際激しい雨の場合は、かなり荷物が濡れた。しかし200ccスクーターのシートとして考えるとバーグマンのシートと開閉システムは充分に優秀だと思う。

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タンデムはサイズ的にも
パワー的にも充分な性能

市街地を走っていると250のスクーターでタンデムしているシーンはわりと日常的だ。いっぽうで125クラスのスクーターでのタンデムはあまり見かけない気がする。やはり車体の大きさとパワー的な問題なんだろう。バーグマン200はそういった意味では125と250の中間的存在なので、果たしてタンデム性能はどうなのか、試乗を始めた当初から気になるところだった。

結論から言ってしまえば、バーグマン200のタンデム性能は非常に高いと思う。実際に大人の男性2名がタンデムして走ってみると、乗り始めはリアヘビーになるぶん、フロントの接地感が薄くなり多少ふらつく傾向もあったが、いざ走り出してみれば250のスクーターにまったく引けを取らない走りを披露してくれた。もちろんその状態で市街地から高速道路まで走ってみたが、それでも不満な点はほとんど見つからない。また乗降の際も、足つきがいいためふんばりも利くのだ。

さらにはタンデムライダーの視点で見てみると、これまた優秀。タンデムステップボードは足を乗せやすいばかりか、充分にふんばりが利き、大きめグラブバーは冬用の厚いグローブをしていても握りやすい形状なのだ。リアシートはメインシートに比べると硬い印象があるものの、それでも座面が広いので充分に楽なシッティングポジションとなる。

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大きな荷物も安定するから
キャンプツーリングも楽勝

タンデムに続いて今度はキャンプツーリングなどで使う大きめのバッグを積載してみた。使ったのは40Lのダッフルバッグ。普段筆者が愛用している完全防水のバッグで、中にはテント、マット、寝袋、食器、ストーブ、ランタンなどキャンプに使う道具が収まっている。大きさは60×30×30cmほど。重さは約7kgという感じ。これをリアシートに乗せ、固定はロックストラップという固定用ロープを使用。このロープの先には樹脂製のフックがついており、これをグラブバーにかけてぎゅっとベルトを引く。すると、一発で荷物は決まった。まったくブレず、しっかりと固定されている。グラブバーにかけたフックも安定しているので、これならたとえ未舗装路を走っても問題ないだろう。もちろんバーグマンはシート下に41Lという大容量スペースを持っているので、それと合わせればかなりの荷物が運べるだろう。注意したいのは、シート下のトランクはエンジンの熱で中の温度が上がりやすいということ。だから生ものやチョコレート、ケーキ、氷などは溶けたり悪くなる可能性があるので入れないほうが無難だろう。

スズキ バーグマン200のチェックポイント!

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タンデムステップボードにはこの突起があるためタンデムライダーがふんばりが利くのだ。ボードの幅も広め。

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しっかりしたグラブバーは、ご覧のように厚手の冬用グローブでも充分につかみやすいデザインだ。

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グラブバーの前後にフックをかけてみたが、相性は抜群でバッグはしっかり固定できた。

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