アプリリア スカラベオ400IE 試乗インプレ・レビュー

アプリリア スカラベオ400IE
アプリリア スカラベオ400IE

アプリリア スカラベオ400IE

掲載日:2010年09月30日 記事カテゴリ 試乗インプレ・レビュー   

デザインと走りを両立したイタリアンスクーター
スカラベオ400IEの魅力はいかに…

アプリリア製スクーターの代表的モデルが「スカラベオ」シリーズ。本国では50cc~500ccまで幅広いレンジを持つが、日本市場に投入されている最大排気量モデルがこの400IEである。車名の語源である「スカラベ」という言葉は日本ではフンコロガシのイメージが強いが、イタリア語では“甲虫”全般を示すらしい。なるほど、と思わせる可愛らしい姿はさすがデザインの国のセンスをうかがわせる。一方、コンパクトな車体にはフューエルインジェクション装備のパワフルな水冷4ストローク4バルブSOHC単気筒399ccエンジンを搭載。ヨーロッパの石畳でも快適に走破できる大径ホイールや前後連動タイプのダブルディスクブレーキを装備するなど、本格的な走りがその魅力ともなっている。今回の試乗ではこのイタリアンスクーターの魅力を掘り下げてみたい。

アプリリア スカラベオ400IE 試乗インプレッション

スタイリッシュなモーターライフを
コレ1台で気軽に楽しめる

アプリリア スカラベオ400IE 写真ヨーロッパの街に行くと、色とりどりのお洒落なスクーターに跨り颯爽と駆け抜ける若者やビジネスマンの姿が目に付く。髪をなびかせて元気におしゃべりしながらタンデムしている若い女性同士もけっこう多い。街の景色に自然に溶け込む便利でスタイリッシュなシティコミューター。スカラベオはそんなヨーロピアンスクーターのイメージどおりの雰囲気だ。試乗したのはワインレッドの400IE。国内投入されているスカラベオシリーズの中では最大排気量を誇るフラッグシップ的モデルである。キュートなの中にも上品さが漂うあたりははさすがイタリア製。アールデコ調のちょっとネオクラシックなデザインがまた洒落ている。ただ、ぱっと見はさすがに大柄で、スクーターとはいえちょっと気軽に買い物へ、という感じではない。それでもロー&ロングが主流の国産ビッグスクーターに比べるとコンパクト。前後には短くて上背がある印象だ。跨ってみるとやはりシートがやや高め。標準的な日本人でもまず問題なく両足が着くと思うが、国産ビグスクのようにベッタリという感じではない。加えて高めのハンドルと足を真下に置くタイプのステップボードが作り出すポジションは上体が起きた正統派スタイル。国産のクルーザー的なそれとは異なり、シャキッと背筋が伸びた感じが気持ちいい。

 

アプリリア スカラベオ400IE 写真パワー感はこのクラスとしては標準的だが街乗りには必要十分なレベルで、シグナルスタートでも後続の車に気を遣うことはまずない。排気量に余裕があるため高速クルーズも楽で、その気になれば遅いクルマに追い越しをかけることも。ヘッドライトを取り囲むようにマウントされた小さなウインドスクリーンも意外と効果的で、高速巡航中はヘルメットまわりの風をきれいに流してくれる。乗り心地もなかなか快適だ。サスペンションはフロントが正立フォーク、リヤに2本ショックというコンベンショナルな組み合わせだがヨーロピアンらしいしっかりとした剛性感があり、荒れたアスファルト路面でもバタバタ暴れたり底付きしたりすることはない。そして、大径ホイールの恩恵を感じるのもそういうとき。ビグスクの場合、前後13~14インチが一般的だが、スカラベオはフロント16、リヤ14インチの組み合わせ。走破性に優れる大径ホイールをフロントに採用しているおかげで、コーナリングも通常のバイク並みに安定している。試しにあえて凸凹のある減速帯でコーナリングしてみたが、12インチのようにギャップで前輪が切れ込むような不安感はなかった。

 

