キムコ AK550 試乗インプレッション

掲載日:2017年10月12日 試乗インプレ・レビュー    

取材協力/キムコジャパン  取材・文/和歌山利宏  写真/長谷川 徹  構成/バイクブロス・マガジンズ編集部

エンジンやフレームはもちろん
構成部品のほぼすべてが新設計されたAK550

キムコはマキシスクーターの需要が高い欧州市場でのシェア争いを展開しているメーカーで、スペインやドイツではスクーター販売台数のトップを勝ち取っている。また、日本やドイツのバイクメーカーに製品供給も行っており、知らず知らずにその車体に触れている人も少なくないだろう。

そんなキムコが半世紀の時間をかけて磨いてきた技術が注がれたモデルが、AK550だ。スポーツテイストあふれるデザイン。すべてLEDとなっている灯火類。フルパワーとレインモードの2パワーモードにタイヤ空気圧モニタリングシステムを搭載。ブレーキにはブレンボ、標準タイヤはメッツラー。を履き、心地よい鼓動感が特徴の2気筒270度クランクの新開発エンジンは、Euro4のみならずその先の規制も視野に入れた環境性能を実現。快適性と利便性を追求して生まれたマキシスクーターの装いと各部の機能を見ていこう。(編集部注/日本仕様車の車体色はマットブラックとマットメタリックの2色。写真のブラウンは海外仕様となります)

41mm倒立式テレスコピックのフロントサスは120mmのストローク量。270mmダブルディスクにはブレンボラジアルマウント4ポットキャリパーが装備される。

リアブレーキは260mmシングルディスク。パーキングブレーキも装備。なお、前後にBOSCH製ABSシステム(Bosch9.1)を採用している。

スイングアームピポットとドライブが同軸にレイアウトされ、スムーズかつ高い安定性を生んでいる。

防風効果の高いウインドスクリーンは2段階の調整が可能(ネジ固定)。防眩ミラーが採用されたバックミラーは折り畳みが可能だ。

灯火類はすべてLEDが採用されている。写真の状態はすべてが点灯した状態。ブレーキング時は真ん中のランプが点灯する。

シート高は785mm。ロングランでも疲れにくいほどよい硬さの座り心地だ。バックレストは工具不要で前後位置を2段階で調整可能。

フルフェイスヘルメット+αの収納力があるシート下収納スペースには、照らす向きを2段階に変えられるLEDの照明灯が設置されている。

メーターパネルしたに左右にグローブボックスを装備。左のボックス内には5VのUSB充電ポートが用意されている。

AK550はスマートキーを採用しているがシート前方に設置された燃料キャップには、スマートキーに内包されたキーを使う。

回転数や距離・速度は左右に表示。センターにはバイク用IoV「Noodoe」の円形ディスプレイがある。L字のブルーのラインは色でモード状態を表示する。

赤いボタンは標準装備のグリップヒーターのスイッチ。ほかに、モード、パッシング、ライトHi-Low、ウインカー、ホーンスイッチを装備。

グレーの上下スイッチはメーター内の表示項目操作用。セルスイッチは押せばエンジン始動。引くとハザードランプ点灯となっている。

SPECIFICATIONS – KYMCO AK550

キムコ AK550 写真

価格(消費税込み)= 127万4,400円
(2017年12月2日)

キムコ創立50周年記念モデルとなるAK550は、ライダーが「スーパーツーリング」を体験できるモデルとして新開発されたプレミアムスクーター。日本ではマットブラックとマットメタリックの2色展開で2017年12月2日に発売。

■エンジン型式 = 水冷並列2気筒DOHC4バルブ
■総排気量 = 550.4cc
■ボア×ストローク = 69.0×73.6mm
■最高出力 = 39.3kw(53.5ps)/7,500rpm
■最大トルク = 55.64Nm/5,500rpm
■クラッチ = 湿式多板オートマチック
■トランスミッション = CVT無段変速
■サイズ = 全長2,220×全幅795×全高1,400mm
■シート高 = 785mm
■車両重量 = 226kg
■燃料タンク容量 = 15リットル
■Fタイヤサイズ = 120/70-15
■Rタイヤサイズ = 160/60-15
■Fブレーキ = ブレンボラジアルマウント ダブルフローティンディスク270mm
■Rブレーキ = シングルディスク260mm

試乗ライダー プロフィール
和歌山利宏
某メーカーの開発&レーシングライダーを経験した後、ジャーナリストに転身。マシンの挙動を科学的に解説できるライダーとして、業界内での信頼も高い。

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