ホンダ シルバーウイングGT400ABS
ホンダ シルバーウイングGT400ABS

ホンダ シルバーウイングGT400ABS – 余裕ある走行性能と高い利便性を両立

掲載日:2009年04月02日 試乗インプレ・レビュー    

構成/バイクブロス・マガジンズ編集部

大人のための2シーターが
スタイル一新のフルモデルチェンジ

現在、日本国内向けとして最も充実したラインナップを持つビッグスクーター。当初は250cc単気筒モデルのみだったが、市場の成熟にともないさまざまなエンジンを搭載するモデルが増加してきた。近年ではただの「大きいスクーター」ではなく、オートマチックミッション採用の「バイク」としての認知も高まってきており、国内メーカー各社ともに新たなマシンを投入し続けている。今回インプレッションするシルバーウイングGT400ABS(以下シルバーウイングGT)は、国内大排気量スクーター市場に先鞭をつけた「シルバーウイング」の後継にあたるモデルだ。250ccスクーターで重視される利便性だけでなく、タンデムツーリングマシンとしての性能も重視しており、2001年のデビュー時からフューエルインジェクションを採用した水冷DOHC2気筒エンジンを搭載。余裕あるパワーと大排気量モデルならではの安定感、そして「2人のための上質な時間」というコンセプトに基づいた快適性能で、多くのライダーの支持を集めてきた。そして2009年、「ラグジュアリーGT2シーター」としてデザインを一新。エンジンを熟成するとともに、最新のブレーキ技術などを投入してフルモデルチェンジを行った。8年ぶりに装いを新たにしたシルバーウイングGTがどのような走りを見せてくれるのか、早速試乗してみよう。

ホンダ シルバーウイングGT400ABSの特徴

ホンダ シルバーウイングGT400ABSの画像

余裕ある走行性能と
高い利便性を両立

シルバーウイングGTは、国産400ccスクーターにおいて唯一2気筒エンジンを搭載しているのが大きな特徴だ(ちなみに、ヤマハTMAXも並列2気筒だが、排気量は500ccの大型2輪であり、メーカーはスクーターでなく「オートマチック・スーパースポーツ」とカテゴライズしている)。バランサーを組み込んだ360度クランクの並列2気筒エンジンは、単気筒に比べて振動が少なく高出力なため、高速道路などの走行に適している。このエンジンを3点のラバーマウントを介してフレームに搭載。スイングアームとエンジンが一体化した一般的なビッグスクーターに比べてリアサスの作動性が高く、落ち着きのあるハンドリングを実現している。エンジン自体の熟成も進められており、前モデルに比べ高回転域での出力特性が向上。新たに見直されたフレーム剛性と合わせて、より快適な高速走行が可能になっている。また、前後連動ブレーキとABSを組み合わせた「コンバインドABS」を採用し、確実な制動と高いコントロール性を実現しているのも特筆すべき点だ。

エンジン関連だけでなく、ボディデザインも興味深い。今回のモデルチェンジにおいて、スポーツバイクのようにシャープなルックスに生まれ変わったシルバーウイングGT。デザイン変更と同時に空力特性についても見直され、流線型のフォルムと新設計のエアダクト、新形状スクリーンを組み合わせることで、走行風の巻き込みによるライダーの疲労を低減させた。もちろん、旅を楽しむためのユーティリティにも抜かりは無い。55リットルの大容量シート下収納のほか、フロントに2ヶ所の収納スペースを設置。タンデムの場合でも、荷物の積載に困ることは無いだろう。今回より「GT(グランドツーリング)」の名前が冠されただけに、大人が楽しむツーリングバイクとして十分な走行性能と利便性が与えられている。

ホンダ シルバーウイングGT400ABSの試乗インプレッションは次ページにて

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