PGO G-MAX150LC – 高速道路にも乗れるスポーティスクーターが2代目に 試乗インプレ・レビュー

PGO G-MAX150LC
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PGO G-MAX150LC – 高速道路にも乗れるスポーティスクーターが2代目に

掲載日:2014年08月11日 試乗インプレ・レビュー    

取材・文・写真/田宮 徹

高速道路にも乗れるスポーティスクーターが
新世代水冷エンジンを搭載した2代目に

台湾のモーティブ・パワー・インダストリー社が、1996年から展開するPGOブランド。この代表作のひとつとして活躍してきたアローロ125が、水冷エンジンを搭載したG-MAX125へと生まれ変わり日本市場でデビューしたのは、13年秋のことだった。そして、これから約半年遅れで、G-MAX150もLC(リキッドクール=水冷)仕様へとフルモデルチェンジされた。

125と共通の車体に、排気量が26.5cc、最高出力が2.8馬力アップしたパワーユニットを組み合わせたこの新型G-MAX150。当然ながら日本では、高速道路にも乗れることが125に対する最大のアドバンテージとなる。ちなみにこの150ccスクータークラスには、近年では国内メーカーも国内仕様車を投入していて、注目が高まっている。

PGO G-MAX150LCの特徴

PGO G-MAX150LCの画像

ハイパワーを誇るエンジンと
スポーティ装備が満載された車体

今回のG-MAX150LCには、日本市場では12年にデビューしたティグラ150と共通化された、新世代水冷単気筒エンジンが使われている。この「ヴォルテックス・クーリングエンジン」は、独自の冷却システムにより、冷却液をより効率よくシリンダーやシリンダーヘッドまわりに送ることを追求。これにより、熱変化率を最小限に抑え、安定した出力の発揮と耐久性の向上を図ってある。また同時に、特殊合金を使ったピストンや高剛性クランクケースなども採用して、優れた耐久性と燃費性能を実現してある。

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一方で車体は、スチール製ダブルクレードルフレームをメインとした構成。シリーズの特徴となっているのは、車体中央部に直立配置された「6バーリンケージ・セントラリズド・リアサスペンション」。このリアサスを避け、なおかつフルフェイスヘルメットが入るトランクスペースを確保するため、燃料タンクはフロアボード中央部に配置されている。フロントに対向4ポットキャリパーを搭載するなど、全体的にスポーティな装備内容だ。

PGO G-MAX150LCの試乗インプレッション

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実用域重視のエンジン特性と
扱いやすさも考慮したスポーツ性

独特なリアサス機構を採用しながら、フルフェイスヘルメットを収納できるトランクスペースを確保したこともあり、シート高はかなり高め。身長167cmで体重62kgの筆者が、シートのもっとも細い部分にまたがると、両足の裏が1/3程度着くような状態で、小柄なライダーはやや気を遣うかもしれない。ただし、125と共通化されたコンパクトな車体は、それほど重くないので、片足支えでも不安は少ない。

車体前方に足を投げ出せるようなスペースがないため、常にヒザを曲げて乗るライディングポジション。とはいえ、ライダー側シートには前後長があるため、自由度は意外と高く、窮屈なフィーリングはない。ハンドルは、シート位置に対して適度に遠くてやや低め。ハンドル幅はそれほどなく、日本人の体形でも扱いやすい設定となっている。

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最高出力16.3馬力を叩き出す新世代の水冷単気筒エンジンは、停車状態からのフルスロットル加速においては、出足がややマイルドに設定されている。しかし20km/hを超えたあたりで、それまで使っていた5,000回転から、8,000回転をキープした加速にチェンジ。ここから本領が発揮され、日本における法定最高速度の100km/h近くまで、よどみのない加速が続いていく。極低速域においても、マイルドとはいえ遅いという感覚ではないのだが、この中速域での力強さは、市街地での移動時にとても魅力的に感じられる。

排気量が125ccを超えているため、日本では高速道路に乗ることも可能。100km/h巡航時でも、パワーユニットには2割ほどの余裕がある状態なので、ギンギンにトバしてというわけにはいかないが、日常的に高速道路を使っても不安や恐怖感がない。

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そんな頼もしいエンジンに対して、車体がしっかり対応しているのも、G-MAX150の魅力。高剛性フレームと前後13インチホイール、独特な6リンケージ式のリアサスが生みだすコーナリングは、非常にニュートラルなフィーリングで、市街地の交差点から郊外の気持ちいいコーナーまで、イージーに操っていくことができる。その一方で、極低速走行時には驚くほどの安定性があり、ハンドルをフルに切った状態でゆっくりとUターンしても、あまりフラつくことがない。

サスペンションは、前後ともにやや硬めな設定。ギャップ通過時には、それらが気になることも稀にある。しかし、シートクッションが厚いため、そんな状況下でも乗り心地は悪くない。

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またこのG-MAX150は、かつてのアローロ125や空冷G-MAXシリーズと同じく、ブレーキの制動力にも優れている。フロントに対向4ポットキャリパーを使うことからも、それは容易に想像できるだろう。ただストッピングパワーの高いブレーキを搭載しても、車体がプアでは実力を発揮できないが、この機種の場合はしっかりとした足まわりと剛性のあるフレームを備えているため、かなりアグレッシブなブレーキングも可能だ。

