PGO X-HOT150EFI
PGO X-HOT150EFI

PGO X-HOT150EFI – PGOは要チェックのブランドだ

掲載日:2010年08月19日 試乗インプレ・レビュー    

構成/バイクブロス・マガジンズ編集部

PGOのホットモデル
X-HOT150EFIの衝撃

近年の日本市場においても、ようやく市民権を得た感のあるアジア諸国のスクーターメーカー。特に元気の良い台湾勢は一大勢力と言えるが、そのなかにあって一際異彩を放つ「PGO」というメーカーをご存知だろうか。創立は1964年と古く、かつてはイタリアの名門ピアジオと業務提携していた歴史もある。その後、自社で開発と生産を行うブランドへと発展を遂げ、現在は意欲的な製品を次々と発表するアグレッシブな存在としても世界的にも知られるようになった。今回テストしたのは、そのPGOの最新作「X-HOT150EFI」だ。刺激的なスペックと特徴的な外観に散りばめられた豪華装備の数々。走らずとも、このモデルが名前の通り同社のホットモデルであることは明白だ。スポーティな製品を生み出すことで有名なアジアンメーカーの最新鋭機種をじっくりと味わってみることにしよう。

PGO X-HOT150EFIの試乗インプレッション

PGO X-HOT150EFIの画像

X-HOT150EFI、圧巻の走り
PGOは要チェックのブランドだ

エンジンを始動してシートに腰掛けた時点から、「他のスクーターとは違う!」というこを明確に主張してきたX-HOT150EFI。前端と座面がシェイプされているので足つき性は悪くないのだが、硬めにチューニングされたシートと沈み込みが少ない前後足回りによってポジションは腰高。スクーターにしては珍しく運動性重視で、走りを最優先した設定であることは明らかだ。パワーユニットのレスポンスも同様。アクセルワイヤーの遊びがとれた瞬間から自動遠心クラッチがスピーディに繋がり、軽く煽っただけで「グン、グン」と車体を前に押し出そうとする。「これは…」と思いつつ公道に出ると、やはりその走りは一般的なスクーターとは一線を画するものであった。エンジンは極めてパワフルで右手の動きに応じてリニアに反応。開け閉めに追従して狙い通りのパワーを瞬時にデリバリーしてくれる様子は、まるで電気モーターを搭載しているかのようだ。149.5ccという小排気量ながらグリグリとしたトルク感もあり、右手を動かすのが実に楽しい。

PGO X-HOT150EFIの画像

また、もっとも驚かせてくれたのがそのシャープなハンドリングだ。上半身と脚を使って、シートへの荷重をそっと移動してやるだけで、リアタイヤから強い旋回力が発生。通常のスクーターと同様の乗り方をしても描かれるコーナーリングのラインは普段よりもずっとイン側だから、乗り手も心しておくべきだろう。もっと積極的にコントロールすれば、フロントブレーキを残したまま進入するスーパースポーツのようなコーナーリングすら許容される。構造的に前輪荷重を稼ぎにくいスクーターは通常走行を重視してフロントフォークがソフトにセッティングされているものだが、このX-HOT150EFIは違う。スプリングレート、ダンパーともにかなりハードな設定となっており、ブレーキングやコーナーの一番奥深いところで発生する強い荷重にビクともしない。リアサスペンションはコンベンショナルなものだが、フロントにバランスさせた腰のあるセッティング。この前後足回りが生み出す卓越したコーナーリング性能は、私が試乗したスクーターのなかではトップクラスだと断言できる。さらに、この強烈な旋回力をサポートしているのが前後のブレーキだ。真っ赤なカラーリングの前後キャリパーにフロントはウェーブ形状のディスク、リアはいかにも容量がありそうな大径ディスクのコンビネーション。リアは制動力重視、フロントはコントロール性重視という絶妙なセッティングとなっており、前後ブレーキが見た目だけの豪華装備でないことは明白だ。スポーツスクーターでありながら、シート下トランクの容量もまずまずで、ステップボードをキャリアとして使用できるフックなども装備。利便性を十分にカバーしつつ実現されたX-HOT150EFIの走りも圧巻だが、このモデルを開発したPGOというメーカーも実にしたたかな存在だと感じた。