注目したいのは前後連動ブレーキ。リヤをかけるとフロントも作動するタイプで、これが超強力。慣れないとコーナー手前で減速しすぎてしまうほど。逆にフロントはダブルディスクが付いている割にはけっこう甘めなので最初は戸惑うかもしれない。タンデムも快適だ。ゆったりと座れる広くてクッション性のいいリヤシートと折り畳み式の見るからに頑丈なタンデムステップ、実用的なグラブバーを備えるなど、タンデムでの本格的なロングツーリングをも想定した本気の装備が頼もしい。ただ、収納性はいまひとつ。グローブボックスはスクーターならではの利便性を発揮する装備だが、スカラベオの場合ほとんど何も入らない。シート下のスペースにもジェットヘルが1個がやっと。せめて2つ入れば言うことはないのだが…。

 

街中でのスポーティな走りからタンデムでの快適な旅までを約束してくれる守備範囲の広さがスカラベオの魅力。そして、何よりも人目を引くスタイリングとグレード感のあるディテールの作り込みは、乗るたびにオーナーの所有欲を満たしてくれるだろう。

アプリリア スカラベオ400IE 特徴

本物志向のパーツと装備で固められた
ワークスマシン並みのクオリティが魅力

アプリリア スカラベオ400IE 写真
アプリリア スカラベオ400IE 写真
アプリリア スカラベオ400IE 写真 アプリリア スカラベオ400IE 写真

世界中でロングヒットとなっているスカラベオシリーズ。400IEはインジェクション化された水冷4ストローク399ccc4バルブSOHCエンジンを搭載し、フロントに16インチ大径ホイールを装備することで直進安定性と走破性が高められているのが特徴。タイヤサイズもフロント110/70、リヤ150/70を採用し、余裕のパワーを生かしたタンデム走行やハイスピードクルーズを楽しめる設定になっている。ちなみに同シリーズの250IEは前後16インチホイールが採用されている。

 

駆動系はスクーターとしては一般的なユニットスイング式でCVTによる自動無段変速トランスミッションを採用。前後サスには100㎜程度と余裕のホイールストロークを持つφ40㎜油圧式正立フォーク、4段階プリロード調整機構付きツインショックを採用し、快適な乗り心とスポーツ性能を高めている。ダンパー調整機構はない。
また、ブレーキにはフロントにφ260㎜ダブルディスク&パラレル2ピストンフローティングキャリパー、リヤにはφ240㎜ディスク&2ピストン固定キャリパーにインテグレーティッドブレーキシステムを組み合わせ、抜群の制動力とコントロール性を実現。高次元のアクティブセーフティを追求している点にも注目したい。ちなみにスカラベオの場合、フロントはフロントのみ、リヤをかけるとフロントも同時に作動するタイプの前後連動方式。おそらくはタンデムを想定し、重量増に対応する安定した制動力を確保しつつ、ロングツーリングなどでも楽に走れるシンプルな操作を狙ったものと思われる。

 

ヘルメットを収納できるシート下のスペースやグラブバー兼用のリヤキャリアを装備。シートオープナー機能やアラーム・イモビライザー機能付きのキーホルダーなど、ユーティリティとセキュリティの装備面でも充実している。

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SPECIFICATIONS – APRILIA SCARABEO 400IE

アプリリア スカラベオ400IE 写真

価格(消費税込み) = 67万8,000円

アプリリアを代表するスポーティ&エレガントなスクーターシリーズ。日本に投入されているのは400IE、250IE、125IEの3タイプのみ。

■エンジン型式 = 水冷4ストローク単気筒/SOHC4バルブ

■総排気量 = 399cc

■ボア×ストローク = 86×mm×69mm

■最高出力 = 25 kW(34PS)/7,500rpm

■最大トルク = 37N・m/5,500 rpm

■トランスミッション = 自動無段変速

■サイズ = 全長2,263×全幅765×全高1,330mm

■シート高 = 780mm

■ホイールベース = 1,411mm

■車両重量 = -

■タンク容量 = 13.2L

■Fタイヤサイズ = 110/70-16

■Rタイヤサイズ = 150/70-14


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