また、フロントもリアも簡単にタイヤがロックするほどのブレーキ性能だが、前後ともカチッとしたレバータッチの中に、コントロール性もしっかり追求されていて、不安なくブレーキングできるのもうれしいポイントだ。

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シートのタンデム部は、前後長がそれほどないが、とはいえライダー側に着座位置の余裕があり、また後席両サイドにはスポイラーを兼ねたグラブバーも備えることなどから、タンデム時にも十分な居住性が得られる。スポーティに郊外をショートトリップするもよし、ソロまたはタンデムでコミューターとして使うのもありと、守備範囲は広い。

G-MAX125に比べれば、保険や税金といったランニングコストは増すが、そのぶん高速道路にも乗れて、車重はほぼ同じまま2.8馬力アップしたエンジンが手に入る。普段の使い方や走行シーンを考慮しながら、より自分に合う方を選びたい。

PGO G-MAX150LCの詳細写真

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エンジンは以前の空冷仕様から、ティグラ150と共通化された新世代の水冷タイプに。冷却水の供給効率を高めたこの「ヴォルテックス・クーリングエンジン」は、優れた耐久性と燃費性能を誇り、パワー&トルクもハイレベルだ。

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フロントブレーキは、ウェーブ型シングルディスクに対向4ポットキャリパーを組み合わせることで、強烈なストッピングパワーを生みだす。フロントホイールは13インチ径で、台湾マクシス製の120/60-13サイズタイヤを履いている。

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フロントがウェーブ形状なのに対し、リアはオーソドックスな円形のブレーキディスクを採用。キャリパーは対向2ポットで、スポーティな走りにも対応する制動力を発揮する。後輪も13インチ径で、タイヤは130/60-13サイズだ。

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車体中央部に縦置きされた、「6バーリンケージ・セントラリズド・リアサスペンション」の採用も、G-MAXシリーズの特徴。高剛性ダブルクレードルフレームと組み合わされる。150は、このリアサスがメッシュガードで隠されている。

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中央部に燃料タンクを備えていることから、フロアボードはライダーが足を置ける部分の幅が狭い。13インチ径フロントタイヤとエンジンクーラントを冷やすラジエターを採用することから、車体前方に足を投げ出せるスペースはない。

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タンデムステップは折りたたみ式。ワンプッシュオープン機構を採用していて、使用時はつま先などで押すだけで開く。フロアボード側にも、足を置けるようなスペースが設けられていて、タンデムライダーのライポジ自由度も高い。

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シート下トランクには、一般的なサイズのフルフェイスまたはジェット型ヘルメットを、ひとつ収納可能。さらに、レインウエアなどを入れておける余裕がある。また、DC12V電源ソケットを備えていて、携帯電話の充電などに使える。

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盗難抑止シャッター付きのメインキーシリンダーは、キーがオフの位置にあるときに、押しながら時計回転させるとフロアトンネル部の燃料給油口が開き、同じく押しながら反時計回転させるとシート下トランクが解錠できる。

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メインキーシリンダーにある盗難抑止シャッターは、作動させるときは左側にあるスライドスイッチを押し込む。一方で解除するときは、キーヘッド部に隠された板状のディンプルキーをスライドして出し、これをシリンダー下部に差し込む。

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ヘッドライトは、ハイ/ローともに中央の1灯が点灯するマルチリフレクター式。その左右に、ポジションランプを備えている。ウインカーは、前後ともにクリアレンズを使用。シャープなスタイリングイメージの実現に、大きく貢献している。

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このクラスとしては珍しく、エンジンキルスイッチを装備。一般的な仕様とは逆で、上側にした状態でエンジンが始動でき、下側にすることでエンジンが停止する。ヘッドライトスイッチは残るが、日本仕様のヘッドライトは常時点灯式だ。

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メーターは、レッドゾーンが1万回転に設定された指針式回転計と、多機能表示式液晶パネルの組み合わせ。液晶部には、速度や時刻、バーグラフ式の水温計や燃料計を常時表示。オドや瞬間燃費、標高なども切り替え表示できる。

SPECIFICATIONS – PGO G-MAX150LC

PGO G-MAX150LC 写真

価格(消費税8%込み) = 39万8,520円
※表示価格は2014年8月現在

新世代の水冷エンジンを搭載して、日本では14年春に導入開始となった2代目G-MAX150。ハイパワーを誇るパワーユニットと高剛性な車体を組み合わせた、高速道路も走れるスポーティスクーターだ。

■エンジン型式 = 水冷4ストローク単気筒

■総排気量 = 150.1cc

■ボア×ストローク =

■最高出力 = 12kw(16PS)/8,500rpm

■最大トルク = 14N・m(1.43kgf-m)/7,000rpm

■燃料供給 = フューエルインジェクション

■トランスミッション = Vベルト無段変速式

■サイズ = 全長1,885×全幅730×全高1,170mm

■車両重量 = 145kg(乾燥)

■燃料タンク容量 = 7.0リットル

■Fタイヤサイズ = 120/60-13

■Rタイヤサイズ = 130/60-13

■ブレーキ形式(F/R) = 油圧式ディスク/油圧式ディスク

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