掲載日:2008年06月11日 試乗インプレ・レビュー
構成/バイクブロス・マガジンズ編集部
DN-01でまず目をひかれるのは、「モダンオーガニックボディー」をコンセプトにデザインされた独創的なフォルムだ。複雑な曲面が組み合わせられたボディラインは、まるで生き物のようになまめかしい雰囲気を醸し出している。特にフロントマスクのインパクトは大きく、見方によっては獲物を狙うサメのような精悍さを感じさせる表情だ。
現在ラインアップされているどのバイクにも似ないルックスは、街中でも視線を引き付ける存在感を放っている。ボディラインにあわせて造形されたシートはゆったりとしたサイズで、ライダー側だけでなくパッセンジャー側も安定感のある座り心地だ。また、サイドが絞り込まれているため、女性でも安心できる足つきの良さを確保している。取り回し自体はさすがに大型バイクの重さを感じるが、いざまたがればシートの低さと形状から、車体がコンパクトに感じられるのは、DN-01の美点と言えるだろう。
この車体に搭載されているパワーユニットには680ccの水冷OHC4バルブV型2気筒エンジンで、これにホンダ独自のオートマチックミッション「HFT」が組み合わせられている。このHFTは油圧を利用したオートマチックトランスミッションで、油圧機械式無段変速機では世界初となるロックアップ機構を採用。 高レスポンスやスムーズな変速だけでなく、巡航時の高い燃費効率にも配慮されている。現在の国産二輪オートマチック車で類似の機構を備えているものは他になく、DN-01はルックスだけでなくメカニズム的にも唯一無二のモデルと言えるだろう。