PGO X-HOT150EFIの特徴

PGO X-HOT150EFIの画像

過激な走りをサポートする
ハイテクエンジンと装備群

X-HOT150EFIの走りは実に刺激的だ。写真でご紹介しているように、その気になればモタードテイストのイメージ通りフラットダートで遊ぶことすらできてしまう。こうした鋭い走りをサポートしているのが、同社の最新技術を導入したパワーユニットと豪華な装備群である。スペックシート上のエンジンは強制空冷4バルブと、スクーターとしては一般的とも言える構成だ。

PGO X-HOT150EFIの画像

しかし、ヘッドにはローラーロッカーアームが組み込まれ、バルブ駆動に伴うフリクションロスを軽減。ピストンは同社が“NASAピストン”と呼ぶ合金製で、耐熱性や対摩耗性は抜群だという。燃料供給には日本のKEIHIN製のクローズドループ式インジェクションを採用し、右手に対するリニアな反応や強いトルク感を実現した、なかなかのハイテクエンジンだ。また、装備群も極めて充実。液晶表示とアナログ指針をスポーティに配置したメーターユニットには、テストモードと呼ばれる機能を搭載。0-400メートル加速のタイムなど、エンジンパワーを実感するための仕掛けが実に楽しい。ハンドルブレースを装備したバーハンドルには、スポーティで細身のグリップのほか、CNC加工による凝ったデザインの左右ブレーキレバーやカーボン調のグリップエンドを装備。特にブレーキレバーはスポーティなタッチで、前後ブレーキを自在に制御できる形状となっている。

PGO X-HOT150EFIの画像

インプレッションの項でも触れたが、フロントフォークとフロントブレーキのマッチングは抜群で、最終的にはかなりのストッピングパワーを発揮してくれるのだが、その立ち上がりはあくまでも穏やか。スクーターをスポーティに走らせる術を熟知しているオーナーなら、思わずその味付けにニヤリとしてしまうことだろう。外装デザインや各パーツの外観に「…と似ている」と感じる部分があるのが唯一残念なポイント。これだけ走りのポテンシャルが高いモデルを開発したPGOには、次のステージで何者にも似ていないオリジナリティ溢れるデザインにチャレンジしてもらいたいところである。

PGO X-HOT150EFIの詳細写真

PGO X-HOT150EFIの画像

特徴的な縦2灯式ヘッドライトが印象的なフロントマスク。日常的な用途に供されることが多いスクーターとしては珍しい迫力あるデザインだ。

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テールランプ&ウインカーユニットは高輝度LEDを採用。一般的なバルブ式よりもレスポンスに優れ、スポーティなこのモデルにマッチしている。

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硬めにチューニングされたスポーティなシート。座り心地は良好だが、沈み込みが少なくやや腰高なポジションを実現。しかし、足つき性は悪くない。

PGO X-HOT150EFIの画像

フロントポケット左側に位置する給油口はキー操作によって跳ね上がるエアプレーンタイプ。ダンパーが効いているかのような動作に高級感が漂う。

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シート下トランクの容量もなかなかのもの。ヘルメットを収納してもまだ余裕が残る。使い勝手の良いシンプルな形状も好感が持てる。

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左右ブレーキレバーにはCNC加工による凝ったデザインを採用。フィット感は良好で、このモデルのスポーティな前後ブレーキを自在にコントロールできる。

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オフロードテイストを加えたハンドル回り。中央の多機能メーターユニットには、0-400メートル加速などを計測するテストモードも搭載。過激な装備が楽しい。

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抜群の安定性を誇る倒立風のフロントフォーク。荷重が掛かるようなコーナーリングでもビクともしない。ハンドリングはシャープかつクイックだ。

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リアサスペンションはコンベンショナルなタイプのツイン。ハードな設定だがロードホールディングにも優れる。ややレイダウンしている点に注目。

PGO X-HOT150EFIの画像

リア左サイドには強固なアルミ性スイングアームを採用。そこにマウントされたリアブレーキキャリパーは強力な制動力を発揮。このモデルの鋭い走りを支えている。

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モタードテイストを醸し出すX-HOT150EFIを、実際にフラットダートに持ち出した。スクーターのリアを滑らせながら走るのは実に楽しい。

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